Software Design plus
プロになるための データベース技術入門
―MySQL for Windows 困ったときに役立つ開発・運用ガイド
- 木村明治 著
- 定価
- 3,498円(本体3,180円+税10%)
- 発売日
- 2012.3.16[在庫なし]
- 判型
- B5変形
- 頁数
- 416ページ
- ISBN
- 978-4-7741-5026-0
サポート情報
概要
本書は、MySQLのWindows版を対象にその特徴や使い方を解説します。障害発生時にどうしたらよいのか、データベース技術の基礎の基礎から、応用までじっくりデータベースエンジニアの手の内を明かします。この本で、データベース運用管理のさまざまな悩みが大きく解決されるでしょう。どんな障害が発生しても、MySQLの根本的なしくみを正しく理解していれば直ぐに対処できます。筆者はオープンソースデータベースの開発に長年関わり、現在はMySQLの専門家として活躍しています。蓄積されてきた技術情報を公開します。
本書の構成
- 第1章 MySQLとWindowsの概要
プラットフォームとしてのWindows、そしてデータベースとしてのMySQLについて、それぞれの概要とバージョン選定の確認ポイントについて説明します。また、より新しいバージョンのInnoDBで追加された新機能の一覧もここで確認できます。
- 第2章 データベースの基本とMySQLの仕組み
MySQLサーバを理解する基礎となるデータベースの基本について解説した後、そのデータベースが利用するOSのリソースや仕組みについて概要を説明します。その後MySQLサーバの内部構造について説明します。
- 第3章 MySQLの操作
MySQLのコマンドラインツール群について概要を説明します。それらツールを使って簡単な操作を行い、それがMySQLサーバ内でどのように処理されるかを解説します。開発・運用管理によく使うmysqlコマンドラインツールと、mysqladminユティリティについてオプションを含めて詳細に説明します。
- 第4章 MySQLを使ったシステム開発時の観点
システム開発時の観点として、トランザクション、データ型、文字コード、SQLの便利な機能について説明します。トランザクションは実際のクエリと、ユーザへの見え方、MySQL内部での扱い方をあわせて説明し、分離度に応じてどのような扱われるのかを説明します。
- 第5章 テスト・QA時の観点
テストに使えるストアドルーチン、MySQLのログ、MySQLのモニタ方法、クエリのプランとヒント、Windowsの機能を使ったログ・モニタの機能を説明します。ストアドルーチンは初歩のステップからはじめて、実際のルーチン、ファンクション、トリガが書けるようになるまで細かく説明します。
- 第6章 安定した開発~初期運用のために
どのような設定が安定・不安定を左右するのか、例とともにこれまでの説明の該当部分を見直しながら復習します。また、データベースにおけるバックアップ・リストアの概念を説明した後、実際に3つのケースでその実際を説明します。
こんな方にオススメ
- データベースエンジニア
- プログラマ
- システムエンジニア
目次
第1章 MySQLとWindowsの概要
- 1.1 MySQLの特徴
- 1.2 MySQL2つのアーキテクチャ
- 1.3 Windowsの特徴
- 1.4 MySQL+Windows の強力タッグ
第2章 データベースの基本とMySQLの仕組み
- 2.1 リレーショナルデータベースが必要な理由
- 2.2 データベースとディスクとメモリ
- 2.3 MySQLの内部構造(メモリ・ディスク)
- 2.4 MySQLの内部構造(構成ファイル・プロセス/スレッド)
第3章 MySQLの操作
- 3.1 本体付属のユーティリティ一覧とmysqlコマンドの簡単な利用法.
- 3.2 管理・対話ユーティリティ
- 3.2 Windows PowerShell
第4章 MySQLを使ったシステム開発時の観点
- 4.1 トランザクションとロック
- 4.2 データ型
- 4.3 文字コード
- 4.4 SQLの便利な機能
第5章 テスト・QA時の観点
- 5.1 ストアドルーチンの利用
- 5.2 MySQLのログ
- 5.3 MySQLをモニタする
- 5.4 プランとヒント
- 5.5 Windowsの機能を使ったログ、モニタ
第6章 安定した開発~初期運用のために
- 6.1 堅牢な運用のための設定
- 6.2 障害対策の考え方
- 6.3 バックアップ・リストア(基本編)
付録
- Appendix.A Windows版MySQLのインストール
- Appendix.B Windowsで便利に使えるツール
- Appendix.C SQL/PSMリファレンス
- Appendix.D 参考文献・URL
プロフィール
木村明治
1967年1月愛媛県松山市生まれ。小学校高学年のときにワンボードマイコンを知るも高くて買えず、最初のコンピュータは高校生の時にバイトで買ったNEC PC-6001(愛称パピコン)。BASIC言語や搭載されていたPSG音源、低解像度ながらカラーだったグラフィックと戯れているうちに高校時代が過ぎる。国立大学で地域文化ヨーロッパ研究フランス語を専攻するも、ほぼバンド(作曲にコンピュータが役立つ)とバイト(PSGとグラフィックの知識が役立つ)にあけくれ、就職の際に少しでもパソコンの知識が役立つのではないかと大手電機メーカーのコンピュータ系子会社に就職。そこで初めてデータベースに触れ、幸か不幸かデータベース自体の開発に関わる。いくつかのプロジェクトでデータベース本体やパッケージソフトウエアの開発・プロジェクトマネージャを担当した後、自営業「キムラデービー」を開始。Firebirdをはじめとするオープンソースデータベースの世界での活動をはじめる。ひょんなことからMySQL AB日本支社でパートのおじさん(週三日勤務)となり、サン・マイクロシステムズによる統合(フルタイム勤務)を経て、現在日本オラクル株式会社に所属しMySQLの技術サポート業務をなりわいとしている。
趣味はバンド演奏(ドラム)、音楽・映画鑑賞、パワーヨガ(ティーチャーズトレーニングクラス受講済み)、水泳、卓球。しかし昨年(2011年)夏に息子竹雪(たけゆき)が生まれてからは、洗濯したり、おさんどんしたり、おむつを替えたりする日々。なんとか時間を見つけてはスポーツクラブや区民プールで泳ぐことで、ストレス発散と健康維持に役立てている。自営時代にはFirebird関連で世界を自費でとびまわったり(といっても、チェコ、ブラジル、イタリア、ドイツくらい)、OSC(OpenSource Conference)で地方開催を全てコンプリートしたりして楽しくすごす。そのおかげで各地の美味しい物を飲み食いでき、各地に知り合いができたことはかけがえのない財産となっている。データベースについてFirebird/MySQLを専門としつつ、それ以外商用も含めて広い(浅い?)知識を持っており、在りし日のPASSJや、現在IBMの有志がおこなっているClub DB2にも顔を出す始末。日本Firebirdユーザー会理事長、日本MySQLユーザ会会員。