著者の一言

Excelには、集計・抽出を行うために、さまざまな機能が用意されています。しかし、目の前にあるデータを集計したり抽出したりしなければならなくなったとき、いざとなると使えない……。

「この機能を使えばできるはずなのに、なんでできないの!」

とイライラは募るばかりです。うまく使えないのは、集計・抽出したい表の形が、業務の内容によって異なることが原因。そんな表に、このセルに集計値がほしい、こんな抽出をしたいといっても、使い方の知識だけではどうにもなりません。

そこで本書では、集計や抽出を行う前の表を「いまの状態」とし、⁠目指す状態」の表にするためのあらゆる集計・抽出テクニックをTips形式でまとめてみました。必要な結果を得るための「Excel機能」はもとより、それだけでは集計・抽出できないケースには「関数」を使うテクニックもご紹介しています。

また、前著『Excel集計・抽出テクニック大全集』から、下記の点を追加し、パワーアップしました。

  • 操作を根本から速くする「基本操作」の章(第0章)を新設
  • 数式のコピーが不要になる「スピル」⁠Excel2021/Microsoft365の機能)を使用したテクニックを追加
  • Excel2021/Microsoft365で追加された関数を使ったテクニックを追加

本書でのすべてのサンプルはダウンロードできますので、複雑な数式でも、そのままコピー&貼り付けで利用できます。つまり、最初から作成する手間は不要です。

刻々と迫る資料の提出期限に「早く解決したい!」と切羽詰まっている方……

今まで力業で集計・抽出を行っていて、もっと効率よくできる方法を探している方……

そのような方はぜひ本書を開いてみてください!

不二桜(ふじさくら)

滋賀県長浜市出身,大阪府在住。

PC雑誌「アスキーPC」(1998年4月~2013年8月)で,Excel関数の連載を9年間行う。同時にテクニカルライターとして,多数のムック,雑誌,書籍を発売。

現在は,フリーでさまざまな企業の集計業務に携わりながら,その実務経験をもとにOffice関連の書籍の執筆を行う。直近の著書に『Excel最強集計術』『ほしいデータを瞬時に「検索」「出力」するExcel活用術』(技術評論社)がある。