著者の一言

GitHubでREADMEを書くとき、Slackでコードを共有するとき、Notionで議事録を取るとき、ChatGPTに指示を出すとき。ITエンジニアの日常には、Markdownがあふれています。しかし、⁠Markdownを体系的に学んだことがある」という方は少なく、必要に迫られてその場で調べ、見よう見まねで覚えてきたのではないでしょうか。⁠この書き方で合っているのか」⁠他のプラットフォームでも同じように表示されるのか」と不安に思うことがあるかもしれません。

筆者自身がまさにその状態でした。体系的に理解しようと書籍を探しましたが、Markdownをテーマにした書籍は当時ほとんどありませんでした。ネットには記法の解説サイトがあるものの、プラットフォームごとにどの記法が使えるかをまとめた情報は見当たりませんでした。それなら自分で書こう--そう考えたのが本書の出発点です。

Markdownを使えば、READMEや設計書、議事録といったドキュメントを効率よく書けます。生成AIへの指示や技術ブログの執筆にも活用できます。本書の原稿自体も、VS CodeとMarkdownで執筆し、GitHubで共同管理しながら書き上げました。皆さんが普段使っているツールで、書籍の執筆までできるということです。

本書では、Markdownを「テキストに構造を与える記法」として解説します。構造を意識して書くことで、生成AIへの指示の精度が上がり、チームに読みやすいドキュメントを残せます。また、各記法のプラットフォームごとの対応状況を方言対応表として整理しました。⁠なんとなく」から「自信を持って」使えるようになります。

平田賀一(ひらたのりかず)

ITエンジニア。ビジネス向けSaaS/PaaSの企画・開発・運用や企業エンジニアブログの運営に携わるかたわら,情報処理技術者試験の対策講座で講師を務める。

保有資格は,技術士(情報工学部門),情報処理技術者試験の高度区分全9区分,CISSPなど。2025 Japan All AWS Certifications Engineersを受賞。

著書に『ITサービスマネージャ 「専門知識+午後問題」の重点対策』(アイテック),『ネスペ』シリーズ,『支援士』シリーズ(いずれも技術評論社)などがある。