図解即戦力
図解即戦力
生産管理のしくみと改善がこれ1冊でしっかりわかる本
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生産マネジメント研究会 著
村田康一 監修 - 定価
- 1,980円(本体1,800円+税10%)
- 発売日
- 2025.7.3
- 判型
- A5
- 頁数
- 240ページ
- ISBN
- 978-4-297-14986-4 978-4-297-14987-1
サポート情報
概要
中小製造業において、生産管理は製品品質、生産量など経営に大きな影響を与えます。本書は、現在の生産体制を見直し、改善を行うための解説書になります。加えて、大学の経営工学の講義の教科書にも利用できるように、生産管理の基本的な考え方についても解説を行います。
生産管理に関する基本知識から業務の改善/標準化までを解説した、「ものづくり」に携わるすべての部門の人に向けた書籍です。
こんな方にオススメ
- 「生産管理」の基本を学びたい人全般
- 生産現場を改善したい管理者
目次
第1章 生産管理の基本
- 01 生産管理という仕事とは
- 02 生産管理こそがメーカーを支える柱
- 03 ものづくりの基盤は大量生産にある
- 04 生産管理の目的はQCDを向上させること
- 05 QCDの3要素はトレードオフの関係になっている
- 06 フレキシビリティの「F」安全性(Safety)の「S」
- 07 マーケティングの4Pを下から支えるQCD
- 08 QCDを最適化するためには3Mを駆使する
第2章 品質管理の基本
- 01 そもそも品質とはどのようなものか
- 02 設計品質と製造品質の好循環を目指す
- 03 適正なコストで高品質を生み出す品質管理
- 04 製品の検査と不良品の予防で高品質を維持する
- 05 不良分析で根本的な原因にアプローチする
- 06 トレーサビリティで不良の原因をさかのぼる
- 07 品質を保つためには4つのコストがかかる
- 08 不良品ゼロを目指す日本の品質管理
第3章 コスト管理の基本
- 01 コストとは何か
- 02 販売価格を決めるにはコストの把握が必要
- 03 コスト管理の方法① 標準原価計算
- 04 実際原価を求めて正確なコストを把握する
- 05 全部原価計算が抱える3つの問題点
- 06 コスト管理の方法② スループット会計
- 07 コスト管理の方法③ 原価企画
- 08 コスト管理の方法④ 生産性を改善する
- 09 CVP分析によって利益を計算する
第4章 納期管理の基本
- 01 生産管理における納期とは
- 02 工程管理とはどのようなものか
- 03 納期を左右する見込み生産と受注生産
- 04 見込み生産と受注生産を組み合わせた生産方法
- 05 見込み生産と受注生産のメリットとリスク
- 06 生産量と納期を管理する工程管理
- 07 生産計画には要素別計画と期間別計画がある
- 08 期間別に3つの計画を立てる日程計画
- 09 工程内容を洗い出して基準日程を決める
- 10 標準時間は正味時間と余裕時間で決まる
- 11 時間研究を行い標準時間を設定する
- 12 製品1個あたりを作るのに必要な標準工数の求め方
- 13 市場のニーズを予測して生産に生かす需要予測
- 14 納期の長さに直結する在庫管理
- 15 役割に応じて分類される5つの在庫
- 16 QCDの向上を目指す外注管理
- 17 在庫管理の方法により異なる発注方式
- 18 資材購入を適切に管理する購買管理
- 19 QCDの向上に欠かせない購買計画の5原則
- 20 企業にとっての生産期間は顧客にとっての待ち時間
第5章 業務改善の基本
- 01 業務改善の基本PDCAとは何か
- 02 最終的な目的を見据えてPDCAを実際に見直す
- 03 職場環境を整えるための5Sを意識する
- 04 サプライチェーンの見直しは業務改善と将来に備えるため
- 05 作業を細分化してムダな業務を洗い出す
- 06 積極的に削るべき7つのムダ
- 07 生産管理システムを導入して情報共有の手間を軽減する
- 08 事業計画実行のために要員計画を立てる
- 09 従業員のリスキリングを図ってより効率的な作業を目指す
- 10 多能工の人材がいると計画が崩れにくい
第6章 業務の標準化
- 01 生産管理における業務の標準化とは
- 02 業務の標準化のメリットとデメリット
- 03 マニュアルを作成して業務の可視化を行う
- 04 マニュアル作成の手順と業務内容の細分化
- 05 現場の声を意識して定型業務を効率化させる
- 06 見える化すべき3つのデータ
- 07 属人化してはいけない4つの業務
第7章 品質管理の改善
- 01 品質改善の基本
- 02 問題の根本原因を突き止めて解決策を積み重ねる
- 03 製品の検査を行って不良の発生率を下げる
- 04 3M(4M)分析をして品質改善を行う
- 05 インダストリアルエンジニアリングの実施
- 06 全員が不良を減らす意識を持つ活動を実施する
- 07 TQCでよく使われるQC7つ道具
- 08 国際的なISO規格を取得して信頼性を高める
- 09 製造業におけるDXの業務改革事例
第8章 コストの削減
- 01 労働生産性と工数
- 02 費用を見直して生産性を上げる
- 03 削減しやすいコストと削減しにくいコスト
- 04 リードタイムを短縮してコストを削減する
- 05 設備保全とその目的
- 06 コスト削減における注意点
- 07 商品開発におけるコスト削減の考え方
第9章 納期管理の改善
- 01 納期が遅延する原因を考える
- 02 納期遅延を防ぐためにできること
- 03 納期管理における3つのリードタイム
- 04 資材所要量計画(MRP)を立てる
- 05 資材所要量計画の計算方法
- 06 生産計画の見直し
- 07 在庫管理におけるコスト管理
- 08 能力所要量計画(CRP)を立てる
- 09 生産統制を行う① 生産統制の概要
- 10 生産統制を行う② 具体的な業務手順
- 11 JIT方式の活用
- 12 需要予測の精度を上げる
- 13 販売部門との連携を強化する
- 14 納期管理と自動化の推進
第10章 生産管理の課題と対策
- 01 サプライチェーンの崩壊とサプライチェーンマネジメント
- 02 資材や人件費の高騰
- 03 IT技術者の確保
- 04 生産管理に関する補助金
- 05 業務効率化に利用できる生産管理システム
プロフィール
村田康一
福井県生まれ。日本大学教授。早稲田大学理工学部経営システム工学科を卒業後、福井村田製作所に入社。インダストリアル・エンジニアとして工場の運営、改善/改革に従事した。退社後は北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)で知識科学を専攻し、地域再生や中小企業支援に携わる。2013年より生産工学部マネジメント工学科にて現職。「かいぜん(kaizen)」をキーワードに、現場に役立つ理論/手法の研究を国内外に発信している。博士(工学)(早稲田大学)。