日本のソフトウェア産業がいつまでもダメな理由

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著者
久手堅憲之 著
定価
1,518円(本体1,380円+税10%)
発売日
2008.3.29[在庫なし]
判型
四六
頁数
192ページ
ISBN
978-4-7741-3406-2

概要

「なぜ、ソフトウェア産業の生産性は低いのか?」「なぜ、仕事ができる人ほど割を食うのか?」「なぜ、いつも使えないシステムばかり出来あがるのか」……。

ソフトウェア産業のウラもオモテも知り尽くした7人の識者が、「会社」「エンジニア」「業界」「ユーザー」の"ここがダメ"をえぐり出し、ソフトウェア産業を最適化(まっとうに)するための処方箋を考えます。IT企業のマネジメント層、エンジニア、IT企業とお付き合いのあるクライアントの方、必読です。

こんな方にオススメ

  • IT企業の経営者、管理職にある方
  • ITエンジニアの方
  • ユーザー企業でIT企業、ITエンジニアと接触するポジションにある方

目次

ソフトウェア産業に起きていることを今語ろう――プロローグ
  • この業界の酸いも甘いも知っている男たち

第1章 技術がよりどころのソフトウェア会社がエンジニアの足を引っ張る――会社のここがダメ――

  • 1 一番熱心で有能な人間が、なぜかババを引いてしまう仕組み
  • 2 キャリアのゴールが中間管理職では、エンジニアは幸せになれない
  • 3 会社がプロジェクト失敗の片棒を担いでいる!?
  • 4 エンジニアが真面目に仕事をしているのに、どうして顧客満足があがらないのか?
  • 5 エンジニアがつまらない会社にとどまる理由はない

第2章 仕事から生み出す価値が自分のところで止まっていないか?――エンジニアのここがダメ――

  • 1 エンジニアから見たあるべきSE像=会社が求める人材ではない
  • 2 日本製のソフトウェアが海外で売られていないワケ
  • 3 会社組織に首までつかるエンジニアは何かを失う

第3章 「優良産業」を名乗れる日ははるかに遠い――業界のここがダメ――

  • 1 なぜ、ソフトウェア産業は「非効率」なのか?
  • 2 「ソフトウェア産業は人材斡旋業」の消えないレッテル
  • 3 業界挙げての英語アレルギーはこの問題を引き起こす
  • 4 人月計算は、どこまでいっても売り手目線
  • 5 開発仕事の海外流失を黙って見過ごしていいのか?

第4章 発注企業はこのパターンにはまって「ゴミシステム」をつかむ――ユーザーのここがダメ――

  • 1 世間一般の「IT企業」のイメージに引きずられていないか?
  • 2 大手ベンダーとつきあうのが一流の証という強迫観念
  • 3 「ウチは特殊」とユーザーが異口同音することの落とし穴
  • 4 ITに注ぎ込んだ額に見合うだけのリターンを求めているか?
  • 5 「ゴミシステム」との決別は心得一つから始まる

神の手という名のプロフェッショナリズムーーエピローグ

  • 2つの対立軸が浮き彫りになった
  • エンジニアの幸せについてのコンセンサス
  • ユーザーの目が日本のソフトウェア産業を鍛える
  • エンジニアとユーザー、人に対して送られたメッセージ
  • 「プロフェッショナルの世界」だからこその迷い
  • この仕事が好きで、この仕事に誇りがある