自由時間サプリ お米がもっと好きになる。炊き方、食べ方、選び方
- 柏木智帆 著
- 定価
- 1,760円(本体1,600円+税10%)
- 発売日
- 2025.7.28
- 判型
- A5
- 頁数
- 160ページ
- ISBN
- 978-4-297-14982-6 978-4-297-14983-3
サポート情報
概要
お米、おいしく食べてますか?
みなさんは、お米を買うとき、どんな基準で選んでいますか。値段? 品種? 生産地? 最近はお米の価格も上がり、なかなか選んでいる余裕もないという方もいるかもしれませんが、逆に多少高くても、いままで買ったことがないお米を購入し、楽しんでいる方も増えているとか。
日本のお米は登録されている品種だけで約1000種ほどあり、主食(ごはん)用としては300種程度が流通しています。「コシヒカリ」「ひとめぼれ」など生産量の多い品種をはじめ、「あきたこまち」「つや姫」など比較的目にすることが多い品種、一般的なスーパーなどではあまり目にしない品種まで、実に多彩。同じ品種でも、生産地や生産者によって、それぞれに特徴があり、味や食感も多種多様。お米の世界は深く豊かに広がっています。
本書では、そんな豊かなお米の世界、お米の沼にどっぷりハマった著者が、お米がもつポテンシャル、魅力を語りつくします。お米についての基礎知識をはじめ、誰でもできる「おいしいごはんの炊き方」、「ごはんをもっとおいしくする道具」の紹介など実践的なノウハウも満載。365日、朝昼晩とお米を食べている著者おすすめの、お米のおいしさを堪能できるメニューの紹介、さらには、お米が私たちの食卓にならぶまでの過程を知ることで、生産者の思いもかみしながら、幸福なごはん時間を楽しむための一冊です!
こんな方にオススメ
- 普段食べるお米をよりおいしく食べたい人、メニューのバリエーションを増やしたい人
- お米の品種や銘柄、歴史や蘊蓄に興味のある人
目次
- はじめに 私がお米沼にハマった理由
Chapter 1 今、お米は世界で注目されている
- 「令和の米騒動」はなぜ起こったのか?
- 日本のお米は登録されているだけで1000品種
- 私たちが食べているのはどれも選び抜かれたお米
- 世界で日本米が人気・おむすびブーム
- お米は自給・国防の要、日本固有の財産
- コラム お米やおむすびはヘルシーで太らない
Chapter 2 おいしいごはんの炊き方8つのポイント
- 1 保存 お米の賞味期限は2週間。密封容器で冷蔵保存
- 2 計量 お米も水も温度もキチンとはかる
- 3 洗う 冷水で手早く洗う
- 4 吸水 吸水は低温で6時間以上が望ましい
- 5 炊飯 鍋炊飯 土鍋やアルミ鍋を使ったガス炊飯の要は火加減
- 炊飯器 炊飯器は早炊きモードで
- 6 蒸らす すぐにふたを開けずに10分蒸らす
- 7 飯きり お米の味わいを左右する「飯きり」
- 8 盛る しゃもじをスライドさせてふわりとよそう
- 番外編 あまったごはん 冷蔵+電子レンジで温めるか、塩むすびか
- コラム ごはんの粘りや硬さを決めるでんぷんとは?
Chapter 3 ごはんをもっとおいしくする道具
- 炊飯鍋 お米の味わいは炊飯鍋によってガラリと変わる
- 金しゃり釜/大黒ごはん鍋/六鍋
- フタがガラスのご飯釜/ゼブランライスオーブン/炊飯器
- 保存容器 冷蔵庫に入れやすい「保存容器」
- しゃもじ ごはんがくっつかない「極しゃもじ」
- 茶碗・飯椀 ごはんが主役になる茶碗・飯椀
- 箸・箸置き 試食用と普段用と2膳がデフォルト
- 弁当箱 竹製の二段重箱/アルミの弁当箱/ちぎり弁当箱
- コラム 食育とノーおかずデー
Chapter 4 お米の基礎知識
- 表示 必要なことは米袋に書いてある
- 産地 世界編 日本のお米の生産量は世界でなんと12位!
- 産地 日本編 47都道府県すべてでお米は作られる
- 種類 現在、栽培されているお米の銘柄数は500を超える!
