ネットで儲ける王様のカラクリ ~物語でわかるこれからのWebマーケティング
- 竹内謙礼 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2013.3.27[在庫なし] 2013.4.4
- 判型
- 四六
- 頁数
- 256ページ
- ISBN
- 978-4-7741-5606-4 978-4-7741-5668-2
サポート情報
概要
「ホームページ制作なんて、人間の仕事じゃない」
一流IT企業・キングスター社に勤める平木の口から出た意外な言葉。地方で花屋を営む城之内は、売上が落ち込むばかりの現状を打開するため、まさにキングスター社にホームページの制作を依頼しようとしていたところだった。
城之内が平木の真意を質そうとしたのも束の間、城之内と平木にカミナリが落ち、二人の体は入れ替わってしまった!
平木となった城之内が目の当たりにする、IT企業の儲けのカラクリとは?
城之内となった平木が考え出す、弱小店舗が大企業に負けないための驚くべき秘策とは?
「誰も教えてくれなかった“ホームページの値段のカラクリ”とは?」
「SEO対策をしても結果が出ない理由とは?」
「ネット広告がお金のムダにならないか、どう見極めればいいか?」
ネットショップの店長・コンサルタントとして数多くの実績を持つ著者だから書けた、IT業界のリアルと売上アップのノウハウがみるみるわかる新感覚ビジネスノベル!
こんな方にオススメ
- これからの時代のネットのあり方を知りたい中小企業の経営者、Web担当者、マーケティング担当者の方
目次
- プロローグ
第1章 だれも教えてくれないホームページの値段のカラクリ
~「100万円出せば売れるホームページが作れますよ!」は本当か?
- 見積書の謎
- 本当に「売れるホームページができる」のか?
- 「運用代行」という名の集金システム
- 検索エンジン対策は本当に必要なのか?
- 「月3万円でねらった検索キーワードを上位表示!」の裏側とは
- 営業の電話をしてくるサービスは売れていない
- カッコいいデザインと分厚い提案書に心動かされそうな人がねらわれる
- 「みんながやっているから、自分だけやらないのは不安」な気持ちに売り込む
- 「フェイスブックを使えば売れる!」が商売になる理由
第2章 品揃えでも、価格でも、利便性でも大手に勝てない中小企業が利益を出すには
~ひたすら比べられ、マネされるネットで生き残るための戦略の立て方
- なぜネットショップで成功した人がコンサルタントをやるのか
- ネットビジネスはもう中小企業に優しくない
- 中小企業が利益を出すための戦略とは
- 英語が社内公用語になる「グローバル化以外」の理由
- 「株価を下げないために契約を維持する」という論理
第3章 どうすれば稼げるホームページを作れるのか
~他人に依存せずに成果を出すためのルールとテクニック
- 「ネットで勝てるビジネス」のポイントとは
- 比較されても勝てる市場を調べ上げる
- 儲かるためのレイアウト
- お客様にも検索エンジンにも評価されるコンテンツづくりのコツ
- より集客力を高め、安く仕上げるためのちょっとした工夫
- 検索で上位表示されなくても受注を勝ち取る方法
- ホームページがあるからこそ、チラシや広告の販促が生きる
- お金を稼ぐための原動力は自分の中にある
- 王様のホームページ
第4章 より多くのお客様を引き寄せる仕組みのつくりかた
~「広告を出せば、すぐに、たくさんの人に知ってもらえる」は本当か?
- イメージづくりは名前からはじまる
- ファンを作って継続的に仕事がとれる仕組みを整える
- 「広告を出せばもっと人が集まります」のウソを見抜く
- お金を出させるセールストークのしくみ
- なぜ、成果が出ない広告を買い続けてしまうのか
- 裸の王様
第5章 売れるために欠かせないたった1つのこと
~「仕事」と「ホームページ」に共通するいちばん大事なものとは
- 社内を少しずつ改革していく「勉強会」という可能性
- ビジネスが“上がり”をむかえる時
- 自分にとっての「仕事」の意味
- 企業にとって「ホームページ」とは何なのか?
