Meta⁠⁠、米国などで提供中の個人向けAIエージェント「Muse」と連携するガジェット向けSDK「Muse Gadgets」公開

Metaは2026年10月2日、個人向けAIエージェント「Muse」と連携するハードウェアを自作するための「Muse Gadgets」を公開した。ESP32ボードに書き込むファームウェアと、Linux端末に導入するSDKをオープンソースで提供する。あわせて、家庭内のスマート機器とMuseをつなぐ小型デバイス「Muse Home Link」も発表した。

公開コードは入手できるが、自作機器をMuseに接続するには、MuseのアカウントとSDKトークンが必要となる。Museは現在、米国、カナダ、メキシコで提供されており、日本は提供対象に含まれていない。Home Linkの無料配布は、米国のMuse契約者に限られる。

Muse Gadgetsの公式サイト
ESP32ボードやRaspberry Pi、自作例を紹介するMuse Gadgetsのサイト

ESP32やRaspberry PiでMuse用の機器を自作

ESP32向けの「ESP32 Device SDK」とLinux向けの「Linux Device SDK」を、MetaのGitHub組織「Meta Incubator」のリポジトリで公開している。

ESP32向けSDKで作成するファームウェアは、Museとの通信に加え、ボードの機能に応じて画面への画像表示や音声の入出力、センサーとの接続に対応する。

Linux向けSDKを導入すると、Raspberry PiなどのLinux端末上でMuseがコマンドを実行し、ファイルを読み書きできる。Linux向けの説明によると、Museはセットアップ時に指定したLinuxのユーザーアカウントと同じ権限で端末を操作する。そのアカウントがsudoで管理者権限を使える場合は、Museも管理者権限で操作できる。

SDKトークンは、Muse Gadgetsのサイトで取得する。iOSまたはAndroidのMuseアプリで「Settings > Devices」からDeveloper modeを有効にして、機器をペアリングする。

コードはApache License 2.0で公開しているが、一部の第三者コードや依存ライブラリには別のライセンスが適用される。Museへの接続に使うSDKトークンには、コードのライセンスとは別に利用条件が定められており、個人の非商用利用に限られる[1]。

Meta Superintelligence LabsのNat Friedman氏はXへの投稿で、コーディングエージェントにGitHubリポジトリを参照させ、自分用の周辺機器を作る方法を紹介した。Metaで最高AI責任者を務めるAlexandr Wang氏はオープンソース化の理由を述べた投稿で、機器作りの楽しさに加え、開発者がさまざまな新しいアイデアを試せるようにしたいと説明した。

Muse Home Linkで家庭内のスマート機器と連携

Muse Home Linkは、クラウド上で動作するMuseと家庭内ネットワーク上のスマート機器との通信を中継するMeta製の小型デバイス。家庭内のWi-Fiに接続し、MuseからPhilips Hueの照明やSonosのスピーカー、ローカルHTTP APIを備えた自作機器などにアクセスできるようにする。

コミュニティが公開する各機器の操作手順をまとめたスキルを使えば、Museが照明を点灯させたり、テレビを操作したり、プリンターに文書を送信したりできる。利用できる機種や操作はスキルや環境によって異なる。

Friedman氏によると、Home Linkのコードもオープンソースで公開されている。中継機能に対応したESP32ボードに公開ファームウェアを書き込めば、Home Linkと同様の役割を担う機器を自作できる。

Muse Home Linkの外観と仕様(公式サイトより)
円形のMuse Home Link本体と、無線通信やUSB端子などの仕様

Home Link本体はUSB電源アダプターなどのUSB-CまたはUSB-A端子に接続して使う。Museアプリでペアリングし、接続先のWi-Fiネットワークを設定する。

Friedman氏によると、Home Linkは5,000台を製造済みで、数週間以内に出荷できる見込み。公式サイトでは10月に出荷予定と案内している。無料配布の対象は、有効なMuseのサブスクリプションを持つ米国の利用者に限られる。1人1台、先着順で、在庫がなくなり次第終了する。Muse Gadgetsのサイトから申し込むと順番待ちに登録され、出荷可能になった時点で通知される。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