Googleは2026年9月30日、Geminiアプリの通常のチャットで、作業ごとの指示を保存して繰り返し使える「Skills」の個人向け提供を順次開始した[1]。チャット内で呼び出したり、複数を組み合わせたりできる。Google Workspaceの企業・非営利・教育向けにも、今後数週間で展開する予定。
用途に合わせてGeminiをカスタマイズするこれまでのGemsは、個人アカウントでは2026年11月からSkillsへ自動移行される。
保存した指示をチャットで呼び出し、組み合わせて使う
Skillsでは、Gemの専用画面へ切り替えず、進行中のチャットで保存済みの指示を使える。利用者が「/」とスキル名を入力して呼び出すほか、Geminiが有効に設定されたスキルの中から依頼内容に合うものを自動で適用する。複数を同時に使うこともでき、たとえば「自分の文体」と「ブランドの表記・表現ルール」を組み合わせて文章を作成できる。
繰り返す作業への活用例として、Googleはプレゼンテーションの準備を挙げる。スライド構成、話す要点、想定問答をまとめて作る指示を保存しておけば、別のテーマでも再利用できる。一つの話題について3〜5通りの見方を示させ、発想や意思決定に役立てる用途も挙げている。
Web版では、設定から「スキル」画面を開き、会話しながら作る「Geminiで作成」と、自分で指示を入力する「手動で作成」を選べる。作成済みのスキルをアップロードすることもできる。
Geminiの「スキル」画面。「Geminiで作成」「手動で作成」とアップロードのボタンが並ぶ。
手動で作成する場合は、「説明」にスキルの用途や使用する場面を、「カスタム指示」にGeminiに実行してほしい内容を記入する。
スキルを手動で作成する画面。名前、説明、カスタム指示を入力する。
確認した「スキル」画面の「おすすめ」には、「文体の学習と再現」「エネルギーに応じた管理」「多様な視点の提示」「新しいアイデアの生成」「会議の準備」の5つのテンプレートが表示されていた。選択すると作成画面に名前・説明・指示があらかじめ入力され、内容を自分の用途に合わせて編集してから作成できる。
他のプラットフォームで作成したスキルも、指示を記したファイルSKILL.mdをアップロードして取り込める[2]。アップロードによる作成はWeb版とMac版に対応する。
Skillsには今後数週間で、他の利用者との共有や、Google Driveのファイル、Gemini Notebookのノートブックを追加する機能も加わる予定。
作成・管理ヘルプによると、当初の対象は個人のGoogleアカウントを使う18歳以上の利用者。有料のGoogle AI契約は不要だが、アクティビティの保存を有効にする必要がある。
Gemsはアカウントの種類ごとに自動移行
Gemsのサポート終了とSkillsへの移行は、次の日程で始まる。
- 個人のGoogleアカウント:2026年11月から
- Google Workspaceの企業・非営利向けアカウント:2027年3月から
- Google Workspaceの教育向けアカウント:2027年6月から
確認したGem画面では、2026年11月17日に自動移行を開始する案内が表示されていた。また既存のGemは、移行されるまで引き続き利用できる。
移行ヘルプによると、Gemsのサポート終了時には、既存のGemsがSkillsへ自動移行される。参照ファイルも、Skillsで対応している形式のものは引き継がれる。
自動移行を待たずに使い始めたい場合は、Gemの名前・説明・指示をコピーし、スキルとして手動で作り直すこともできる。ただし、10月1日時点のヘルプでは、Gemsで使えるCanvasやDeep Researchなどの一部機能は、Skillsではまだ利用できないとしている。
Opalは11月17日に終了、ワークフローは自動移行されず
この変更に伴い、Google Labsが提供していた、ミニアプリを作成する実験的サービスOpalと「Gems made by Labs」は2026年11月17日に終了する。Opalの公式FAQでは、既存のワークフローは自動移行されず、Skillsなどで指示を手動で設定し直す必要があると説明している。
サービス終了後も、OpalのワークフローファイルはGoogle Drive内の「Opal」フォルダーに残るが、ワークフローは実行できなくなる。