Software Design plus
「独習Linux専科」サーバ構築/運用/管理
――あなたに伝えたい技と知恵と鉄則
- 中井悦司 著
- 定価
- 3,278円(本体2,980円+税10%)
- 発売日
- 2013.8.30[在庫なし]
- 判型
- B5変形
- 頁数
- 384ページ
- ISBN
- 978-4-7741-5937-9
概要
Linuxの仕組みを本格的に知りたい、そして自分で試しながら機能を根底から理解したい!――そんな初学者のために本書は作られました。サーバ利用を中心に5章に分け、1章ではインストールからユーザの環境設定、2章ではプロセスとジョブ管理、合わせてシェルの使い方も解説します。3章はファイルシステム、4章はサーバ管理、5章では実際にアプリサーバの動作を深く学びます。読み終えると、一人のエンジニアとして何をすべきかが明確にわかるようになります。そうした本物の基礎を学ぶことができる新定番のLinux独習書です。
本書で使用したファイルは、補足ページからダウンロードできます。ぜひご利用ください。
こんな方にオススメ
- Linuxを本気で学んでみたい方
目次
第1章 はじめてのLinuxサーバ
- 1.1 Linuxの生い立ち
- 1.1.1 シンプルで拡張可能な仕組み
- 1.1.2 オープンソースソフトウェア
- 1.1.3 Linuxディストリビューション
- 1.2 Linuxのインストール
- 1.2.1 LinuxをインストールするPCの選択
- 1.2.2 インストールDVDの作成
- 1.2.3 Linuxインストールの実施
- 1.2.4 Linuxの停止方法
- 1.3 Linuxの操作を初体験
- 1.3.1 リモートログイン
- 1.3.2 インストール後の作業
- 1.3.3 ディレクトリとファイル操作の練習
- 1.4 Webサーバ構築を体験
- 1.4.1 Webサーバの構築手順
- 1.4.2 ちょっと寄り道――vi道場
- 1.4.3 Apache HTTPサーバの導入
第2章 Linuxの基本操作を学ぶ
- 2.1 プロセスとジョブ操作の基礎
- 2.1.1 プロセスの基本動作
- 2.1.2 プロセスの確認方法
- 2.1.3 ジョブによるプロセス制御
- 2.2 テキスト処理の実践活用
- 2.2.1 ちょっと寄り道――SFTPでファイル転送
- 2.2.2 標準入出力とパイプライン処理
- 2.2.3 テキスト処理の実例
- 2.2.4 正規表現
- 2.3 シェルの機能と活用法
- 2.3.1 ファイルパスの展開機能
- 2.3.2 簡単なシェルスクリプトの利用
- 2.3.3 コマンドヒストリとエイリアス
- 2.4 ディスクとファイルシステムの基礎
- 2.4.1 ディスクパーティションとマウント処理
- 2.4.2 ディスク使用量の確認
- 2.4.3 シンボリックリンクの活用
第3章 システム管理の基礎知識
- 3.1 ユーザとファイルの管理
- 3.1.1 ユーザアカウントとグループの基礎
- 3.1.2 ユーザ/グループ情報とパスワードの管理
- 3.1.3 ファイルのアクセス権
- 3.2 パッケージとサービスの管理
- 3.2.1 パッケージ管理
- 3.2.2 サービス管理
- 3.3 ファイルのバックアップ
- 3.3.1 ファイルコピーのさまざまな方法
- 3.3.2 ファイルのアーカイブと圧縮処理
- 3.3.3 cronジョブによる定期バックアップ
第4章 サーバ構築・管理に挑戦
- 4.1 Linuxサーバのネットワーク環境
- 4.1.1 DNSサーバの役割
- 4.1.2 Fedora17の固定IPアドレス設定
- 4.2 Sambaで構築するファイルサーバ
- 4.2.1 WindowsユーザとLinuxユーザの関係
- 4.2.2 Sambaの導入と個人フォルダの公開設定
- 4.2.3 共有フォルダの公開設定
- 4.3 PostgreSQLで構築するデータベースサーバ
- 4.3.1 PostgreSQLの導入と基本設定
- 4.3.2 SQLの簡単な使い方
- 4.3.3 ログ出力設定とシステムログ管理
- 4.4 Ruby on RailsでWebアプリケーションを体験
- 4.4.1 Ruby on Railsの導入
- 4.4.2 伝言板アプリケーションの作成
- 4.4.3 sudoコマンドによるシステム管理
第5章 Linuxの動作原理を学ぶ
- 5.1 プロセスの状態とシグナル操作
- 5.1.1 プロセスの動作状態
- 5.1.2 プロセスシグナルによる操作
- 5.1.3 マルチコア環境でのプロセスの動作
- 5.2 メモリ管理とスワップ領域
- 5.2.1 Linuxにおけるメモリの使用方法
- 5.2.2 スワップ領域の役割
- 5.3 Linuxのセキュリティ機能
- 5.3.1 ファイアウォール機能
- 5.3.2 SELinuxによるリソース保護
- 5.4 (付録)RHEL6とFedora17の差分
- 5.4.1 systemdとinitの違い
- 5.4.2 UID/GIDの割り当て範囲の違い
- 5.4.3 chronydとntpdの違い
プロフィール
中井悦司
1971年4月 大阪生まれ。ノーベル物理学賞を本気で夢見て、理論物理学の研究に没頭する学生時代、大学受験教育に情熱を傾ける予備校講師の頃、そして、華麗なる(?)転身を果たして、外資系ベンダでLinuxエンジニアを生業にするに至るまで、妙な縁が続いて、常にUnix/Linuxサーバと人生を共にする。最近は、Linuxディストリビュータに籍をおいて、企業システムでのLinux/OSSの活用促進に情熱を燃やす日々を過ごしながら、雑誌記事や書籍の執筆にも注力。
休日は、ロシア文学と哲学書を読みながら、ピアノジャズを楽しむはずが、今はなぜか、4才の愛娘と公園でたわむれる、近所で評判の「よいお父さん」。「世界平和」のために早めの帰宅を心がけるものの、こよなく愛する場末の飲み屋についつい立ち寄りがちな今日このごろ。
Linux/OSSによる業務アプリケーションの開発から、全国の小売店舗で稼働する10,000台以上のLinuxサーバの運用サポート、プライベート・クラウドの設計・構築まで、さまざまなプロジェクトを通して身につけた、「プロの心構え」を若手エンジニアに伝えるために苦心中。
OSSによるクラウド構築に魅了されたエンジニアが集まる「オープンクラウド・キャンパス」のメンバ。「GlusterFS」「OpenStack」など、クラウドに関わるオープンソースの啓蒙活動にも取組中。