図解即戦力
図解即戦力
脱炭素のビジネス戦略と技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書[改訂2版]
- 本橋恵一 著
- 定価
- 2,200円(本体2,000円+税10%)
- 発売日
- 2026.5.27
- 判型
- A5
- 頁数
- 224ページ
- ISBN
- 978-4-297-15626-8 978-4-297-15627-5
サポート情報
概要
2023年4月発売『図解即戦力 脱炭素のビジネス戦略と技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書』の改訂版。リベラルな民主党政権から第二次トランプ政権への移行で、世界各国のグリーン政策も大きく見直され、バイデン政権時の情報は過去のものとなりました。本書は最新情報へのアップデートとともに、脱炭素の背景を学び直し、国内外の脱炭素市場の動向、製造や金融業をはじめとした各業界のビジネスの変革と戦略、「エネルギーを生み出す」「効率よく使う」「CO2を削減する」の3つに分けた脱炭素技術について解説します。最終章では非営利団体CDPの評価などを参考に、CO2排出だけではない環境と社会への貢献や、スコープ3への取組みなども考慮して選んだ9つの企業の、ビジネス戦略から脱炭素経営までが学べる構成となっています。急転換した米国の脱炭素政策と揺れ動く各国や産業界の実状を反映した、最新の脱炭素ビジネスの解説書。
こんな方にオススメ
- 主に製造業や金融業、エネルギー関連事業社の経営企画室や技術・研究企画部員など
- 脱炭素技術の関連銘柄について学びたい投資家
- 脱炭素化とビジネスの結び付きについて知っておきたい一般読者
目次
CHAPTER 1 脱炭素や再エネに関わる現状
- Sec.01 地球温暖化により引き起こされる気候変動
気候変動問題とは? - Sec.02 温室効果ガスの種類とCO2排出の根源
温室効果ガスってどんな物質? - Sec.03 大気の成分とCO2増加の原因
なぜCO2が増えているのか - Sec.04 気候変動の現状(IPCCレポート・第1作業部会)
5つのシナリオによるCO2排出量と平均気温の変化 - Sec.05 気候変動で何が起こるか(IPCCレポート・第2作業部会)
気候変動に向けた適応策とレジリエントな開発 - Sec.06 気候変動は回避できるか?(IPCCレポート・第3作業部会)
カーボンニュートラル実現のための投資拡大の必要性 - Sec.07 グリーンニューディールとグリーンリカバリー
気候変動対策や生物多様性を意識した投資の拡大 - Sec.08 SDGsと気候変動対策
脱炭素に取り組むことはSDGsの課題に取り組むこと - Sec.09 気候変動問題の国際交渉
気候変動枠組条約に基づく締約国会議で国際交渉を実施 - Sec.10 パリ協定
パリ協定によりCO2排出の削減目標を規定 - Sec.11 各国の削減目標とカーボンニュートラル
削減目標との差を埋めるためのカーボンニュートラルの必要性 - Sec.12 国際エネルギー機関のエネルギーアウトルック
国際エネルギー機関が指摘する再エネ投資の重要性 - Sec.13 TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)
TCFDへの賛同により企業に求められる気候変動対策 - Sec.14 CDPと環境イニシアチブ
企業の気候変動対策を先導する金融系NPOと環境イニシアチブ - Sec.15 環境NGOと若い世代
将来の深刻な危機に対して気候変動対策に取り組む組織 - Column 気候変動問題の国際交渉の現在
CHAPTER 2 脱炭素市場に向けた各国の動向としくみ
- Sec.01 欧州
国際交渉や政策立案・導入をリードする欧州 - Sec.02 米国
トランプ政権で枠組条約脱退も再エネ導入が進む - Sec.03 日本
脱炭素政策は遅れつつもGX-ETSが本格的にスタート - Sec.04 中国
世界最大のCO2排出国だが再エネ導入とEV普及は世界をリード - Sec.05 ロシア
世界経済とのつながりを回復させ資源依存からの脱却が必須のロシア - Sec.06 オーストラリア、カナダ
化石燃料からの脱却を目指すオーストラリアとカナダ - Sec.07 中東
石油依存経済からの脱却を目指す中東諸国 - Sec.08 東南アジア、南アジア、中南米
資金不足や環境破壊などの課題が多い新興国地域 - Sec.09 小島嶼国、アフリカ
