基本情報技術者試験は、令和5年4月に試験制度が大きく改訂され、従来の「午前試験・午後試験」という構成から、「科目A試験・科目B試験」へと変更されました。
科目Aは主に知識を問う問題が中心であり、ITに関する基礎用語や基本的な仕組みを理解していれば、過去問題を解きながら知識を整理していくことで、合格ラインに到達できる受験生もたくさんいるはずです。
一方で、科目Bはプログラムの読解を中心とした問題で構成されており、処理の流れを理解しながら考える力が求められます。問題文に示された擬似言語のプログラムを読み取り、変数の値の変化や繰返し処理の動きを追いながら答えを導く必要があります。そのため、受験生にとっては難しく感じられることも少なくありません。
特に、科目Bでは20問のうち16問が擬似言語の問題で占められており、試験の中でも大きな比重を占めています。プログラムの経験がない、あるいは少ない受験生にとっては、この擬似言語の読解が大きな壁になりやすく、「科目Aは合格ラインに届くが、科目Bで得点が伸びない」という声をよく耳にします。
私自身、これまでプログラムを作成する仕事に関わってきたほか、他の人が作成したプログラムを修正したり改良したりする作業にも多く携わってきました。また、高等学校で生徒にプログラミングを教える中で、多くの生徒がどのような点でつまずくのか、そしてどのような説明をすると理解しやすくなるのかを実際に見てきました。
本書では、そうした経験をもとに、擬似言語のプログラムをどのように読めばよいのか、どのような点に注意して考えればよいのかを整理して解説しています。
科目Bの擬似言語は、一見すると難しそうに見えますが、処理の流れを順に追いながら考える方法を身に付ければ、少しずつ理解できるようになります。
本書が、科目Bの擬似言語に苦手意識をもつ受験生にとって、理解を深めるきっかけとなれば幸いです。