技評SE新書 オープンソースソフトウェアの本当の使い方
- 濱野賢一朗,鈴木友峰 著
- 定価
- 924円(本体840円+税10%)
- 発売日
- 2007.5.2[在庫なし]
- 判型
- 新書
- 頁数
- 176ページ
- ISBN
- 978-4-7741-3086-6
サポート情報
概要
Linuxに代表されるオープンソースソフトウェアの普及は,想像を上回るペースで進んでいます。Web 2.0のシステムも中身はオープンソースソフトウェアで構築されているケースが多数あります。
本書ではオープンソースソフトウェアの最新の実力と最適な使い方を提供します。
こんな方にオススメ
- OSSの実力を知りたい方
- OSSによるシステム構築を提案しようとしている方
- OSSによるビジネスを考えている方
目次
第1章 なぜOSSが利用されるのか
- OSSとは何か
- OSSのもう1つの見方
- なぜOSSは普及したのか
- 大きく2つに分かれるOSS
- 利用者にとってのOSSのメリット
- SI業者・メーカーにとってのOSSのメリット
- OSSはビジネスになるのか
- 開発者のモチベーション
- 日本国内のオープンソースコミュニティ
第2章 代表的なOSS
- OSSの代表格―リナックス
- リナックス・ディストリビューション
- Webサーバ・Webアプリケーションサーバ―Apache HTTP Server,Tomcat
- メールサーバ―sendmail,Postfix
- ネームサーバ―BIND
- ファイルサーバ―Samba
- データベースサーバ―PostgreSQL,MySQL
- 仮想マシンモニタ―Xen
- 統合開発環境―Eclipse,Wide Studio/WMT
- 開発フレームワーク―Ruby on Rails,Seasar2
- 運用管理ソフト―Hinemos
- Webアプリケーション―XOOPS,WordPress,OpenPNE
- Webブラウザ―Mozilla Firefox
- オフィススイート―OpenOffice.org
第3章 広がるOSSの採用
- OSSの採用は今や珍しくない
- 長く使われているWebサーバ,メールサーバなど
- Web 2.0システムを支えるOSS―LAMP
- 銀行や証券会社のシステムでも採用されるOSS
- 製造業におけるOSS
- まとめ
第4章 OSSミドルはどこまで使えるのか
- OSSミドルはコスト低減に効果的
- OSSミドルを採用する際のキーポイント
- OSSミドルの性能の現状
- 性能評価で明らかにしたいことは具体的な条件とそのときの性能
- OSSミドルの性能評価はコスト削減へのヒント
- OSSのDBMSの性能の現状
- DBT-1はオンラインブックショップ,DBT-3は意思決定支援システムのベンチマーク
- DBT-1によるPostgreSQL評価
- PostgreSQL 8.1での進歩
- MySQLはどうか
- チューニング次第ではOSSミドルは商用ミドルと遜色なし
- CPUを変えてみる
- OSSのDBクラスタの性能の現状
- OSSのDBクラスタ―PGCluster,MySQL Cluster
- PGClusterの構成
- PGClusterの信頼性
- 検索が多くノンストップの信頼性を求めるならPGClusterが有効
- MySQL Clusterの構成
- MySQL Clusterは障害からの復旧が高速
- OSSのアプリケーションサーバのクラスタ性能
- JBossとTomcatのセッション複製時の性能と信頼性
- Tomcatのウィンドウズとリナックス上での性能比較
第5章 OSSの課題
- OSSの課題
- 情報の不足と分散の問題
- システムの維持管理の問題
- 商用ソフトとの組み合わせでの動作保証の問題
- アプリケーション不足の問題
- システム構築・運用人材不足の問題
- 調達する側のスキルと調達仕様書の問題
- OSSの発展とコミュニティ
- リナックスは企業のOS技術者がほとんどを開発している
- OSSミドルの発展はリナックスのようにはいかないだろう
第6章 データで見るOSSの導入実績
- Linuxオープンソース白書2006によると
- 業種別のリナックス導入状況
- リナックスの導入時期
- OSSの利用状況
第7章 OSSを効果的に活用するには
- OSSの最大のメリットはソースコードの自由
- ユーザ企業のメリット
- SI企業のメリット
- OSSを本当に活用するには
- オープンソース活動に参加することで,さらに力を向上
- OSSの活用を通して
プロフィール
濱野賢一朗
1998年からオープンソースソフトウェア(OSS)の利用に向けた取り組みを継続している。株式会社びぎねっと 取締役副社長、リナックスアカデミー 学校長を経て,2009年より現職。
NTTデータでは,OSSミドルウェアのサポート,OSSを使ったシステム開発の支援を担当している。最近は業務の90%くらいがHadoopに関連するものになっており,BizXaaS Hadoop構築・運用ソリューションやHadoopミドルウェアサポートサービスのビジネス企画から,実際の導入・運用支援まで幅広く対応している。