Meta⁠個人向けAIエージェント「Muse」米国で提供開始

Metaは9月8日、個人向けAIエージェント「Muse」を発表した。MuseのアプリやWhatsAppで目標や作業を伝えると、計画を立て、ブラウザーや連携アプリを使って作業を進める。アプリを閉じてもバックグラウンドで動作し、メール送信や購入などの重要な操作では利用者に確認する。発表時点では米国で、iOS/Android向けアプリとmuse.aiのWeb版の順次提供を開始した。

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Mark Zuckerberg氏はThreads投稿で、すべての人がパーソナル超知能を利用できるようにしたいとの考えを示し、そのためMuseを週1億トークンまで無料で提供すると述べている。

目標を伝えると計画を立て⁠バックグラウンドで作業を継続

MuseはMetaのAIモデルMuse Sparkを基盤とし、旅行の予約やメール送信といった作業に対応するほか、長期的な目標を具体的なタスクに分け、実行計画を立てる。ブラウザーでWebサイトを開き、フォームに入力したり、利用者に代わって交渉したりする機能も備える。

一度目標やタスクを設定すると、Museはアプリを閉じた後も、スケジュールや関連する出来事に応じて次の作業に取り組む。複数のタスクを並行して処理でき、利用者は返答を待たずに別の依頼を送れる。重要な変化があったときや、利用者の入力が必要なときには通知が届く。

文書やPDF、Webページに加え、支出を追跡する画面や対話型の学習ガイドも作成できる。

Museのアプリでは、作業状況の概要がアバターの下に表示され、アバターをタップすると活動履歴が開く。長期的な目標や計画はGoalsタブにまとまっている。Museが記憶した利用者に関する情報も、ファイルとして直接確認・編集できる。

MuseのリードデザイナーAlex Cornell氏は、アプリの使い方を紹介するウォークスルーをThreadsで公開している。

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専用のクラウドVMで動作し⁠Sentinelが外部操作を審査

こうした作業を実行するため、利用者ごとにクラウド上の専用仮想マシンMuse Secure VMを割り当てる。ブラウザー、CPU、メモリー、ストレージを備えた隔離されたLinux環境で、連携サービスのデータや認証情報もここに保存する。

同じVMでは、Museからシステムレベルで分離された別のエージェントSentinelが動作する。外部サービスでの操作やネットワークを通じたデータ送信を審査し、許可するか、拒否するか、利用者に確認するかを判断する。Muse自身がこの審査を回避できないよう、OS側で制御する仕組みを採用した。

利用者は、Museに接続するアプリやサービスとアクセス範囲を選び、いつでも接続を解除できる。Museはメール送信や購入の前に利用者へ確認を求める。パスワードは専用の認証情報ストレージに保管され、Museはその内容を読み取らずに利用できる。

Webページなどに埋め込まれた悪意ある指示でAIを誘導するプロンプトインジェクションには、モデルの学習、エージェントの実行基盤、複数の検出モデルを組み合わせて対処する。ただしMetaは、攻撃への耐性が完全ではなく、Museが誤る場合もあると説明している。開発中から実施していた脆弱性報奨金プログラムも一般に公開した。

学習利用は設定で停止可能⁠MetaもアクセスできないVMは年内予定

Metaによると、Museとの会話やVM内のデータを同社の広告システムへ共有することはない。ただし、MuseによるWeb閲覧や購入などが利用者の活動として扱われ、表示される広告に間接的に影響する場合があるという。

また、会話やツールの実行履歴などは、個人を特定できる主な情報を取り除いたうえでMetaのAIモデルの学習に利用される。学習への利用を望まない場合は、Museの設定でオプトアウトできる。

現在のMuse Secure VMでは、Metaの担当者によるデータアクセスを運用上のポリシーで制限しているものの、サービスの運営や安全確保などに必要なアクセスまで技術的に防ぐわけではない。Metaは、同社もVM内のデータにアクセスできないよう暗号技術で保護するMuse Confidential VMを年内に提供する計画を示している。

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