知識地図
Azureの知識地図
〜クラウドの基礎から実装・運用管理まで
- 土田純平,永田祥平,栗本美穂,石塚航希,乃村翼,草谷一輝,酒見一幸 著
- 定価
- 3,300円(本体3,000円+税10%)
- 発売日
- 2025.5.13
- 判型
- A5
- 頁数
- 416ページ
- ISBN
- 978-4-297-14903-1 978-4-297-14904-8
概要
本書の最大の目的は「Microsoftが公開しているAzureの公式ドキュメントに書いてあることがわかるようになる」ことです。
公式ドキュメントは無料でWeb上に公開されていますが,固有のサービス名や専門用語が使われているため,初学者が全体像を把握するには時間を要します。また,クラウドサービスは頻繁に更新され,新機能や新しい考え方が生まれます。
そのため,本書は「すぐにAzureを使いこなす」ことよりも「変化するドキュメントや仕様を理解できる基礎知識を身につける」ことを目指します。
こんな方にオススメ
- 今までパブリッククラウドを使ったことがない方
- Azureの基礎と全体像を体系的に学びたい方
目次
第1章 クラウドサービスとAzureの基礎
1.1 クラウドサービスについて知ろう
- 1.1.1 クラウドの種類
- 1.1.2 企業がクラウドを使う利点
- 1.1.3 サービスの利用形態
- 1.1.4 共同責任モデル
1.2 Azureの基本を知ろう!
- 1.2.1 Azureとは
- 1.2.2 Azureを選ぶ理由
- 1.2.3 契約形態
- 1.2.4 課金体系
- 1.2.5 リージョン
- 1.2.6 管理単位
- 1.2.7 Azureリソースの管理
1.3 Azureの無料枠と利用料金の見積もり
- 1.3.1 無料枠とクレジット
- 1.3.2 ハンズオンで使用するサービス
- 1.3.3 料金計算ツールの使い方
- 1.3.4 見積もり時の注意点
1.4 Azureへのサインアップ
- 1.4.1 Azureへのサインアップ
1.5 はじめてのAzure portal操作とリソースグループ作成
- 1.5.1 Azure portalへのアクセスと画面構成の確認
- 1.5.2 サブスクリプションの確認
- 1.5.3 リソースグループの作成
第2章 AzureのIaaSを知ろう
2.1 Azure上にネットワーク環境を作りたい
- 2.1.1 プライベートネットワーク
- 2.1.2 Azure上のプライベートネットワーク
- 2.1.3 仮想ネットワーク内にサブネットを設定する
- 2.1.4 仮想ネットワーク同士を接続する
- 2.1.5 仮想ネットワークのセキュリティを構成する
- 2.1.6 仮想ネットワーク内のルーティングを構成する
- 2.1.7 仮想ネットワーク上での名前解決
2.2 Azure上に仮想マシンを立てたい
- 2.2.1 仮想マシンの構成要素
- 2.2.2 仮想マシンの利用オプション
- 2.2.3 ネットワークインターフェイスを構成する
- 2.2.4 仮想マシンのディスク
- 2.2.5 マネージドディスクのサイズ
- 2.2.6 マネージドディスクの種類
- 2.2.7 マネージドディスクのパフォーマンス
- 2.2.8 マネージドディスクの冗長性
- 2.2.9 仮想マシンへの接続
- 2.2.10 課金
2.3 Azureとオンプレミスネットワークを接続したい
- 2.3.1 オンプレミスネットワークとの接続オプション
- 2.3.2 接続方法の選択ポイント
- 2.3.3 仮想ネットワーク内のゲートウェイ
2.4 【ハンズオン】仮想マシンをデプロイしてみよう
- 2.4.1 アーキテクチャ全体
- 2.4.2 リソースグループの作成
- 2.4.3 Virtual Network(VNet)の作成
- 2.4.4 VM の作成
- 2.4.5 仮想マシンに接続してみよう
- 2.4.6 VM を停止してみよう
- 2.4.7 VM を起動してみよう
- 2.4.8 リソースの削除
2.5 【ハンズオン】ハンズオンリソースの削除
- 2.5.1 前提条件
- 2.5.2 削除に順序があることを理解する
- 2.5.3 リソースグループの削除
第3章 AzureのPaaSを知ろう
3.1 Web上にアプリケーションを作りたい
- 3.1.1 App Service
- 3.1.2 Azure Functions
- 3.1.3 Static Web Apps
- 3.1.4 コンテナーの概要
- 3.1.5 Azure でのコンテナーサービスの種類
3.2 データを保存したい
- 3.2.1 データの種類
- 3.2.2 Azure SQL
- 3.2.3 Azure Database for PostgreSQL/MySQL
- 3.2.4 Azure ストレージアカウント
- 3.2.5 Azure Cosmos DB
3.3 サービス間を連携したい
- 3.3.1 Azure API Management
- 3.3.2 Azure Logic Apps
- 3.3.3 Azure Service Bus
- 3.3.4 Azure Event Grid
3.4 分析をしたい
- 3.4.1 データ分析基盤とは
- 3.4.2 Azure Event Hubs
- 3.4.3 Azure Stream Analytics
- 3.4.4 Azure Data Factory
- 3.4.5 Azure Synapse Analytics
- 3.4.6 Microsoft Fabric - 統合環境
3.5 IoTをしたい
- 3.5.1 Azure IoT Hub
- 3.5.2 Azure IoT Central
3.6 AIを使いたい
- 3.6.1 Azure AI サービス
- 3.6.2 Azure OpenAI Service
- 3.6.3 Azure AI Search
- 3.6.4 Azure AI Bot Service
- 3.6.5 Azure Machine Learning
- 3.6.6 Azure AI Foundry
3.7 セキュアなPaaS環境の構築
- 3.7.1 App Configuration / Key Vault
