AlibabaのベクトルデータベースZvecの開発チームは2026年8月28日、ローカル検索ツール
キーワードがわからなくても、意味から関連箇所を探せる
rgは、関数名や設定名、エラーメッセージなど、探したい文字列が明確な場面で高速かつ網羅的に検索できる。一方、コードや文書で使われている言葉がわからないと、自然言語で意図を説明しても目的の箇所へたどり着きにくい。たとえば、hydratePreferencesという関数名なら、単純な文字列検索では見つけにくい。以下の画面では、同様の質問からzgが関連するコードを検索している。
zgは、ローカルのコードや文書を、関数や見出しを基準に検索しやすい単位へ分け、元の階層構造やファイル内の位置とともに索引へ登録する。この索引を使う意味検索では、検索文に使った言葉がコードや文書に含まれていなくても、内容の意味が近い箇所を探せる。そのために、埋め込みモデルを使ってコードや文書の内容と検索文を数値の並び
Zvecチームの説明によると、zgはデフォルトで、ファイルの読み取りから検索用ベクトルへの変換、索引の保存・local/は1600万パラメータで、GPUを必要としない。このモデルのファイルはzg本体には同梱されず、初回利用時にダウンロードされ、デフォルトでは~/.zvec-grep/にキャッシュされる。検索品質や多言語対応などの理由からリモートの埋め込みモデルも選べるが、zgはテキストやクエリを端末外へ送る前に明示的な許可を求める。
明確なキーワードがあれば最初からrgを使い、手掛かりが少なければ意味検索やハイブリッド検索から始められる。候補を絞り込んだ後、rgで文字列や正規表現を検証するといった使い分けもできる。索引を使う検索では、zg indexを実行したワークスペースを基準に対象を決め、パスやファイル形式、除外ルールで範囲を絞り込める。公開時点では、C/
CLIとAIエージェントで同じローカル索引を共有
zgはmacOS、Linux、Windowsに対応し、利用にはNode.
npm install -g @zvec/zvec-grep cd your-repository zg index zg query --human "theme preference persistence on startup"
AIエージェントと連携する場合は、パッケージのインストール後にzg installを実行する。このコマンドは、端末にインストール済みのCodexやClaude Code、Cursor、OpenCodeなどを検出し、MCP接続を設定する。設定後は、エージェントを再起動するか新しいセッションを開く。CLIからの検索とMCP経由の検索は同じ索引を使うため、CLI用とエージェント用に索引を作り分ける必要はない。
開発元評価ではツール呼び出しや入力トークンを削減
Zvecチームは、コードリポジトリに関する質問へ答えるSWE-QA-Benchと、複数文書から根拠を集めるBrowseComp-Plusを使い、zgの有無を比較した。zgを使わないベースラインではエージェントの標準ツールだけを使用し、zgを使う条件では事前作成した索引、MCPツール、利用ガイダンスを追加した。エージェント、モデル、プロンプト、実行環境、タスク条件はそろえたという。比較結果は次のとおり。
- SWE-QA-Benchの20問では、ツール呼び出しが半分以下、入力トークンが約半分になり、回答品質を判定するJudgeスコアも向上した。
- BrowseComp-Plusでは、正答率が98.
67%から99. 00%に上がった。入力トークンは37. 56%、ツール呼び出しは43. 52%、エージェントの実行時間は38. 58%と、それぞれ減少した。
なお、いずれも開発元による評価で、索引の事前作成にかかる時間・
PDFやWord、PowerPointへの対応も計画
最初のオープンソース版はコードとテキストを主な対象としている。今後はグラフ検索、検索結果の再ランキングや説明可能性の改善に加え、PDF、Word、PowerPointの処理、画像のOCR、レイアウト抽出、画像とテキストを横断して扱う機能などを計画している。詳細は公式ロードマップで確認できる。