図解即戦力 図解即戦力
物流の実務と知識がこれ1冊でしっかりわかる本

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著者
鈴木邦成すずきくにのり 著
定価
2,200円(本体2,000円+税10%)
発売日
2026.6.1
判型
A5
頁数
208ページ
ISBN
978-4-297-15630-5

概要

現代において物流は単なる「モノを運ぶ仕事」にとどまらず、企業経営の根幹を支えるインフラとしての重要性を増しています。物流こそサプライチェーン最適化の中枢であり、その理解と実践なくしては、企業は成長も生き残りも望めない時代となりました。言い換えれば、いまこそ、物流の本質を理解し、現場と経営の両方に目を向けた人材が求められています。

本書は上記の人材となるべく研鑽に励む読者対象に向けて、物流の理論と実務の大枠を体系的に解説します。物流の入門書でありながら、業界での即戦力として活躍するに足りる基本的な実務知識が身につくものです。

そのために本書では、物流を構成する「6大機能」――輸送、保管、荷役、流通加工、包装、情報管理――を軸に、実務と戦略を結びつけた章立てで構成。それぞれの章の内容は物流事業者も荷主の物流担当者も、物流コンサルタントも、相互の関係を意識しながらそれぞれの視点からの実務にも直結する内容となっています。

こんな方にオススメ

  • 物流事業者、国内外に製造拠点を抱えるメーカーや流通小売業など荷主企業の物流部門(や生産管理部門なども)に所属する入社2~3年目の社員
  • 物流コンサルティング会社の新入社員
  • 物流業界を熱心に志望する学生など

目次

Chapter1 現代経営における物流の役割

  • 01 経営の根幹を支える物流:販売と製造をつなぐインフラ機能
  • 02 物流が重視される理由:コストから価値の源泉へ
  • 03 物流を軽視する怖さ:在庫と配送の混乱が売上を崩す
  • 04 物流で勝った企業:アマゾン、ニトリ、キーエンスに共通する視点
  • 05 岐路に立つ製造業の物流:グローバル展開に不可欠な改革
  • 06 改正物流法のインパクト:企業に求められる物流責任
  • 07 新たな物流モデル:貨客混載と地域連携の発展
  • 08 AI・DX時代の経営基盤としての物流
  • COLUMN1 CLOと特定荷主の関係

Chapter2 輸送領域の仕組みと実務

  • 01 物流の骨格となる「運ぶ」の概念
  • 02 物流の骨格となる「輸送」の仕組み
  • 03 幹線輸送とラストマイルをつなぐ「路線便」の構造
  • 04 輸送計画と配車・傭車の考え方
  • 05 混載便・チャーター便・共同配送の選択
  • 06 標準的な運賃の導入:運賃・料金の仕組みと課題
  • 07 輸送DXの導入:ルート最適化と動態管理の進化
  • 08 モーダルシフト輸送の導入
  • 09 トラックドライバー不足の解決策:中継輸送の役割と展開モデル
  • 10 国際物流の中核:海上輸送の仕組みと課題
  • 11 航空貨物輸送の活用ポイント
  • COLUMN2 「荷物」と「貨物」の違い

Chapter3 物流センター業務・保管の仕組み

  • 01 物流における「保管」の役割
  • 02 「倉庫」から「物流センター」へ
  • 03 注目される冷凍冷蔵倉庫と危険物倉庫
  • 04 大型化・高機能化が進む物流施設
  • 05 荷主企業の在庫管理の基本と方針
  • 06 物流拠点の集約と分散のトレードオフ
  • 07 保管効率を高める庫内レイアウトの工夫
  • 08 需要予測と在庫政策の立て方
  • 09 拡大するセルフストレージ市場
  • 10 在庫回転率がキャッシュフローに与える影響
  • COLUMN3 蔵置と積替え保管

Chapter4 工場・物流センターの実務の流れ

  • 01 工場における物流業務
  • 02 ネット通販の拡大で重要性が高まるフルフィルメント業務
  • 03 多様化する流通加工への対応
  • 04 流通加工とクロスドッキングの融合運用の拡大
  • 05 工場・物流センターにおける運搬作業の基本
  • 06 入出荷検品と積込み作業の現場課題
  • 07 ピッキング・仕分けの作業精度を高める工夫
  • 08 作業標準化と手順書の作成による属人化の防止
  • 09 港湾における荷役作業の仕組み
  • 10 航空輸送における荷役作業と特殊管理
  • COLUMN4 ボイスピッキングの可能性

