生物ミステリー(生物ミステリー プロ) デボン紀の生物

「デボン紀の生物」のカバー画像
著者
土屋健 著
群馬県立自然史博物館 監修
定価
2,948円(本体2,680円+税10%)
発売日
2014.7.19
判型
A5
頁数
144ページ
ISBN
978-4-7741-6589-9

概要

魅惑的な古生物たちの世界。
知的好奇心をくすぐり、知的探究心を呼び起こし、そして何よりシンプルに面白い。
そんな世界を、みなさまにお届けします。

シリーズ3作目は「デボン紀の生物」。
たくさんの魚類化石が出現することで知られるデボン紀。海のハンターといわれるサメ、現生の大部分が属する硬骨魚類が登場し、水中は“大魚類時代”へと変貌を遂げます。
一方、陸上ではついに昆虫類が誕生。現世を謳歌する虫たちの祖先が闊歩し始めます。
本書では、魚類を中心にデボン紀を俯瞰。
最新の研究成果をもとに、魚類はなぜ多様化したのか、前時代から生き延びた水中生物はどうなったのか、また陸上の生態系はどう変化したのか、そんな疑問に迫りつつ、デボン紀末の大量絶滅までを見ていきます。

脊椎動物の進化の礎となったデボン紀。人間につながる生命史のミステリーが広がるこの時代を、存分にお楽しみ下さい。

本書のここを見てほしい

  • 直近の研究成果も余すこと無く。マニアな方々も納得の情報量。
  • 世界各地の研究者・組織に協力を頂き、珍しい写真を豊富に掲載。
  • 最新の見地による復元イラストが満載。見ているだけでも楽しい。

こんな方にオススメ

  • 古生物ファン
  • デボン紀について知りたい方
  • 魚類の進化について興味のある方

目次

1 デボン紀の窓「フンスリュック」

  • ドイツ、ラインスレート山地
  • カンブリア爆発の“生き残り”たち
  • ヒトデの仲間たち
  • 甲冑魚たち
  • そのほかいろいろ、フンスリュックの動物たち
  • デボン紀という時代

2 陸の“最初の窓”が開く

  • スコットランド、ライニー
  • 「真の陸上植物」の進出
  • 酸素濃度の乱高下
  • 最古のダニと最古のトビムシ
  • そのほか、さまざまな動物たち

3 大魚類時代の確立

  • これまでの魚類史を振り返ってみる
  • 絶頂期に到達した無顎類
  • そして、無顎類の時代は終わる
  • 板皮類、水圏の覇権を握る
  • “鎧の腕”をもつ「ボスリオレピス」
  • へその緒をもつ「マテルピスキス」
  • 最強の甲冑魚「ダンクレオステウス」
  • 板皮類には腹筋も……
  • 板皮類は、ヒトの直径の祖先?
  • サメ類の勃興
  • 顎をもつものたちの関係
  • シーラカンス、出現する
  • シーラカンス、多様化する
  • 空気呼吸をする魚の登場と繁栄
  • 雌伏を続ける条鰭類
  • 歯の起源と進化

4 大魚類時代の舞台

  • デボン紀の礁世界
  • 腕足動物の「無気力戦略」
  • ウミサソリ、カブトガニ、サソリの“今”
  • 一風変わったウミユリ
  • 丸くなったアンモナイト類
  • “あだばな”を咲かせた三葉虫

5 デボン紀後期の大量絶滅

  • 海だけの滅びか
  • 隕石が衝突したのか

6 脊椎動物の上陸作戦

  • 陸上進出は2回あった!?
  • 発見された「最古の足跡」
  • 腕のある魚、「サウリプテルス」
  • 魚雷型肉鰭類「ユーステノプテロン」とローマ-の仮説
  • 平たい顔の「パンデリクチス」
  • 腕立て伏せする魚「ティクターリク」
  • 8本指の「アカントステガ」
  • そして「イクチオステガ」
  • アカントステガかイクチオステガか

エピローグ

  • 革命はあっというま
  • ところで、ゴンドワナでは?