本書の目的は、CircleCIを通してCI/CDに入門することです。CI/CDを使いこなすことができれば、開発/運用効率だけではなく品質と開発速度もアップし、あなたのチームは一段上のソフトウェア開発ができるようになるでしょう。本書がその足掛かりになれば幸いです。
今後さらなるスピードが求められる世界では、すばやい開発をしながら失敗を少なくするためにCI/CDの導入は欠かすことができません。今はCI/CDがなくても問題ないかもしれません。しかし、数年後には最低限のCI/CDの導入は必須となるでしょう。それはちょうど、Gitが今の開発現場においてなくてはならないような存在になったことと似ているかもしれません。
CircleCIはCI/CDの分野をリードするサービスです。今この文章の筆をとっている筆者の一人は、CircleCIで開発者として5年以上働いており、CircleCIの成長を間近で見てきました。たくさんのCI/CDサービスが出ては消える中、CircleCIは堅調に成長を続けてきました。それは、CircleCI自体がCI/CDの考え方を尊重し、日々の開発に取り入れてきたからだと筆者は考えています。システムの複雑性を考慮し、自分たちの限界を受け入れ、安全に失敗し続けるCI/CDのエッセンスを身をもって実践してきた結果だと思っています。
しかし、本書はCircleCI社によって書かれた本ではありません。CircleCIを毎日使い、CI/CDの力を信じるユーザーによって書かれた本です。CircleCIに限らず、できるだけほかのサービスやツールでも応用が効くようにCI/CDに関する重要な考え方やTipsを盛り込んだつもりです。本書をきっかけとして、CI/CDの重要性と可能性について考えてもらえることを願っています。
執筆者を代表して 2020年8月 金 洋国
謝辞
コロナ禍で自身の身の回りの環境が大きく変化し、一時は執筆が手につかなくなることもありましたが、そんな中でも、共著者である大竹さんと金さんのおかげで、とてもすばらしい書籍ができました。ありがとうございます。
読者の皆さまへ。手にとっていただき、ありがとうございます。本書はCircleCIの基礎の基礎からOrbsの作り方といった応用までじっくり解説した書籍です。本書とCircleCIを通して、CI/CDに触れることで、CI/CDで効率化することの楽しさとCI/CDでできることの可能性を感じていただけるとうれしいです。
浦井 誠人
今回は自身初めての共著となりましたが、快く誘いを引き受けてくれた金さん、浦井さんの両名に深く感謝します。おかげでひとりでは書けないすばらしい内容の書籍になりました。また、コロナ禍で保育園が休園になる中、惜しみなく協力してくれた愛する映子とまりあと楽、内容はわからないけれどいつも出版を楽しみにしてくれている両親、そして本書を手にとってくださったあなたに感謝します。
大竹 智也
業務で忙しいにもかかわらず本書のレビューを快諾してくれたCircleCI合同会社の車井さんと伊藤さん、本当にありがとうございました。お二人のおかげで、筆者たちがあまり詳しくない内容も丁寧に解説できました。
感謝の気持ちをいつもうまく伝えれない妻にも、この場を借りて感謝の言葉を伝えさせてください。毎日の夕食後の執筆時間があったおかげで本書を完成させることができました。いつも仕事ばかりの自分を支えてくれてありがとう。
一緒に執筆した大竹さんと浦井さん、お疲れさまでした。新型コロナウィルスの影響により、執筆時間が大きく削られ一時は未完成になってしまうことを危惧しました。そんな困難な時期を乗り越え、誰一人当初のやる気を失わず本書を完成できたことは僕の誇りです。
金 洋国