技評SE新書
ソフトウェア開発で伸びる人,伸びない人
- 荒井玲子 著
- 定価
- 924円(本体840円+税10%)
- 発売日
- 2006.1.19[在庫なし]
- 判型
- 新書
- 頁数
- 212ページ
- ISBN
- 4-7741-2653-5
サポート情報
概要
実力をつけて伸びていく人と,素質に恵まれながら伸び悩む人の違いはどこにあるのか? 学歴とソフトウェア開発の関係は? 開発者やコンサルタントとして多くの技術者と接してきた著者が,伸びる人・伸びない人の特徴を分析し,ソフトウェア開発者として成功するための条件を明らかにします。
こんな方にオススメ
- これからSEになろうと考えている大学生
- SEに転職しようと考えている人
- SEになりたての人
- SEとして楽しく仕事をしていきたい人
目次
まえがき
■第一部 ソフトウェア開発で伸びる人,伸びない人
第1章 よくある疑問
- 現場の素朴な疑問/企業にとって扱いやすい人と優れた技術者は違う?/優等生は優れた技術者になる?/
- 常識ってなんだろう?/技術力があれば伸びていく?/技術者ってサラリーマン?
第2章 ソフトウェア開発で伸びない人
- 一 「伸びる・伸びない」は姿勢と習慣から
- 伸びる人・伸びない人チェックリスト/伸びない素養と原因
- 二 プライド
- 「わかりません」と言えない人/「難しい」と言って放棄する人/説明する機会を避ける人/良いプライド,悪いプライド
- 三 解決策偏重
- 伸びない人は「銀の弾丸」を捜し求める/目的を押さえることが重要
- 四 正解はひとつ主義
- 伸びない人はテンプレートが好き/設計品質の検証ポイント/唯一絶対の正解はない
- 五 受け身
- 受け身な技術者が起こすトラブルの数々/保守における問題/開発で発生する問題/
- 受け身な技術者はスキルアップとは無縁/「上司に受けるように言われてきました」/価値判断の基準が偏る危険
- 六 階級闘争
- 適材適所より年功序列?/伸びない人ほど年功序列が好き/伸びる人は「強み」を重視する
第3章 ソフトウェア開発で伸びる人
- 一 伸びる人の特徴
- まずは素直にやってみること/年齢は関係ない
- 二 伸びる人の共通スキル
- 基礎スキル(Personal Architecture)/伸びる人の7つの要素
- 三 言語力
- 国語力/英語力/抽象概念/論理的思考と文章作成スキル
- 四 目的指向
- 「何のために」やるのか/優れた技術者に共通する3つのステップ
- 五 構造力
- 「塊」でシステムをとらえる力/「保守」の経験が役に立つ
- 六 日々の習慣
- 継続的な読書/好奇心
- 七 人との関係
- コミュニケーション力/協調性
- 八 美的センス
- 美しいものは「シンプル」である/美しいソフトウェアは保守・拡張性に優れる
- 九 プロ意識
- 対価に見合った仕事をしているか/プロとして何ができるのか
- 十 「惜しい」技術者〜70点プレーヤー
- 設計するのは何のため?/重要なのは納期だけ?
- 十一 さらに伸びていくために
- 目標を持とう/競争相手は他人ではない/教えてもらうだけでは身につかない
第4章 これからのソフトウェア技術者
- 一 問われる専門性と役割
- 20世紀的手法はもはや限界/専門分野を知っているだけでは足りない/自分の適性を知る方法
- 二 技術はできて当たり前の管理職
- 管理者は技術者ではない?/技術力の低下が管理力の低下を招く
■第二部 ソフトウェア開発で幸せになれる人,なれない人
第5章 ソフトウェア開発で幸せになれない人
- 一 あなたは幸せになれる人?
- 幸せになれる? なれない? チェックリスト/幸せになれない要素と原因
- 二 会社依存症
- 会社に行く人/上司に気に入られたがる人
- 三 課題待ち症候群
- 言われたことだけやる人/学生気分の人/仕事のせいにする人/とにかくやればいいと考えている人
- 四 減点主義
- 表面だけ取り繕う人/わざと曖昧な仕様書を書く人
- 五 過剰期待
- 他人に期待しすぎる人/努力家タイプの落とし穴
- 六 ネガティブ思考
- できない理由を羅列する人/リスク管理はネガティブ思考?
- 七 井の中の蛙
- 自分の部署しか知らない人/管理職として最も危険なタイプ
第6章 ソフトウェア開発で幸せになれる人
- 一 会社と仕事を別の実体と考える人
- 仕事は自分で工夫する余地がある/幸せになれる人は「仕事の楽しさ」を重視する/会社に対する滅私奉公は時代遅れ/ストレスに強くなる
- 二 問題と人を分けて考える人
- 仕事の相性と人間の相性は別/プロダクトに対する客観性を持つ/裏と表,本音と建前
- 三 粘り強く考える人
- 選択肢をたくさん考える/次につながる楽しみ/目的と手段を区別する
- 四 他人への期待を明らかにする人
- 対人ストレスのナンバーワン〜暗黙の期待/期待値を下げてもだめな場合
- 五 肯定形の言葉を使う人
- 思考は言葉に表れる/わかりやすい言葉を使う
- 六 業界における自分の位置を知る人
- 評価は時価/ネットワークを広げる
第7章 技術者としての幸せとは
- クリエイティブであること/楽しい仕事と,仕事を楽しくすることの違い/プランニ
- ングのスキルを上げる/
- 底まで落ちたら這い上がればいい/会社や他人に依存しない/組織や他人にコントロールされない
あとがき
プロフィール
荒井玲子
1991年から,日本国内企業へのオブジェクト指向技術普及活動に携わる。富士ゼロックス情報システム(株),日本ラショナルソフトウェア(株)にてオブジェクト指向の導入,研究開発,人材育成を軸に活動。プロセスエンジニア,シニアアーキテクトとして,プロジェクトにおけるオブジェクト指向技術の適用実績を持つ。著書に,『UMLによるオブジェクト指向モデリングセルフレビューノート』(ディー・アート),『ソフトウェア開発で伸びる人,伸びない人』『UMLは手段』(技術評論社)がある。