直感でわかるデータ分析
- 原隆志 著
- 定価
- 1,958円(本体1,780円+税10%)
- 発売日
- 2015.9.30[在庫なし]
- 判型
- B5変形
- 頁数
- 144ページ
- ISBN
- 978-4-7741-7651-2 978-4-7741-7666-6
概要
「これからはビッグデータを活用する時代だ!」
そんな声がよく聞かれるようになりましたが,現実的にはそうそう大量のデータを扱う機会などありませんし,そもそも分析の基礎知識がなければ宝の持ち腐れになるだけです。
本書は,データ分析の基本にして強力な武器であるグラフを使って,データに隠れた問題の原因や真実をひと目でわかるようにし,次の一手を見出す方法を解説。分析にExcelを活用するためのポイントや,実践的なケーススタディも豊富に掲載した,これからデータ分析を学ぶ方のためのいちばんやさしい入門書です。
こんな方にオススメ
- とにかくわかりやすいデータ分析の入門書をお探しの方
- マーケティングデータなどを分析しなければならない営業・マーケティング担当の方
- 統計の本を手にとってみたが,仕事の現場での役立て方がイメージできなかった方
目次
はじめに
第1章 分析に適したグラフを選ぶ
目的に適したグラフを把握する
- 分析実務向け
- 第三者への説明
- データ系列と項目
分析実務に向いたグラフ
- 汎用的に使える「折れ線グラフ」
- 2つのデータ系列を同時に比較し,関係を見る「散布図」
- 分布やちらばり具合を見るための「ヒストグラム」
- 重要な項目とその影響力がわかる「パレート図」(ABC分析)」
第三者への説明に適したグラフ
- 構成比をわかりやすく見せる「円グラフ」と「帯グラフ」
- 項目間の違いを見せる「棒グラフ」
- 3つのデータ系列を比較できる「バブルチャート」
ひとめでわかるグラフの適性と制約
第2章 作りたいグラフから利用するデータの種類や形式を決める
グラフを作るためのデータの種類と特徴
- データの4つの種類
- 目的に適したアウトプットから必要なデータの種類が決まる
データを収集する
- データを収集する3つの方法
- データが入手しやすくなる質問の並べ方とは
- 回答が偏らないようするための4つの配慮
第3章 集計とグラフ作成の手順
集計によって見えてくるもの
- 集計とは,1つの見方でデータを要約すること
- 作りたいグラフによって集計の項目や方法が異なる
単純集計を行う
- ピボットテーブルを使って単純集計する
- 棒グラフ,円グラフ,折れ線グラフの作り方
- ヒストグラムの作り方
- パレート図の作り方
- ABC分析を行うには
クロス集計を行う
- ピボットテーブルを使ってクロス集計する
- 散布図やバブルチャートの作り方
- Tips 大量に集計する場合は専用ツールを利用する
第4章 グラフからデータの傾向を読みとる
分析とは「データの傾向を読みとる」こと
1つのデータ系列の傾向を見る
- 量的データでよく用いられる代表値「平均」の落とし穴と対策
- 代表値だけでなく,ちらばりにも注意が必要
- 質的データのちらばりはグラフにすれば直感的にわかる
複数のデータ系列を比較する
- 構成比を見る
- 昨対比,予実比を見る
- 相関を見る
分析にあたっての注意点
- 統計数値は便利な分,見えなくなるものも出てくる
- 都合のいいように誘導するグラフに注意
第5章 実例で読み解く分析のポイント
売れる要因を探る ~SNSの有料オプションはどんなものが,なぜ売れるのか?
- SNSの有料オプションの事例
- おおまかな傾向を把握する
- 要素の関係をくわしく見てみる
売れない要因を確認する ~ニュース配信サービスでなぜ会員登録してくれないのか?
- 非購買者を3つに分けて調べる
- ニュース配信サービスの事例
- おおまかな傾向を把握する
- 項目の相互の影響を確認する
- 会員登録しない要因を整理する
競合を調査する ~ビジネス情報サイトのライバルの顧客はどのような傾向にあるのか?
- ビジネスニュースサービスの事例
- 競合の特徴が出ているグラフをチェックする
- 競合の調査結果を業界平均と重ねてみる
ニュースを作る調査 ~個人情報漏洩事件に関するアンケート調査をプレスリリースに結びつけるには?
- ニュースを作る目的で行う調査のテーマの2つの種類
- より多くの人の関心を呼ぶ5つの条件
- 個人情報漏洩事件に関するアンケート調査の事例
- アンケート結果からポイントを見極める
- 顧客喪失リスクや被害金額を推定する
満足度を調査する ~ソーシャルゲームの顧客満足度をどう評価するか?
- 質問で収集したデータをグラフにする
- 前作,前四半期,競合などと比較する
新サービスの需要を調査する ~ECサイトのプレミアム会員にどれぐらい登録してもらえるか?
- 商品あるいはサービスを限定された市場に投入して,反応をみる
- ECサイトにおけるプレミアム会員制企画の事例
- 集計結果から登録率と期待値を算出する
ユーザビリティを調査する ~どうすればWebで登録してもらいやすくなるか?
- 使い勝手の目安とは
- 滞留時間,ミスの回数,登録率を見る
- ミスはどこで発生したのか
プロフィール
原隆志
シンクタンクで7年間市場および新製品開発などの調査研究に従事した後に独立し,おもに大手IT企業のコンピュータ・ネットワーク市場調査,新製品開発調査およびコンサルティングを行う。その後,インターネットプロバイダなどのネット関連企業の役員を歴任。『インディペンデントリサーチャー養成講座』など多数の調査分析セミナーの講師を務めた。著書に『会社で必要なテーマ別ビジネス調査のやり方』(中経出版)など。