組込みプレスSelection 組込みソフトウェアエンジニアのためのハードウェア入門
- 中根隆康,後閑哲也,みわよしこ 著
- 定価
- 2,838円(本体2,580円+税10%)
- 発売日
- 2009.10.17[在庫なし]
- 判型
- A5
- 頁数
- 264ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4015-5
概要
組込みプレスSelection シリーズの第二弾のハードウェア編です。第二弾の本書では,これから組込みシステム開発を学びたい学生の方,他業界や文系出身のエンジニアの方,組込みシステム開発に従事している新人エンジニアの方で,「ハードウェアはちょっと苦手」「ハードウェアに関しては自信がない」と思っている人に向けて,組込みシステムの開発現場で役立つハードウェアの基礎知識について解説した記事をまとめています。
こんな方にオススメ
- ハードウェアに苦手意識があるソフトウェアエンジニア
- 新人組込みソフトウェアエンジニア
目次
本書を読むための用語解説
Part 1 1年目で習得しておきたい技術―ハードウェアを理解する力
Chapter 1 MPU,メモリ,入出力ポート,アナログ/デジタル信号
- 1-1 MPU(CPU)の動作
- 1-2 メモリの動作
- 1-3 入出力ポートの動作
- 1-4 デジタル信号,アナログ信号
Chapter 2 タイマ,シリアル通信,割込み
- 2-1 タイマの動作
- 2-2 シリアル通信の動作
- 2-3 割り込みの動作
Part 2 ゼロから学ぶ組込みシステム開発入門
Chapter 3 組込みシステム開発の基礎知識
- 3-1 組込み開発で必ず必要な知識とは
- 3-2 設計段階で開発者が知っておくべき知識
Chapter 4 システム設計の基礎知識
- 4-1 システム設計ですべきこと
- 4-2 「データロガーシステム」のシステム設計
- 4-3 ハードウェア/ソフトウェア協調設計
Chapter 5 ハードウェア設計の基礎知識
- 5-1 ハードウェア設計の概要
- 5-2 「データロガー」のハードウェア設計
- 5-3 回路設計
- 5-4 組み立て製作
Chapter 6 ソフトウェア設計の基礎知識
- 6-1 組込みソフトウェア開発の最重要知識~割り込み
- 6-2 「データロガー」のソフトウェア開発
Part 3 FPGA基礎
Chapter 7 FPGAに至るまでの道のり
- 7-1 FPGAって,何がおいしいの?
- 7-2 プロセッサの歴史
- 7-3 汎用か,専用か
- 7-4 言語で設計するデバイスの登場
- 7-5 PLDの現状と区分
Chapter 8 ハードウェア記述言語とは?
- 8-1 「言語で設計」の歴史
- 8-2 VHDLとVerilogの違い
- 8-3 VHDLとVerilogのソースコード比較
Chapter 9 FPGAプログラミング環境のセットアップ
- 9-1 Xilinx ISEの入手
- 9-2 ISEのインストール
Chapter 10 FPGAプログラミング~Verilog編
- 10-1 何はともあれ動かしてみる
- 10-2 サンプル1
- 10-3 サンプル2
- 10-4 サンプル3
Chapter 11 FPGAプログラミング~VHDL編
- 11-1 実践的LEDフラッシャ回路の作成
- 11-2 プログラムの解説
- 11-3 まとめ
Part 4 電子回路を読む
Chapter 12 回路図の基本構成と約束事
- 12-1 「回路図」を読む能力
- 12-2 組込みシステムの基本構成
- 12-3 回路図の約束事
- 12-4 回路図の基本的な描き方の規則
- 12-5 回路図の配線の描き方
- 12-6 部品の略号と記号
- 12-7 電子回路の基本単位
- 12-8 回路図に描かれていないこと
Chapter 13 システムへの入力回路
- 13-1 入力回路とは
- 13-2 スイッチの入力回路
- 13-3 デジタルパルス入力
- 13-4 設定操作用アナログ信号の入力
- 13-5 センサのアナログ信号の入力
- 13-6 交流信号の入力
- 13-7 ノイズの問題
Chapter 14 処理結果を出力する回路
- 14-1 出力回路とは
- 14-2 オンオフ出力回路
- 14-3 大電流,高電圧の駆動回路
- 14-4 モータ駆動回路
Chapter 15 電源供給のための回路
- 15-1 電源回路とは
- 15-2 商用電源から供給する場合
- 15-3 直流入力の場合
- 15-4 バイパスコンデンサ
Part 5 測定器,使えてますか?
Chapter 16 組込み開発現場に入ってみよう
- 16-1 初めての「組込み開発現場」
- 16-2 自分が傷つかないために
- 16-3 大切な「モノ」を壊さないために
- 16-4 工具や測定器は大切な「協力者」
Chapter 17 測定器と仲良くなろう~電流・電圧
- 17-1 嘘をつく測定器
- 17-2 「対象に影響を与えない測定」はありえない
- 17-3 究極の「正しい測定」とは
- 17-4 人間が持ち込む「嘘」
- 17-5 測定手段そのものによってもたらされる「嘘」
- 17-6 誰が「事実」を述べているの?
- 17-7 600円のアナログマルチメータで始める電気測定
- 17-8 デジタルマルチメータの特徴
- 17-9 マルチメータの「フォールトトレランス」と「初めての2台」
- 17-10 「プロフェッショナル」と「趣味の電子工作」のマルチメータの違い
- 17-11 Let's Challenge~空き缶とエナメル線と方位磁針で電流計ができる
Chapter 18 測定器と“もっと”仲良くなろう~オシロスコープ
- 18-1 オシロスコープは「波」を見る道具
- 18-2 オシロスコープを眺めてみよう
- 18-3 プローブはオシロスコープの「舌」
- 18-4 プローブの較正
- 18-5 「波が止まって見えないんですけど」~掃引周波数とトリガ
- 18-6 デジタルオシロスコープは嘘をつく
- 18-7 Let's Challenge~自分の「波」を測る
Chapter 19 モノづくりの世界に踏み込もう~“ICE”の魅力
- 19-1 基板の中の「出来事」がわからないとモノはできない
- 19-2 ICEとは何か
- 19-3 フルICEとJTAG ICE
- 19-4 ICEがあるからできること
プロフィール
中根隆康
Part 1
1955年福島県生まれ。約30年間,日立エンジニアリング㈱に在籍。組込みソフト開発をメインとするが,解析系,CAD系,データベース系のソフト開発経験もある。2006年㈱ネクスト・ディメンションを設立,取締役社長を務める。組込み系ソフト開発のプロセス改善,技術教育・支援が現在の主な業務。
後閑哲也
1947年生まれ。子供のころに電子工作に魅了され,大学,仕事とすべて電子の世界を歩む。この子供のころからの電子工作の趣味の世界と,仕事としているコンピュータの世界を融合した遊びの世界をホームページや書籍で紹介し続けている。
みわよしこ
Part 3,Part 5
先端技術開発に関わっていないと体調が悪くなる特異体質の持ち主。小学校に入る前からハンダゴテを握り始めた。18歳のとき,ソフトウェア開発で初収入を得る。21歳で半導体の世界へ踏み込み,同時に初めての定職を経験する。半導体業界で企業研究者として勤務した後,フリーライターに転身する。ある日,気がつくと某国立大学の大学院博士課程に進学して,計算機シミュレーションの研究を始めていた。最大の関心事は,旨い酒を飲んで旨いメシを食べること。