- 3.7.2 App Service の組み込みの認証
- 3.7.3 PaaS のプライベートネットワーク化
3.8 アプリケーションの開発環境を知る
- 3.8.1 IDE
- 3.8.2 開発プラットフォーム
- 3.8.3 Power Platform
3.9 【ハンズオン】オリジナルChatGPTアプリケーションをデプロイしてみよう
- 3.9.1 アーキテクチャ全体
- 3.9.2 ハンズオンの流れ
- 3.9.3 事前準備
- 3.9.4 Azure OpenAI Service のデプロイ
- 3.9.5 Azure App Service のデプロイ
- 3.9.6 オリジナルChatGPT アプリケーションのデプロイ
- 3.9.7 スタートアップコマンドの設定
- 3.9.8 マネージドID による認証・認可
- 3.9.9 アプリケーション設定の追加
- 3.9.10 組み込み認証の追加
- 3.9.11 アプリケーションの動作確認
- 3.9.12 リソースの削除
第4章 Azureでシステムを構築・運用しよう
4.1 セキュリティ,ガバナンスを強化したい
- 4.1.1 Microsoft Entra ID
- 4.1.2 Azure Key Vault
- 4.1.3 Azure Policy
- 4.1.4 ロック
- 4.1.5 Microsoft Defender for Cloud
4.2 運用と管理を効率化したい
- 4.2.1 コスト管理
- 4.2.2 監視(Azure Monitor)
- 4.2.3 管理ツール
4.3 Azureを実務で使うためのよくあるアーキテクチャを押さえる
- 4.3.1 Azure の設計に活用できるフレームワーク
- 4.3.2 シナリオ1:オンプレミスからの仮想マシンの移行とハイブリッド接続
- 4.3.3 シナリオ2:Webアプリケーションの展開
- 4.3.4 シナリオ3:仮想デスクトップ基盤の展開(Azure Virtual Desktop)
- 4.3.5 シナリオ4:IoTデバイスのリアルタイムなデータモニタリング
- 4.3.6 シナリオ5:社内チャットによる文章の検索と回答生成(Azure OpenAI ServiceとAzure AI SearchによるRAG)
- 4.3.7 アーキテクチャセンター
第5章 Azureの知識の深め方を知ろう
5.1 Azureの知識の深め方を知ろう
- 5.1.1 ドキュメントリーディングのススメ
- 5.1.2 Microsoftトレーニングのススメ
- 5.1.3 資格取得のススメ
- 5.1.4 サポートの使い方
- 5.1.5 Azureの情報収集
- 付録 本書をより深く理解するためのMicrosoft Learnトレーニング
プロフィール
土田純平
日本マイクロソフト株式会社 クラウドソリューションアーキテクト 兼 エバンジェリスト。学生時代は機械工学を専攻し,IoTの研究をきっかけにITの世界へ。地方SIerを経て日本マイクロソフトに入社。アプリケーション開発を軸にDevOpsやIaC,アーキテクチャ設計を主に仕事にしている。JDLA E資格を保持し,AI案件にも時折従事している。山形県からリモートワークをしており,趣味は釣りとDIY。
永田祥平
元 Microsoft Corporation Cloud Solution Architect (Data & AI)。大学院で分子生物学やバイオインフォマティクスを学んだのち,2020年に日本マイクロソフト株式会社に入社。クラウドソリューションアーキテクト(Data & AI)として,エンタープライズのお客様を対象にAzureデータ分析・機械学習基盤や生成AIアプリケーションの導入・活用支援を行う。2024年より米国系SaaS企業に移り,プロダクトマネージャーとして日本,韓国,台湾市場に向けた生成AI・エージェント機能の企画開発を行っている。おもな著作に『Azure OpenAI ServiceではじめるChatGPT/LLMシステム構築入門』,『Azure Machine Learningではじめる機械学習/LLM活用入門』(技術評論社)。
X:@shohei_aio
LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/shohei-nagata/
著作一覧:https://www.amazon.co.jp/stores/author/B0CQ8QGB7P
栗本美穂
日本マイクロソフト株式会社 クラウドソリューションアーキテクト。インフラエンジニアを経て,PaaS領域のエンジニアへジョブチェンジ。現職ではKubernetesやIaC,運用監視を支援することが多い。継続できる楽しい運用を目標にしている。
石塚航希
日本マイクロソフト株式会社 クラウドソリューションアーキテクト。2020年4月にData/AI領域のプリセールスとして同社に新卒入社後,社内転職にてインフラ領域のソリューションアーキテクトに転身。けだま(愛犬)の世話,イラスト制作,居酒屋・ラーメン巡り,ゲーム(APEX)が趣味。
乃村翼
Microsoft Corporation Azure Site Reliability Engineer。日本マイクロソフトにはPremier Field Engineerとして入社し,Azureの設計支援やワークショップを担当。前職のスタートアップ企業では,Asteriskを用いたPBXシステムの構築やRails・PHPなどのOSSスタックによるWebアプリケーション開発に携わる。同社でのLXCの活用をきっかけに,特にコンテナ技術が好き。
草谷一輝
日本マイクロソフト株式会社 クラウドソリューションアーキテクト。独立系SIerでのインフラエンジニアを経て,日本マイクロソフトへ入社。PowerShellやbicepなどコーディングによる自動化系が好み。
酒見一幸
株式会社プログライブ コンサルティング / シニア コンサルタント / 2024年8月よりMicrosoft MVP for Azure。Azureを中心とした開発や運用自動化のスペシャリストとして,日系・外資系SIerや日本マイクロソフトを経験し,現職にて活躍中。独法や文教業界を中心に,要件定義から設計構築,NW/SV/アプリ運用までの幅広いプロジェクトに従事。