問題地図
コミュニケーションの問題地図
~「で、どこから変える?」意識バラバラ、情報共有できない職場~
- 沢渡あまね 著
- 定価
- 1,760円(本体1,600円+税10%)
- 発売日
- 2023.7.27
- 判型
- 四六
- 頁数
- 256ページ
- ISBN
- 978-4-297-13595-9 978-4-297-13596-6
概要
- 「『このくらい説明しなくてもわかるだろう』と思っていたら、さっぱり伝わらない、話が噛み合わない」
- 「キレイなミッション・ビジョン・バリュー・パーパスはあるけど、だれも行動が変わらない」
- 「大事な情報を一部の人だけ握ってまったく共有されない」
- 「役職者や社歴の長い人、年上の人の言うことは絶対」
- 「目先のことで精いっぱい、雑談すらできないし、業務改善や未来の話なんて遠くの星の夢物語」
- 「1on1ミーティングなんてイヤだ、一方的に詰められるだけだから」
- 「やたら時間や手間をかけて伝えるだけで、意味があると思えない」
そんな職場の“あるある”、どこから変えていく?問題の全体像と、半径5m以内から変えていくためのアクションを集大成!
【巻頭付録】コミュニケーションの問題 全体マップ
こんな方にオススメ
- 上司と部下、経営と現場、部署間などの意思疎通がうまくできていない職場の方
目次
はじめに コミュニケーションなる思考停止ワードに、そろそろ真剣に向き合おう!
1丁目 一方通行
- どちらかの思惑が先走る。相手との分断を生む、3つのズレ
- 相手と見ている景色や思惑は悪気なくズレるさ、にんげんだもの
- ①「ズレている」ことを言葉で指摘する
- ②「5つの要素」に分解しながら、相手と景色を合わせる
- ③対話力を鍛える
- ④ファシリテーターを立てる/育成する
- ⑤その仕事における期待役割を明文化する
- ⑥お互いの人となりを知る機会を創る
- ⑦誤解を可視化し言語化する
- そもそも「対話」ができているか?
2丁目 階層間の景色が合わない
- ビジョン、ミッション、バリュー、パーパス……キレイに掲げられてはいるものの
- 5つの「ない」で、みんな我関せず、宙に浮いてしまう
- 残念な組織には4つの「低下」がもたらされる
- ①自分たちでビジョン、ミッション、バリュー、パーパスを(再)定義する/かみ砕く機会を設ける
- ②キーワードや文章をわかりやすくする
- ③経営と現場との対話機会を増やす
- ④とにかく行動、とにかく意味づけする
- ⑤人事評価制度や採用基準とリンクさせる
- ⑥常日頃からフラットなコミュニケーションを
- コラム 自分の仕事に対するスタンスやポリシーを発信(自己開示)しよう
3丁目 こそこそ主義
- 「この会社には、情報共有って概念がないのか……」
- あなたの組織は大丈夫!? 4つの情報共有不全
- 「相手が意思決定に参画できない」状態こそが問題
- ①テキストベース、チャットベースで情報共有する
- ②期待役割を明確にする
- ③用語や言い回しの定義や汎用化をする
- ④越境体験をする ~正しい「違和感」を持つために
4丁目 忖度文化
- 役職者や社歴の長い人、年上の人の言うことは絶対。彼ら/彼女たちが心地いいやり方に合わせろ……先生、それでイイんですか!?
- とはいえ、ネイティブの人たちの気持ちもわかるし、今までのやり方の合理性もある
- コミュニケーションコストの増大、意思決定の質の低下も大きな問題
- ①なによりトップが覚悟を決める/トップに覚悟を迫る
- ②コミュニケーションのやり方を変える
- ③プロジェクト型の仕事を増やす/体験してみる
- ④若手だけに任せる領域をつくる
- ⑤雑務をなくす/減らす
- ⑥越境体験でアンラーニングする
- ⑦スキルを向上させる
5丁目 目先主義
- 「目先の仕事で手一杯」その切ない景色のまわりにあるもの
- 「蚊が出た→パーン!」の繰り返しは、組織全体を近視眼的にする
- ①とにかくやめることを決める
- ②「現在時間」「未来時間」にどれだけ使っているかをふりかえる
- ③対話の場や選択肢を増やす
- ④バックキャスティングの対話をする
- ⑤中長期で取り組むタスクを決める、任せる
- ⑥中長期の変化と成果を評価する
- ⑦関係性を見える化し、マネジメントする
- ⑧手を動かしながら雑談や未来の話をする
- ⑨たまには景色を変えてみる
- ⑩越境体験を取り入れる
- コラム オフィスライブラリーを設けよう
6丁目 とりあえず1on1
- 「形骸化した1on1」利用者の声から見えてくるもの
- なぜ起こる? 無力感しか残らない1on1
- 1on1は万能薬ではない
- ①目的に立ち返る
- ②事前にテーマを設定する
- ③お互いの期待役割を明確に
- ④日頃から相手を観察する
- ⑤聞き手、アドバイザーに徹する
- ⑥「意外な収穫」に名前を付ける
- ⑦1on1のバリエーションを増やす
- ⑧未来の話をする
- ⑨マネージャーの能力とリテラシーを育成する、不適格な人はマネジメントから外す
7丁目 コミュニケーションコストの意識がない
- 一挙公開:こいつらがコミュニケーションコストだ!
- コミュニケーションコスト意識が低い、鈍感組織の特徴3つ
- コミュニケーションコストの低い組織に広がるどんより景色
- コミュニケーションコストに無頓着な組織、行きつく先はエンゲージメント低下、コラボレーション力低下、そしてブランド力の低下
- とはいえ、必要なコミュニケーションまで削ってしまうのはこれまた問題
- ①とにかく「コミュニケーションコスト」なる発想を社内教育・啓蒙する
- ②何が無駄なコミュニケーションコストかを対話する
- ③ルーチンワークを効率化し、管理間接業務を削減する
- ④管理部門がアンラーニングする
- ⑤チャットのコミュニケーションを基本とする
- ⑥人事評価制度のアップデートもお忘れなく
- コラム 発言しない人、意見のない人が会議に参加するのはムダ? 本当に?
おわりに 景色が変われば、組織は変わる
プロフィール
沢渡あまね
作家/ワークスタイル&組織開発専門家。『組織変革Lab』主宰。DX白書2023有識者委員。
あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOO顧問/浜松ワークスタイルLab所長/国内大手企業人事部門顧問ほか。
日産自動車、NTTデータなどを経て現職。400以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の伴走・講演および執筆・メディア出演をおこなう。
著書は『職場の問題地図』『新時代を生き抜く越境思考』『話が進む仕切り方』『どこでも成果を出す技術』『バリューサイクル・マネジメント』『仕事ごっこ』『業務デザインの発想法』(技術評論社)ほか多数。
趣味はダムめぐり。#ダム際ワーキング 推進者。
ホームページ:http://amane-career.com/
Twitter:@amane_sawatari