著者の一言

Google Workspaceを導入している企業や組織体は数多くあります。数万人規模の巨大企業から中小企業、教育機関や自治体や個人事業主まで、この便利な統合アプリケーションはスケールや業種を問わずあらゆる環境で日々の業務を支えています。

その一方で、Googleスプレッドシートが身近にあるにもかかわらず、実務では依然としてExcelが使われている――これは多くの現場で見られる現実です。これまでの慣れや、過去のフォーマットの踏襲といった理由で、ツールの選択が無意識のうちに固定化されているケースも少なくありません。

「スプレッドシートは、Excelに比べてできることが少ないのではないか」

そんなイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし本当にそうでしょうか。

Googleスプレッドシートは、日々の業務を完結させるための十分な力を備えています。さらにクラウドベースであることにより、インストール不要でどこからでもアクセスでき、バージョンの違いに悩まされることもありません。

複数人で同時に編集できる共同編集、デバイスやOSを選ばない柔軟性、メールやカレンダーとのシームレスな連携――こうした特性は、単なる「便利さ」にとどまらず、仕事の進め方そのものを変えていきます。

本書では、スプレッドシートの基本的な使い方から、関数、ピボットテーブル、グラフ、さらには自動化までを通して、その力を実務の中で活かす方法を解説していきます。目指すのは、⁠なんとなく補助的に使っている」状態から、⁠業務をスプレッドシートで完結させる」状態へのステップアップです。

特別なスキルは必要ありません。⁠この作業、もっと簡単にできないか」と考えることが出発点です。本書を読み進める中で、そのヒントがきっと見つかるはずです。そして気づいたときには、日々の仕事の進め方が大きく変わっていることでしょう。

この一冊が、あなたにとってスプレッドシートを使いこなすきっかけとなることを願っています。

カワムラシンヤ

1972年東京生まれ。広告映像の制作会社に勤務し,30代まで映像制作の現場で走り回った後,40代よりバックオフィスに異動し集計業務や後方支援を担う。2019年2月よりノンプロ研(ノンプログラマーのためのスキルアップ研究会)参加。GAS講座の講師を務めるなど,プログラミングや関数などのノウハウをメンバーと日々交流を深めている。