Javaルールブック ~読みやすく効率的なコードの原則

「Javaルールブック」のカバー画像
著者
電通国際情報サービスでんつうこくさいじょうほうさーびす 監修
大谷晋平おおたにしんぺい米林正明よねばやしまさあき片山暁雄かたやまあきお横田健彦よこたたけひこ 著
定価
2,838円(本体2,580円+税10%)
発売日
2011.2.15[在庫なし]
判型
A5
頁数
248ページ
ISBN
978-4-7741-4547-1

概要

「名前の付け方がバラバラでわかりづらい」「取りあえず動いているけど、どこかおかしい」……チームで開発にあたるプロジェクトでは致命的といえるそんな問題を解決するためのルールが、OK/NGサンプルを比較しながら直感的に理解できます。「影響度をふまえて、どれを優先して適用すべきか?」という重要度をルールすべてに明記、ジェネリックスやアノテーションなどの最新の話題にも対応、すぐに役立つEclipseショートカットも収録した、Javaプロジェクトに欠かせない1冊。

こんな方にオススメ

  • Javaによる開発プロジェクトを取り仕切るリーダー・マネージャー
  • Javaプロジェクトに携わるプログラマ

著者の一言

プログラミングはコミュニケーション手段の1つです。そしてその最も大切な相手はコンピュータです。「コンピュータに自分のやりたいことを正しく伝える」ことがプログラミングのゴールです。動かなければプログラムはまったく価値を出せません。

ただし、単に動くプログラムを作るだけでは済まない場合が多々あります。あなたが書いたプログラムを含むシステムは、これから長い期間動き続けます。当然、そのシステムが一生を終える間に機能拡張も多々あるでしょう。バグの修正もあるでしょう。

そういったとき、あなたの書いたソースコードは、誰かが見たときにすぐにわかってもらえるでしょうか? 例えばあなたがプロジェクトから離れてしばらくたった後に見てもわかるものでしょうか? プログラムが何をしたいかがぱっと理解出来るぐらいの情報がソースコードから読み取れますか?

近年、コンピュータに正しく自分のやりたいことを伝えるだけではなく、それを保守する人間(それは数日後・数ヵ月後・数年後の自分も含まれます)にとっても見やすく理解しやすいプログラムを作ることがますます求められてきています。そのための1つの手段として重要なのがコーディングルールです。「ルール」というと何か堅苦しく煩わしいものに思えるかもしれませんが、十分な量のルールはよい制約を与え、将来の自分も含めた他者との、ソースコードを介したコミュニケーションを円滑にしてくれます。

本書がいま実際に保守しているJavaプロジェクト、これから始まる新しいJavaプロジェクトに何らかの貢献が出来れば幸いです。

目次

第0章 コーディングの心得5ヵ条

第1章 ネーミングルール

  • 1.1 全般
  • 1.2 パッケージ
  • 1.3 クラス・インタフェース
  • 1.4 テストクラス
  • 1.5 メソッド
  • 1.6 引数
  • 1.7 変数全般
  • 1.8 ローカル変数

第2章 プログラミングルール/基礎編

  • 2.1 全般
  • 2.2 メトリクス
  • 2.3 フォーマット
  • 2.4 ドキュメンテーションコメント
  • 2.5 パッケージ
  • 2.6 クラス
  • 2.7 コンストラクタ
  • 2.8 メソッド
  • 2.9 変数・配列
  • 2.10 文字列操作
  • 2.11 数値
  • 2.12 日付
  • 2.13 Java5以降に追加された機能

第3章 プログラミングルール/テクニック編

  • 3.1 継承
  • 3.2 インスタンス
  • 3.3 制御構造
  • 3.4 コレクション
  • 3.5 終了処理
  • 3.6 例外処理
  • 3.7 マルチスレッド
  • 3.8 ガベージコレクション
  • 3.9 その他

付録 Eclipseショートカット

プロフィール

電通国際情報サービスでんつうこくさいじょうほうさーびす

1975年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供。IT Solution Innovatorをビジョンとし、金融機関向けソリューション、製品開発ソリューションをはじめ、グループ経営/連結会計、HRM(人事・給与・就業)、ERP、マーケティング、クラウドサービスなど、幅広い分野で積極的な事業展開を図っている。

大谷晋平おおたにしんぺい

株式会社電通国際情報サービス 技術統括本部開発技術センター所属。

新しいビジネス創出を前提とした研究開発や、高い技術力が必要となる案件の技術支援、アーキテクチャやコードレビュー等の仕事に従事。最近はクラウド関連の研究・案件支援に従事。オープンソース活動を通じて、Webアプリケーションフレームワークの開発などを行い、仕事以外でもコミュニティ活動としてプログラミング、執筆、イベント参加・運営、ユーザグループ運営などを行う。

趣味は読書、バスケが見るのもやるのも大好きで、NBA観戦暦は20年。

【Twitter】@shot6

米林正明よねばやしまさあき

株式会社Abby 代表取締役。Seasarファウンデーション理事。

オープンソースソフトウェアを活用したシステム受託開発を行いながら、自社サービス開発も行う。共同執筆者とはオープンソース活動を通して知り合い、ともに開発・執筆・イベント運営などを行う。

挨拶と友達を大切にすることを心がけ、趣味はバスケットボール(歴18年)、スノーボード、フルマラソン。最近はダーツにはまり中。

【Twitter】@yone098

片山暁雄かたやまあきお

株式会社キャピタル・アセット・プランニング所属。

JavaやFlashを使ったアプリケーションの設計開発、共通基盤やフレームワークの構築業務に従事。オープンソース活動として、Webアプリケーションフレームワークやサーブレットコンテナなどの開発を行う。またクラウドプラットフォームのユーザーグループ運営やイベント参加などの活動を行う。

趣味は自転車。

【Twitter】@c9katayama

横田健彦よこたたけひこ

株式会社アークシステム所属。

Javaを使ったシステムの受託開発を本業とし、楽しく効率良くソフトウェア開発を行う方法を日々模索している。プログラミングが大好きで、コンテンツ管理システム「Kvasir/Sora」(IPA未踏ソフトウェア創造事業採択)やWebアプリケーションフレームワーク「Ymir」などのソフトウェアをオープンソース活動を通じて開発・公開している。

趣味は読書(特に北欧神話)、野球観戦(阪神タイガースファン)。

【Twitter】@i_am_skirnir