Software Design plus_養成読本 ゲームエンジニア養成読本
- 長谷川勇はせがわいさむ),佐藤達磨,南野真太郎 著
- 定価
- 2,398円(本体2,180円+税10%)
- 発売日
- 2017.12.22[在庫なし]
- 判型
- B5
- 頁数
- 192ページ
- ISBN
- 978-4-7741-9498-1 978-4-7741-9527-8
サポート情報
概要
ゲーム開発は、さまざまなプラットフォームはもちろんのこと、グラフィックス、アニメーション、サウンド、物理、AI、ネットワークなど多岐に渡る技術分野があり、ゲームプランナー、アーティストなどさまざまな人たちと適切なコミュニケーションを図りながら進行させる必要があるなど、魅力的な仕事である反面、業務として携わるには多くのスキルや知識、経験が求められます。
本書では、これからゲームエンジニアになりたい方、ゲームエンジニアになってまだ日が浅い方を対象に、ゲーム開発の全体像と、ゲームランタイム、ビジュアルスクリプトなど現場のエンジニアとして必須の知識について解説し、さらに最適化、デバッグというゲーム開発ならではの知識が多いテーマも取り上げます。
こんな方にオススメ
- ゲームエンジニアになりたい方
- ゲームエンジニアになって数年の若手の方
- 家庭用ゲーム機向けのゲーム開発に興味のある方
目次
第1章
ゲーム開発ことはじめ
ゲームエンジニアの世界
- 1.1:プラットフォームとゲームプログラミング
プラットフォームの発展がゲーム開発を進化させた - 1.2:ゲームエンジニアの役割
多様化するゲームエンジニアの業務 - 1.3:ゲーム開発のツール
ゲーム開発に欠かせないツール類の知識を身につける - 1.4:開発言語
低レベル言語のアセンブラからC、C++、スクリプト言語まで - 1.5:ゲームエンジニアに必要な技術以外のスキル
技術力だけでは成り立たない - 1.6:本書について
本書の構成と読み方
第2章
ゲームプログラムの構造とレベル設計
ゲームランタイムの基本
- 2.1:ゲームプログラムを構成する要素
ゲームループとゲームオブジェクト - 2.2:ゲームの雰囲気と動作を大きく変える レベルの基礎知識
レベルデザインとデータ設計、スクリプトプログラム
第3章
ノードグラフを用いた迅速な開発
[ゲーム開発の必須環境]ビジュアルスクリプトの基礎知識
- 3.1:ゲームエンジンとビジュアルスクリプト
データドリブンな開発、プランナーによるロジック開発、プロトタイプ… - 3.2:ノードグラフ形式ビジュアルスクリプトの基本
ノードとワイヤーによるゲームロジックの開発 - 3.3:ビジュアルスクリプトの落とし穴
実行順序、伝播遅延、可読性・保守性低下、パフォーマンス
第4章
ボールを斜めに打ち出すサンプルで学ぶ
Unreal Engine 4による[実践]ビジュアルスクリプト開発
- 4.1:レベルエディタによるレベルの作成
ボールの物理挙動を設定 - 4.2:レベルブループリントによるスクリプトの記述
ボールを打ち出すロジックの作成 - 4.3:アクターブループリントによるアクター(キャラクター)の制御
ボールを受け止める板のロジックを組み込む - 4.4:ウィジェットブループリントによるUI の作成
レイアウト作成、変数バインド、カーブ作成 - 4.5:ネイティブコードによるブループリントの拡張
C++ を用いたカスタムノードを追加
第5章
ゲーム開発特有のルールを知る
ゲームエンジニアのための 最適化入門
- 5.1:最適化の必要性
開発時のトレードオフを見極める - 5.2:並列処理による最適化
マルチコアCPU への対応
第6章
デバッグ上手が一流のあかし
ランタイムデバッグ入門
- 6.1:デバッグの基本
「デバッグ」の定義とサンプルプログラム - 6.2:デバッグの流れ
故障原因を特定してからバグを特定し、修正する - 6.3:デバッグ版ビルドでのデバッグ
Visual Studioで学ぶ デバッグの基礎知識 - 6.4:リリース版ビルドでのデバッグ
最適化対策などの実践的なデバッグ - 6.5:逆アセンブル表示とダンプ
見た目はいかめしいが慣れると便利な逆アセンブル表示
Appendix
Visual StudioとUnreal Engineのインストール
- A.1:Visual Studio Community 2017 のインストール
Microsoft が提供する基本無償の開発環境 - A.2:Unreal Engine 4 のインストール
Epic Games が提供する基本無償のゲームエンジン・開発環境 - A.3:サンプルプロジェクトの作成
第6 章「ランタイムデバッグ入門」で使用
参考文献
今後の学習のために
プロフィール
長谷川勇はせがわいさむ)
第1章、第3章、第4章、第6章
オープンソース開発、ソフトウェアプロダクト開発、エンタープライズシステム開発などのさまざまな開発を経てゲームプログラマに。株式会社スクウェア・エニックスに入社後は、Luminous Studio、「FINAL FANTASY XV」の開発に参加し、VFX・UIを担当。専門は言語処理系。情報処理学会ソフトウェア工学研究会幹事、情報処理学会ソフトウェアエンジニアリング教育委員会などの学会活動にも参加している。
Facebook:https://www.facebook.com/isamu.hasegawa.31
Twitter:@IsamuHasegawa
佐藤達磨
第2章、第5章
IT企業にてオープンソース系システム開発、Web開発経験を経てゲーム業界に転職。株式会社スクウェア・エニックスに入社後は、「FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア」にて、サーバー、ネットワークの開発を担当し、「FINAL FANTASY XV」プログラム全体の最適化を主に担当。
南野真太郎
第1章
2005年よりポリゴンマジック株式会社にて、多数のアーケード・コンシューマーゲームの開発に携わったあと、株式会社スクウェア・エニックスに入社し、Luminous Studio、「FINAL FANTASY XV」の主にバックエンドシステム開発に携わる。現在は株式会社Cygamesにて業務部 業務システムのマネジャーを務めている。2012年よりCEDEC のエンジニアリング部門の主担当(責任者)として参加。2017年より副委員長を務めている。また『C++のためのAPIデザイン』(2012年)、『ゲームプログラマのためのC++』(2011年、共にSBクリエイティブ)の監訳を担当。