知りたい!サイエンス
知るほどハマル!化学の不思議
−見る目が変わる身近な世界−
- 吉村忠与志 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2007.1.19
- 判型
- 四六
- 頁数
- 304ページ
- ISBN
- 978-4-7741-3017-0
サポート情報
概要
コップの水滴の話から地球温暖化まで,日常生活で身の回りに起こる具体的な現象をあげ,その原理やしくみをわかりやすく解説します。中学レベルの理科知識を持っていれば簡単に理解できます。
「へぇー」と興味を持ちながら,気楽に読めて,とてもためになる化学の本。
こんな方にオススメ
- 身の回りのふしぎな化学現象に興味のある方
目次
第1章 化学の目で観察する話
- 1-(1) 物質の状態の話
- ワカサギは氷の下でなぜ凍らないのか
- コップの水滴はなぜできるのか
- 海水は0℃でなぜ凍らないのか
- 橋の上に塩をまくのはなぜ
- 自動車の不凍液ってなに
- 1-(2) 液体は燃えない話
- ロウソクはなぜ一気に燃えないのか
- 天ぷらを揚げているだけでは火事にならない
- ウィスキーは炎を上げて燃える
- 灯油とガソリンは違う
- 1-(3) 火を使わない加熱の話
- 火を使わずしてなぜ温まるのか
- 使い捨てカイロってなに
- 駅弁のヒモを引くとなぜ温まるのか
- IHコンロのしくみ
- 1-(4) 汚れを落とす話
- 銀の指輪を美しく保つ
- コップに付いた茶渋はどう落とすか
- 鍋に焦げ付いたものをどう落とすか
- 換気扇の汚れをどう落とすか
- 自転車の錆をどう落とすか
- 1-(5) イオンが好きになる話
- マイナスイオンってなに
- 電子イオン水ってなに
- 電解質ってなに
- イオンの力が電池を作る
- 温泉水ってなに
- 1-(6) 水の溶けるものと溶けないものの話
- 水と油は仲が悪い
- 環境ホルモンのlogPとは?
- エタノールと水を混ぜると体積が減る
- フェノールフタレインの赤紫色が消えた
第2章 身近な色の話
- 2-(1) 美しい色の素
- 花の色を決めるものはなに
- アントシアニンと青いバラ
- 紅茶のタンニンでpH測定ができる
- 緑の色素クロロフィルの驚くべき機能
- 2-(2) ペンとインクの話
- ボールペンとサインペンとどう違うのか
- 油性ペンで書かれた文字を消す
- 水性ペンが魔法のペンになる
- 黒は何色からできているか
- 2-(3) 絵の具の話
- 絵の具は何でできているのか
- 七色混ぜると何色になるか
- 顔料ってなに
- 2-(4) 可視光線の色
- 太陽光線とは
- 可視光線と虹色
- CDはなぜ七色に光るか
- 赤外線と紫外線の性質
- 2-(5) 美しい炎色の話
- 金属が燃えると何色になるか
- プラスチックを炎色で分類する
- 花火の色の美しさのヒミツ
- 線香花火の火花のもとはなに
第3章 無機と有機の話(命のないものとあるものの話)
- 3-(1) 身の回りの話
- 人体は水でできている
- 水の硬さってなに
- アジサイの色は何色が好き
- 食品添加物ってなに
- 山菜のあく抜きってなに
- 3-(2) 酸とアルカリの話
- 酸っぱいって測れるの?
- 身の回りのもののpHを知っておく
- 鉄筋コンクリートはなぜ錆びないか
- 3-(3) 無機から有機が生まれた話
- 原始地球にあったものとなかったもの
- 物質の根源は何か(すべての物質は化学物質である)
- 鍾乳洞はカルシウム塩の輪廻でできる?
- 卵の殻は燃えるごみ
- 3-(4) 発酵食品の話
- 腐るってなに
- アルコールはどうして作られるか
- 味噌と醤油の違いはなに
- 発酵乳のヨーグルトをうまく作るコツ
- イソフラボンは納豆のポリフェノール
- 3-(5) 地球を支える化学の話
- 世界人口は適正か
- 原始地球はどうだったか
- オゾン層はどうしてできたか
- 3-(6) 分子進化から生物の話
- 遺伝子のDNAってなに
- 人の体は何でできているか
- プラスチックは腐るのか
- 缶詰のみかんはなぜむいてあるのか
第4章 モノのサイズの話
- 4-(1) 分子量と濃度の話
- 水という分子はどんなものか
- モル濃度ってなに
- ppmとは?
- 重水ってなに
- 4-(2) 分子の大きさの話
- アボガドロ数ってなに
- 絶対温度ってなに
- 牛乳はなぜ白いか
- 砂糖を入れたら溢れるのか
- 紙おむつはなぜ漏れない?
- 4-(3) 温度と圧力の話
- ドライアイスの白煙はなに
- 空気は何℃で液体になるか
- ビールの栓を抜くとなぜ泡が出るのか
- 爆発ってどうして起こるのか
- 缶ビールを1分で冷やす
- 4-(4) モノのサイズを決める単位の話
- 水1rは何molか
- 地球と分子の大きさ比べ
- SI単位ってなに
- 慣用単位に親しみがある
第5章 自然を支える化学の話
- 5-(1) 原子の結合の話
- 原子より分子が安定なわけ
- 結合での電子の役割
- 余った電子は共有し合う
- 分子構造が予測できるか
- 5-(2) 炭素原子の手の話
- 炭と煤の違いは?
- 炭素の手はいくつあるのか
- ダイヤモンドはなぜ硬いか
- 予言されていたサッカーボール
- 5-(3) 電気を流すプラスチックの話
- 電気を通すのは金属と黒鉛
- プラスチックは電気を通さない
- 導電性プラスチック
- 電気を通すプラスチックの未来
- 5-(4) テレビを支える液晶の話
- 液晶ってなに
- プラズマテレビとは?
- 青色発光ダイオードでカラー表示が実現
- 5-(5) もったいないから生まれた化学の話
- ペットボトルはそのまま資源になる
- アルミ缶はそのまま資源になる
- アトムエコノミーってなに
- もったいないから生まれたノーベル賞
第6章 地球を救う化学の話
- 6-(1) 化学の功罪の話
- 作物と農薬の功罪
- フロンと人間の知恵
- プラスチック科学の進歩
- ごみ焼却炉は良かったか悪かったか
- 6-(2) 薬はコンピュータで創る話
- まちがった知識に引き回されないために
- 生体内でドラッグデザインされるコエンザイム
- 6-(3) 新エネルギーの話
- 化石燃料は枯渇するか
- 太陽光エネルギーをもっと取り込む
- 光合成を再認識しよう
- 生ごみはエネルギーの素
- 6-(4) 生物との共生の話
- 地球と共に生きている人間
- 古来からのシステムは決して貧しくない
- 自然は叡智の宝庫