TypeSafe AI⁠⁠、Jev 1.14を発表⁠⁠、画像入力や画像内の位置検出を実験的に提供

TypeSafe AIは2026年10月14日、AIモデルの新版Jev 1.14を発表した。多言語対応などを改善したほか、画像入力や画像内の対象の位置検出、最大262kトークンの入力を扱う機能を実験的に提供する。画像入力と長いコンテキストは、これまでのJev 1.13でも利用できる。

Jevは、アプリケーションがそのまま処理できる形式で判断を返すAIモデル。開発者が入力データと質問を渡すと、用意した選択肢から答えを選んだり、確率やスコアを返したりする。同社はこうしたモデルをSystem Oneと呼んでいる。Jevの概要や活用例は、早期提供開始時の紹介記事を参照のこと。

画像を判断材料に使い⁠、対象の位置も取得

画像は、判定対象として渡すだけでなく、テキストと組み合わせて質問の指示や判定基準にも使える。たとえば、手のジェスチャーを分類する際、選択肢ごとの見本画像を判定基準として渡せる。

Jev 1.13も元から画像を扱えたが、同社はテキスト以外の入力では判断の精度が落ちることを理由に、画像入力を無効にしていた。今回、1.13と1.14の両方でPNGとJPEGの画像を入力できるようにした。利用には、リクエストのHTTPヘッダーにTypeSafe-Danger-Zone-Images: trueを指定する必要がある。画像の渡し方やサイズの制限は画像入力のドキュメントを参照のこと。

Jev 1.14には、画像内の対象を囲む長方形(バウンディングボックス)の座標を返す回答型boxも加わった。対象を自然言語で指定すると、1つの質問につき1つの長方形を返す。座標は長方形の上下左右の位置を示し、画像の高さまたは幅を1とした0〜1の値で表される。

ただし、boxは画像内に対象がない場合にも長方形を返す。boxのドキュメントでは、対象が存在する確率を別の質問で確認し、その値が低い場合は返された座標を使わない方法を案内している。

同社によると、画像入力とboxはいずれも実験的な機能で、まだ本番利用に適した段階にはない。画像について複雑な判断を求める場合は、質問をより単純な複数の質問に分けるよう勧めている。

コンテキストの上限を最大262kトークンに

一度に扱える入力の長さの上限も、実験的に引き上げる。Jevへのリクエストには複数の質問をまとめて含められ、入力の長さには二種類の上限がある。通常は、入力データと全質問の合計を64kトークン以内に収める必要がある。また、各質問についても、入力データとその質問の合計を32kトークン以内に収める必要がある。Jev 1.13と1.14のいずれも、HTTPヘッダーにTypeSafe-Danger-Zone-Long-Context: trueを指定すると、両方の上限が262kトークンになる。

同社によると、Jevはこれまでの上限を超える長い入力も扱えた。ただし、入力が長くなると判断の信頼性が下がるため、アプリケーション側で渡す情報を適切に管理するよう促す目的で上限を設けていた。今回の変更後も、コンテキストを短く保つことを推奨している。モデルのドキュメントでは、長いコンテキストを使うと応答も遅くなると説明している。

多言語対応を改善⁠、旧版も継続提供

モデル本体について、同社は全般に小幅な改善を加えたといい、なかでも多言語対応で最も大きな改善を見込んでいる(今回の発表では、日本語の改善について個別の言及はない⁠)⁠。

プレビュー版を指定するモデル名jev-previewは、すでにjev-1.14.0へ切り替わった。最新の安定版を指定するjev-latestも、発表から1週間後にjev-1.14.0へ切り替えるとしている。これまでのjev-1.13.0は引き続き提供する。

内部評価の公開と改善への協力

同社はJevとオープンウェイトモデルを比較した内部評価の結果も公開した。独自の性能スコア、性能とコストの関係、モデルが出す確率と実際の結果のずれを示す校正誤差を、グラフで示している。ただし、評価には自社モデルに有利な偏りがある可能性を認め、利用者自身の用途にあわせて評価するよう求めている。

モデルの改善に協力したい利用者が、任意で有効にできるフラグも追加した。有効にすると、同社が利用者の送信したクエリを問題の発見やデバッグに利用する。ただし、この場合もクエリをモデルの学習には使わないとしている。

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