気候変動の影響が大きい小島嶼国と持続可能な開発が必要なアフリカ - Sec.10 カーボンプライシング
CO2排出にコストをかけて排出削減を目指す制度 - Sec.11 炭素国境調整措置
気候変動対策の導入の不平等を調整するためのしくみ - Sec.12 ESG投資
持続可能性や社会的な影響を考慮した投資の拡大 - Column 気候変動問題とパレスチナ問題
CHAPTER 3 脱炭素化によるビジネスの変革
- Sec.01 金融・保険
持続可能な投融資とリターンの大きい事業への転換 - Sec.02 自動車
EV化とクリーンエネルギーによるゼロエミッション車の開発 - Sec.03 石油
石油会社の脱石油に向けた戦略 - Sec.04 電力・ガス
再エネ発電によりシステム変更が迫られる電力・ガス事業 - Sec.05 鉄鋼
CO2排出を削減する電炉と水素による製鉄 - Sec.06 非鉄金属
レアメタルや銅の需要拡大と回収やリサイクルの技術の開発 - Sec.07 セメント・石油化学
製造の脱炭素・省エネ化とともにCO2吸収などの技術開発も進展 - Sec.08 電機(発電・送配電機器など)
電気の効率利用を促進する技術開発が進む - Sec.09 製造業
製品のライフサイクル全体を通した省エネ化・脱炭素化を図る - Sec.10 流通
店舗や商品、配送を含めたサプライチェーン全体の脱炭素化 - Sec.11 鉄道、航空、船舶
電動化を目指すか持続可能な燃料でCO2排出を削減 - Sec.12 建設、不動産、エンジニアリング
脱炭素化に貢献する建物・都市とプラントの開発 - Sec.13 情報通信
データセンターの省エネ化とITを駆使したGX実現が急務 - Sec.14 総合商社
再エネやカーボンクレジットなどの新しいビジネスへの挑戦 - Sec.15 農業、漁業、畜産業
環境負荷を軽減して持続可能な農畜水産物の供給を目指す - Column 顧客の視点で事業を再定義
CHAPTER 4 サプライチェーンとライフサイクルの脱炭素化戦略
- Sec.01 CO2排出量とスコープ1・スコープ2
事業活動を通じて排出されるCO2を把握する - Sec.02 スコープ3の脱炭素化戦略
サプライサイドとデマンドサイドの脱炭素化の取り組み - Sec.03 スコープ1の脱炭素化戦略
使用する燃料を石炭・石油から天然ガスやバイオマス、電化へ - Sec.04 スコープ1・スコープ2の脱炭素化戦略①
建物や設備、機器などの省エネとエネルギー管理 - Sec.05 スコープ1・スコープ2の脱炭素化戦略②
カーボンクレジットと非化石証書やグリーン電力の利用 - Sec.06 スコープ2の脱炭素化戦略
再エネ由来の電気を直接供給してもらうコーポレートPPA - Sec.07 スコープ3の脱炭素化戦略①
再エネ電力の導入を促進するための新しいPPA事業と技術 - Sec.08 スコープ3の脱炭素化戦略②
データセンターの消費電力の抑制と再エネ化 - Sec.09 スコープ3の脱炭素化戦略③
テレワークやサテライトオフィスで通勤時のCO2排出を削減 - Sec.10 スコープ3の脱炭素化戦略④
トラックから鉄道・船舶での輸送にモーダルシフト - Sec.11 スコープ3の脱炭素化戦略⑤
ライフサイクルアセスメントを考えCO2排出を減らす製品を製造 - Sec.12 スコープ3の脱炭素化戦略⑥
カーボンフットプリントによる商品・サービスのCO2排出の可視化 - Sec.13 サプライチェーン全体①
地域のエネルギーサービスによるエネルギーの地産地消 - Sec.14 サプライチェーン全体②
省エネとスマート化による地域循環型社会・経済の確立 - Column 脱炭素におけるエンゲージメントの必要性
CHAPTER 5 エネルギーの脱炭素化に関する技術
- Sec.01 太陽光発電①
さらなる導入量拡大と技術開発が求められる太陽光発電 - Sec.02 太陽光発電②
未利用スペースを活用して多様な場所に設置できる太陽電池 - Sec.03 アグリボルタイクス
農作物の栽培と発電を同時に行うアグリボルタイクス - Sec.04 陸上風力発電
さまざまな課題があるもののポテンシャルが高い陸上風力発電 - Sec.05 洋上風力発電
日本近海に適した浮体式の技術開発が急務の洋上風力発電 - Sec.06 水力発電
地域に根差した安定供給源として期待される水力発電 - Sec.07 地熱発電とそのほかの再エネ
日本の豊富な資源を活用し開発拡大が求められる地熱発電 - Sec.08 バイオマス利用
森林伐採や輸送などの課題が多いバイオマス利用 - Sec.09 グリーン水素とブルー水素