Chapter5 包装・梱包の工夫と実務

  • 01 段ボール箱の使い方と物流改善のポイント
  • 02 荷待ち解消を支えるパレット活用の基本
  • 03 一貫パレチゼーションとレンタルパレットの導入効果
  • 04 コンテナの種類と輸送現場での活用法
  • 05 トラック輸送における鉄道コンテナの活用
  • 06 トラック荷台の有効活用とその工夫
  • 07 標準化の推進で荷崩れ防止
  • 08 包装改善による物流効率化の成功事例
  • 09 国際物流における木箱・海上コンテナの設計と対策
  • COLUMN5 段ボール箱の歴史

Chapter6 国際物流の仕組みと実務の基本

  • 01 輸出の流れと基本実務
  • 02 輸入の流れと基本実務
  • 03 「インコタームズ」における費用・リスク・手続きの分担
  • 04 海上輸送と航空輸送の特性と選択の基準
  • 05 国際物流におけるパレット・コンテナの使い方
  • 06 貿易に必要な書類のそろえ方
  • 07 グローバルサプライチェーンを支えるFTA・EPA
  • 08 保税地域とはなにか うまく使うために必要なこと
  • 09 輸送中のトラブルに備える
  • 10 航空貨物の活用のポイント
  • COLUMN6 海外検品センターの役割

Chapter7 企業経営における物流戦略の設計と実践

  • 01 輸配送ネットワークの構築
  • 02 3PL活用によるパートナー関係の構築
  • 03 物流コンサルタントの役割と使いどころ
  • 04 環境対応を組み込んだグリーン物流戦略
  • 05 複数企業が物流資源を共有する共同物流の導入プロセス
  • 06 拠点戦略の中核となる物流不動産
  • 07 持続可能な物流を支えるBCPの構築
  • 08 物流領域における人材採用と定着戦略
  • 09 物流コスト算出で改善の道筋を可視化
  • 10 企業競争力を強化する戦略物流の推進
  • COLUMN7 物流平準化の実践

Chapter8 物流DXの実践とマテハン機器の活用による自動化

  • 01 手作業・手荷役から物流DXへ:物流現場の変化
  • 02 物流センターにおけるマテハン機器の導入による現場改善:AMRの導入
  • 03 ロジスティクスドローンの活用による配送計画の刷新
  • 04 物流情報システムの基本と役割
  • 05 物流DXの構築による効率化の実現
  • 06 近未来の物流に期待されるコンピュータ技術
  • 07 ビッグデータとデータサイエンスによる需要予測の進化
  • 08 物流現場を変える部分最適の推進
  • 09 物流DXの成功事例と導入のポイント
  • 10 これからの物流を支える高度物流人材
  • COLUMN8 物流と情報:情物一致と情物分離

Chapter9 回収・静脈物流の実務と戦略

  • 01 グリーンサプライチェーンの設計と構築の推進
  • 02 リサイクル法と静脈物流の広がり
  • 03 廃棄物処理の基本スキーム
  • 04 業界別にみるリサイクル物流の実践と課題
  • 05 静脈物流の基本機能とリバースロジスティクスの推進
  • COLUMN9 マニフェストの活用

付章 物流従事者に必要な資格と人材

  • 01 運行管理者(貨物)の役割と安全マネジメント
  • 02 危険物取扱者と運送事業所での活用
  • 03 通関士・宅建士と物流ビジネスの専門性
  • 04 フォークリフト免許の取得と実務活用
  • 05 物流業界に求められる人材像とキャリアパス
  • COLUMN10 考える物流センター

プロフィール

鈴木邦成すずきくにのり

物流エコノミスト・日本大学特任教授。一般社団法人日本SCM協会会長、一般社団法人日本ロジスティクスシステム学会理事、レンタルパレット大手ユーピーアール社外監査役、日本物流不動産学研究所アカデミックチェアなども務める。専門は物流・ロジスティクス工学、物流現場改善。物流アニメ専門チャンネル「シン物流 with Logibird」(登録者約3万人)、物流専門チャンネル「ロジバードプラス」(登録者約2000人)など、YouTubeも運営。主な著書に『トコトンやさしい物流の本 第2版』。『トコトンやさしい小売・流通の本』(いずれも日刊工業新聞社)などがある。