量子モデルと絶対数学 ~驚くべきその意外な関係⁠~

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著者
今野紀雄こんののりお 著
定価
3,300円(本体3,000円+税10%)
発売日
2026.7.21
判型
A5
頁数
312ページ
ISBN
978-4-297-15745-6

概要

量子モデルと絶対数学は、それぞれ個別に考えられることが多いです。特に絶対数学は、リーマン予想とのつながりから、その方面でのみ研究される傾向にあります。しかしながら、実は両者が相性よく結びつくことが最近わかってきました。量子モデルと絶対数学・リーマン予想に共通点があるのです。「相性がいい」とは、量子系のモデルの時間発展行列がユニタリであり、さらに周期をもつ場合には、ゼータ関数や相関等式が導出されるのです。リーマン予想や絶対数学の第一人者である黒川信重先生の研究結果にもつながっていきます。

本書は、意外なつながりをわかりやすく解説し、量子モデルと絶対数学、さらに未解決問題の将来的な見通しまで言及していきます。

こんな方にオススメ

  • 量子モデルや絶対数学に興味がある人、絶対数学と量子とのつながりを知りたい人
  • 未解決問題の突破口を見つけたいと思っている人

目次

  • はじめに

第1章 絶対数学入門

  • 1.1 絶対保型性と絶対ゼータ関数
  • 1.2 合同ゼータ関数から絶対ゼータ関数へ

第2章 絶対ゼータ関数

  • 2.1 絶対数学概観
  • 2.2 多重フルビッツゼータ関数
  • 2.3 多重ガンマ関数
  • 2.4 多重三角関数
  • 2.5 絶対ゼータ関数の例
  • 2.6 行列ゼータ関数

第3章 円分多項式

  • 3.1 定義
  • 3.2 シチャーマンのサイコロ
  • 3.3 諸結果(発展編)
  • 3.4 具体例(発展編)
  • 3.5 行列の周期と円分多項式
  • 3.6 周期性と絶対ゼータ関数

第4章 グローヴァー・アルゴリズム

  • 4.1 アルゴリズムの定義
  • 4.2 アルゴリズムの諸性質
  • 4.3 周期の計算
  • 4.4 グローヴァー・アルゴリズムと絶対数学

第5章 量子ウォークゼータ関数

  • 5.1 グラフの定義と性質
  • 5.2 伊原ゼータ関数
  • 5.3 量子ウォークの定義
  • 5.4 特性多項式
  • 5.5 グローヴァー/ゼータ対応
  • 5.6 量子ウォークと絶対ゼータ関数との関係
  • 5.7 量子ウォークゼータ関数の絶対ゼータ関数の例

第6章 一粒子ゼータ関数

  • 6.1 トーラス上のウォーク
  • 6.2 一粒子ゼータ関数
  • 6.3 1次元モデル
  • 6.4 アダマールウォーク
  • 6.5 アダマールウォークの周期
  • 6.6 3状態グローヴァーウォーク
  • 6.7 2状態グローヴァーウォーク

第7章 多粒子系ゼータ関数

  • 7.1 多粒子系のモデル
  • 7.2 多粒子系の例
  • 7.3 多粒子系ゼータ関数
  • 7.4 トレースの計算
  • 7.5 テンソルモデル
  • 7.6 拡張版テンソルモデル
  • 7.7 量子セルオートマトンのゼータ関数
  • 7.8 量子CAゼータ関数の絶対ゼータ関数の例
  • 参考文献
  • 索引

プロフィール

今野紀雄こんののりお

横浜国立大学名誉教授、立命館大学客員教授。2018年度日本数学会解析学賞受賞。研究テーマは、量子ウォーク、無限粒子系、複雑ネットワーク。著書に『未解決問題から楽しむ数学』(技術評論社)、『量子ウォークからゼータ対応へ』(日本評論社)、『無限粒子系の科学』(講談社)、『量子探索』(近代科学社)など多数。