- うるち米・もち米・酒米/玄米・分搗き米・胚芽米/白米・無洗米
- 系統図 コシヒカリ系統を中心とした主な「お米系統図」
- コラム 稲のブリーダーという仕事
Chapter 5 食べ比べたいお米8選
- あらゆるおいしいお米のルーツ「亀の尾」
- 国産長粒の香り米「プリンセスサリー」
- ぷりっとした粒立ちが魅力の「にこまる」
- ナッツのような食感の玄米食専用「カミアカリ」
- おねばが厚く輝く「ゆうだい21」
- しゃっきり感が持ち味「雪若丸」
- 45都府県を網羅する王者「コシヒカリ」
- 低アミロース米「ミルキークイーン」
- コラム コシヒカリ一族じゃないお米はどれ?
Chapter 6 お米が主役のメニュー
- おむすび
- 納豆ごはん
- 卵かけごはん
- カレーライス
- いくら丼・ヅケ丼
- 天丼・うな丼
- 酢飯 巻き寿司/鯖棒鮨/いなり寿司/ちらし寿司
- 季節の炊き込みごはん
- たこめし/むかごごはん/とうもろこしごはん/銀杏ごはん
- みょうがごはん/栗ごはん/新生姜ごはん/根曲がり竹ごはん
- 松茸ごはん/れんこんごはん/里芋ごはん(小芋・親芋)/ねぎごはん/そのほかのきのこごはん
- 季節の混ぜごはん
- 焼きれんこんごはん/枝豆みょうがごはん/山菜ごはん/菜飯
- 炊飯器で調理するもち米
- お粥・お茶漬け
- パエリア、リゾット、チャーハン
- コラム 災害用にはアルファ化米
Chapter 7 おいしいお米ができるまで
- 11~4月 田んぼの準備
- 4月 育苗・田植えの準備・種まき
- 5月 田植え
- 6~7月 稲の成長
- 9月 収穫
- 10月 乾燥・出荷・新米の季節
- コラム 行ってみよう! 稲作体験
Chapter 8 もっとお米を楽しむために
- お米選びのプロ、お米屋さんに行ってみよう
- 精米はプロが一番
- ブレンド米は掛け算
- 玄米の炊き方、わが家の場合
- 一期一会の味わいを
- ごはんのおとも
- すぐりの「ちりめん山椒」/三亀の「ちりめん山椒煮」
- 森奈良漬店の「大和三尺胡瓜」/らくだ坂納豆工房の「谷町納豆」
- 加藤敬太郎商店の「塩納豆」/志ば久の「赤紫蘇ふりかけ 粗め」
- 続・ごはんのおとも
- 藁焼みかんの「自家製拓ちゃん明太子」/石孫商店の「みそたまり」
- 山のごちそう本舗の「山椒の実ビリビリヤバイ漬」
- トヤマの「北海道産山わさび白醤油漬け」/手づくり「山わさびみそ」
- 手づくり「行者にんにくみそ」/手づくり「葉わさび醤油漬け」
- 高橋庄作酒造店の「会津娘『穣』つちや亀ノ尾」
- 日本のお米の課題
- コラム 特Aはおいしいとは限らない?
- おわりに
プロフィール
柏木智帆
1982年、神奈川県生まれ。大学卒業後、神奈川新聞社に入社、編集局報道部に配属。新聞記者として様々な取材活動を行うなかで、稲作を取り巻く現状や日本文化の根っこである「お米」について興味を持ち始める。農業の経験がない立場で記事を書くことに疑問を抱くようになり、農業の現場に立つ人間になりたいと就農を決意、8年間勤めた新聞社を退職。無農薬・無肥料での稲作に取り組むと同時に、キッチンカーでおむすびの販売やケータリング事業も運営。2014年秋より都内に拠点を移し、お米ライターとして活動を開始。2017年に取材で知り合った米農家の男性と結婚し、福島県へ移住。夫と娘と共に田んぼに触れる生活を送りながら、お米の消費アップをライフワークに、様々なメディアでお米の魅力を伝えている。また、米食を通した食育にも目を向けている。「お米沼にようこそ」(SMART AGRI)、「農家に嫁いだコメ好きライター日記」(時事通信社Agrio)などをしている。ほか、NHK「あしたも晴れ!人生レシピ」、フジテレビ「ホンマでっか!? TV 」、NHK ワールド「NEWS ROOM TOKYO」などの各種メディアにも出演。米・食味鑑定士としてお米の各種コンテストの審査員も務める。2021年から「おむすび権米衛」のアドバイザーに就任。2025年度から「日本水稲品質・食味研究会」評議員。最新刊に『知れば知るほどおもしろいお米のはなし』(三笠書房)