本書は、ネットワークスペシャリストを目指す皆さんが、試験に合格されることを願って書いた本です。
タイトルの「R5」は、令和5年の過去問解説であることを意味しています。また、サブタイトルには「本物のネットワークスペシャリストになるための」と付けています。それは、本書は「最も詳しい」「過去問解説」であるだけでなく、「本物のネットワークスペシャリスト」になってもらうことを意識して書いた本だからです。したがって、「こう問われたらこう答える」などの試験テクニックだけを身に付けて合格するための本にはしていません。
資格だけ持っていて、業務がまったくできないネットワークスペシャリストでは意味がありません。プロ中のプロ、「さすがネットワークスペシャリストは違うなあ」「彼(彼女)は本物だ!」といわれるような知識・経験を身に付けられるような本にしました。この「ネスペ」シリーズは毎年のことですが、わずか1年分の、しかも午後解説しか掲載していません。ですが、単に正解を解説しているだけでなく、実務での実情や、実際の設定も紹介しています。また、各技術の裏側にある本質的なところも、なるべく丁寧に解説しました。
ネットワークスペシャリストに合格するための勉強方法は、基礎学習と過去問の演習です。この二つの勉強を、愚直に、真剣に取り組んだ人が合格されています。
基礎に関しては、拙書の『ネスペ教科書 改訂第2版』(星雲社)、そして過去問は本書を含む「ネスペ」シリーズ(技術評論社)で学習してください。また、単にテキストを読むだけでなく、手を動かしながら知識が拡充されるように『手を動かして理解する ネスペ「ワークブック」』を令和4年8月に発行しました。これらの本を活用しながら、ぜひとも合格を勝ち取っていただきたいと思います。
皆さまがネットワークスペシャリスト試験に合格されることを、心からお祈り申し上げます。
左門至峰(さもんしほう)
ネットワークスペシャリスト。執筆実績として,本書のネットワークスペシャリスト試験対策『ネスペ』シリーズ(技術評論社),『FortiGate で始める 企業ネットワークセキュリティ』(日経BP 社),『ストーリーで学ぶ ネットワークの基本』(インプレス),『日経NETWORK』(日経BP 社)や「INTERNET Watch」での連載など。近著に,キャリアに悩むすべての若手SE に贈る成長物語を書いた小説形式の『ぼく,SE やめて転職したほうがいいですか?』(日経BP 社)がある。
また,資格対策やネットワークおよびセキュリティのハンズオン研修も精力的に実施。
保有資格は,ネットワークスペシャリスト,技術士(情報工学),情報処理安全確保支援,プロジェクトマネージャ,システム監査技術者,IT ストラテジストなど多数。
平田賀一(ひらたのりかず)
ビジネス向けSaaS のサービスオペレーションに従事するかたわら,情報処理技術者試験の受験者支援に携わる。執筆実績として『ネスペ』『支援士』シリーズ(技術評論社),『ITサービスマネージャ「専門知識+午後問題」の重点対策』(アイテック)などがある。
保有資格はネットワークスペシャリスト,情報処理安全確保支援士,技術士(情報工学部門,電気電子部門,総合技術監理部門)など。