再エネやCCSなどの活用によるカーボンニュートラルな水素 - Sec.10 グリーンアンモニアとメタネーション
クリーンな燃料としての活用が期待されるアンモニアとメタン - Column ソーラーシェアリングからアグリボルタイクスへ
CHAPTER 6 エネルギー利用の高効率化を実現する技術
- Sec.01 電気自動車(EV)
電気自動車の普及だけではなく電気の再エネ化や効率的利用も重要 - Sec.02 燃料電池自動車(FCV)
燃料電池自動車はグリーン水素でゼロエミッション化を実現 - Sec.03 水素エンジン
水素を燃料とするエンジンや水素を利用した発電設備の開発 - Sec.04 蓄電池(バッテリー)
航続距離の向上に向けて小型化と大容量化が課題の蓄電池 - Sec.05 エネルギー貯蔵システム
エネルギーを蓄えて有効活用する技術が研究されている - Sec.06 EV充電システム
充電の利便性をカバーするための充電システムとアプリ - Sec.07 非接触充電
非接触式の充電技術により走行中や停止信号での充電も可能 - Sec.08 V2X
EVの蓄電池に蓄えた電気を家庭や社会で利用する - Sec.09 ZEH・ZEBとデジタルツイン
建物のゼロエネルギー化のための効率化とデータ活用 - Sec.10 ヒートポンプ
熱エネルギーが効率よく得られて省エネにつながるヒートポンプ - Sec.11 SAF
電動化の難しい航空機は燃料の脱炭素化から着手 - Column 自動運転により変わる「人にやさしい社会」
CHAPTER 7 CO2を直接的に削減する技術
- Sec.01 CCS(CO2回収・貯留)
コストや適地などの課題を抱えるCO2の地中への貯留 - Sec.02 CCU(CO2回収・利用)
CO2からメタンを生成し製品の原料や燃料として利用 - Sec.03 BECCS/BECCU
バイオマス燃料を使うことでエネルギー利用とCO2削減を両立 - Sec.04 DACCS(CO2直接回収・貯留)
大気中からCO2を回収するには多くのエネルギーが必要 - Sec.05 水素直接還元製鉄
鉄を取り出すために直接反応させる水素の供給が鍵 - Sec.06 CO2吸収コンクリート
製造時に排出されるCO2をコンクリートに戻す技術 - Sec.07 エネルギー管理システム
ピークカットだけではなくエネルギー効率を高める改良が必要 - Sec.08 植林・森林管理
CO2吸収の増強と生態系の回復を目的として十分な管理が必要 - Sec.09 ブルーカーボン
海洋によるCO2吸収を高めるため生態系の保全・回復が急務 - Sec.10 人工光合成
太陽光で水を酸素と水素に分解しCO2を利用 - Column 気候変動と人権、生物多様性
CHAPTER 8 環境評価が高い企業のビジネス戦略
- Sec.01 キリングループ
水と農産物に依存する企業として気候変動への統合的なアプローチ - Sec.02 富士通
DXを担う企業として社会のCO2排出削減に挑む - Sec.03 リコー
日本初のRE100参加企業として顧客の脱炭素化を支援 - Sec.04 資生堂
「美」の力で誰もが尊重される持続可能で心豊かな社会を目指す - Sec.05 商船三井
海洋をはじめとする環境保全の取り組みが海運会社の使命 - Sec.06 積水ハウス
ZEHの取り組みを通じてCO2を排出しない暮らしを創造 - Sec.07 TOPPAN
印刷業から持続可能な事業へ展開しDXにより社会課題を解決 - Sec.08 東日本旅客鉄道(JR東日本)
CO2排出量の少ない鉄道輸送からカーボンゼロのサービスを創出 - Sec.09 丸井グループ
次世代のステークホルダーを見据えたビジネスを展開 - Column 持続可能性と地域づくり
プロフィール
本橋恵一
環境エネルギージャーナリスト/コンサルタント
1994年よりエネルギー専門誌「エネルギーフォーラム」記者。2004年よりフリーランス。2005年に環境エネルギー政策研究所にて地域エネルギー事業支援やグリーン電力証書を担当、2019-22年に脱炭素ニュースサイト「Energy Shift」「エナシフTV」の運営など。著書に『図解入門業界研究 最新電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本」(秀和システム新社)など多数。現在、韓国のH Energy社の日本担当カントリーマネージャー、株式会社 悠GREENの取締役GXアドバイザーなどを兼務。X:@tenshinokuma