ビジネスデザイン ―未来をつくるビジョンとプロセスとITの話
- 羽生章洋 著
- 定価
- 1,958円(本体1,780円+税10%)
- 発売日
- 2020.4.15
- 判型
- 四六
- 頁数
- 248ページ
- ISBN
- 978-4-297-11301-8 978-4-297-11302-5
サポート情報
概要
ITが社会のすみずみまで浸透した結果,仕事の進め方も,ITを前提に考えるのが当然になっています。デジタルトランスフォーメーション(DX)やRPA,AIが必要とされるのも,そうした流れの結果と言えます。とはいうものの,ITを活用したビジネスの進め方に必要なものってなんでしょうか。ITを使って,仕事をよりよくするためには,どうしたらよいでしょうか。
そこで私たちに必要なのは,IT技術の知識そのものではなく,自分のビジネスや業務をどうしたいかという「ビジョン」,そしてそれを実現するためにどのように仕事を「設計」するか,さらに,設計した仕事をIT前提で行うための「要件定義」という3つです。本書では,「ビジョン」「仕事の設計」「要件定義」をどのように行えばよいのか,ITがわからない方でもしっかり理解して手を動かせるように,ていねいに解説します。
こんな方にオススメ
- IT前提のビジネスを考えたい人
- ITを活用して仕事をよりよくしたい人
- 日常的に無駄な仕事が多いと感じている人
目次
はじめに
- うんざり・もやもやが止まらない……
- 原因は「ビジネスデザイン」の不備
- 真の原因は「ビジョン」の不在
- ビジョンに基づくビジネスデザインの重要性
第1章 まずはビジョンを描こう!
- ビジョンとは
- それは本当にビジョンだろうか
- ビジョンを設計する
- 本当にやるべきことを明確にする
- 顧客はなぜわたしたちの「顧客」になるのか
第2章 価値を提供するための仕事を設計しよう!
- ビジョンを具現化する
- 仕事=活動+成果
- 状態が変わるという成果
- 仕事の本質は変換である
- 変換には道具と手順が必要
- 仕事をするタイミング
- プロセス=成果の受け渡しによる仕事の連鎖
- 依頼するのも仕事
- 道具・手順そして実力を用意する
- 一時保管による仕事の連鎖
- 「もしも」の話
- プロセスの階層構造
- 仕事を設計する
- 最終成果を定義する
- 最終成果を出すためのプロセスを考える
- 階層構造とブレイクダウン
- 例外処理について
- ITありきのプロセス設計を!
- 取引先にとっての顧客としての自分
- マネジメントとはやりくりのこと
- 分業と支援業務の増加
- 分業がもたらす「断絶」とITによる解決への道
- 「情報」とは何か
- 「ITが当たり前」とは
- 見た目の仕事は増えることもある
第3章 ITを味方にするための要件定義をしよう!
- システム開発の流れ
- システムとアーキテクチャ
- プロに任せられないこと
- 要件定義とは何か
- 要件定義の三点セット
- 混ぜるな危険
- UIと操作手順を考える
- 例外処理のこと
- 機能とデータを考える
- テスト設計のはなし
- 要件定義のあとに行われること
第4章 ビジネスデザインを実現するために行動しよう!
- ビジネスデザインを絵に描いた餅にしないために
- 目指せ「めでたしめでたし」!
あとがき
参考書籍
プロフィール
羽生章洋
ストーリーデザイナー/ビジネスデザイナー。桃山学院大学社会学部社会学科中退。業界歴は30年以上に及び,製造業や金融業・自治体・流通などさまざまな業種において,企業システムからゲームまでの企画・要件定義・設計・開発・運用に携わる。IT企業の受注側・発注側双方における,現場担当者から経営上の意思決定までの経験をもとに,「経営戦略からソースコードまでをきちんとつなげて語り,実装できる」日本では稀有な人材。現在はエークリッパー・インク代表として「“できる” を増やす」を掲げ,人材育成研修を中心に活動しており,大企業を中心に多くのファンを抱える。著書に『はじめよう! 要件定義』,『はじめよう! プロセス設計』,『はじめよう! システム設計』,『すらすらと手が動くようになる SQL書き方ドリル』(以上,技術評論社 刊),『楽々ERD レッスン』(翔泳社 刊),『いきいきする仕事とやる気のつくり方』(ソフトリサーチセンター 刊)など。
可世木恭子
イラスト担当。法政大学経済学部卒。複数のソフトウェア会社でプログラマを経てエークリッパー・インクに参画。業務のイラスト化を中心に活動中。イラストに『はじめよう! 要件定義』,『はじめよう! プロセス設計』,『はじめよう!システム設計』(以上,技術評論社 刊),『原爆先生がやってきた!』(産学社 刊)など。著書に『サーバサイドプログラミング基礎』(共著,技術評論社 刊)がある。