エピローグ
プロフィール
竹内謙礼
大企業、中小企業問わず、販促戦略立案、新規事業、起業アドバイスを行う経営コンサルタント。有限会社いろは代表取締役。
大学卒業後、雑誌編集者を経て観光牧場「成田ゆめ牧場」の企画広報に携わり通信販売や実店舗の運営、企画立案等を行う。楽天市場に出店したネットショップはオープン3年目で年商1億円を達成。2年連続で楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤー「ベスト店長賞」を受賞。またオークション&ショッピングサイト「ビッダーズ」において準グランプリを受賞。
現在はビジネス雑誌や日経MJに連載を持つ傍ら、全国の商工会議所や企業等でセミナー活動を行う。また、「タケウチ商売繁盛研究会」の主宰として、多くの経営者や起業家に対して低料金の会員制コンサルティング事業を積極的に行っており、特にキャッチコピーによる販促戦略、ネットビジネスのコンサルティングには、多くの実績を持つ。NPO法人ドロップシッピング・コモンズ理事長としてネット副業の支援と普及にも力を入れている。
著書に『売り上げがドカンとあがるキャッチコピーの作り方』(日本経済新聞社)、『御社のホームページがダメな理由』(中経出版)、共著『会計天国』『投資ミサイル』(PHP研究所)ほか、多数。
ホームページアドレス:http://e-iroha.com/(ボカンと売れるネット通信講座)
著者の一言
ネットビジネスには、今、2つの厳しい現状があります。
ひとつは、「異常な競争状態」です。
消費者に価格が丸裸にされたネット市場は、激しい安売り合戦を強いられています。さらに、参入が容易なネットビジネスは、たくさんのライバル会社を市場に生み出し、競争を激化させています。
結果、「広告費はどんどん高騰しているにも関わらず、商品価格がどんどん下がっていく」という悪循環を引き起こしており、多くの企業が「打つ手がない」と頭を抱えている状況が続いています。
もうひとつの厳しい現状は、「サービスの劣悪化」です。
市場全体が頭打ちの状態になっているので、ホームページ制作やネット広告などのサービスを提供する企業側も、安い手数料で仕事を請けざるを得ません。
そのため、質の悪いサービスが市場に多く出回るようになり、結果、効果の薄いサービスや広告に安易に手を出してしまい、販促に失敗する企業がここ数年で増えているように思えます。
5年ほど前までは、ネットビジネスは中小企業に最適な販促手法でした。しかし今、「中小企業にネットビジネスは最適か?」と聞かれれば、素直に「イエス」と答える自信が正直ありません。
それだけ、今のネットビジネスの現状は、ほかの業界に比べて厳しいというのが、私の率直な印象です。
本書を執筆した理由は、これからネットビジネスに携わる人たちに、厳しい市場で戦っていくための「覚悟」を持っていただきたかったからです。
ネットビジネスの世界では、情報を持っている人と、情報を持っていない人との間に、非常に大きな格差が存在しています。
ネットビジネスの知識も経験もない人は、情報をまったく持っていないので、サービスを提供してくれる相手を信じるしかありません。しかし、サービスを提供する側は、不利な情報をクローズドにして、相手が全面的に信頼してくれるのをいいことに、劣悪なサービスを提供できる立場にあります。
本書のストーリーも、数年前に、その情報格差を利用して急激に売上を伸ばしたホームページ制作会社をモデルにして執筆しました。
結局、そのホームページ制作会社は悪事がバレて消滅してしまいました。しかし、大なり小なり、相手が事情をわからないのをいいことに、劣悪なサービスを提供している企業が、商売の世界に多く出回っているのは事実です。
その現状をわかりやすく解説するために、ネットサービスを〝提供する側〟と〝受ける側〟の主人公をひっくり返して、ストーリー形式でノウハウを解説したのが本書です。
ネット市場の激しい価格競争を勝ち抜き、劣悪化したサービスを見極めるためには、質の良い情報を見極めていく力を身につけなくてはいけません。
本書に出てくる平木のように、現状を打破する行動力と、城之内のように自分で知識を学び、それをお客さんのために生かしていこうとする思いやりの姿勢があれば、必ず、今の厳しい現状は打破できると思います。