本書に寄せて

『CakePHP2実践入門』
p.ⅲより転載
Graham Weldon

私は12年間、PHP開発者として働いてきて、開発者として、スピーカーとして、そしてカンファレンスやコミュニティ活動に関わる一個人として成長したと思います。過去4年間はCakePHPやその他いろいろなオープンソースプロジェクトに深く関わってきました。CakePHPは目覚ましく進歩し、特に最近リリースされた2.0と2.1では大きな飛躍を遂げました。PHP5への移行により、フレームワークの使い方をシンプルにしたり、PHP5が提供する新しい言語機能を活用しながら、大きな改善を達成できました。

私たちが実現した進歩や新機能も、CakePHPを応援してくれたり、アプリケーション開発のプラットフォームとして選択してくれている開発者がいなければ何の意味もありません。

CakePHPフレームワークを代表する立場として世界中のカンファレンスに参加したことを通して、日本の開発者を取り巻く環境やコミュニティは特にユニークだと気付きました。これはCakePHP以外のオープンソースプロジェクトでも同じです。日本のコミュニティは、創造性やインプットを妨げてしまう言葉の壁を乗り越え、ドキュメンテーションの努力やコードの投稿、プラグインの開発、教育、カンファレンスやイベントに熱心に打ち込んでいます。

私と同じくらいプロジェクトに熱心なCakePHPデベロッパに会って話ができるので、日本を訪れる機会があるたびにとてもわくわくしています。日本のコミュニティから多くを学んだ今、コミュニティのサポートと献身はCakePHPの成功には欠かせないものだと心から信じています。

この書籍は、彼らの献身と日本にある最高のコミュニティによるアウトプットの証です。私たちがこの本に協力しているということは、このような形での出版が世界的なコミュニティでも大きな意味を持つことを示しています。コミュニティのために、この書籍に尽力した執筆陣に感謝します。