本書が発売されたのが2010年のことです。今でも好評いただいているのには、Zabbixがますます現場で活用されているという背景があります。それでは、なぜシステム運用管理にZabbixが選ばれているのでしょうか。
システムの障害対策がますます必要不可欠に
Webシステムの安定稼働のニーズはさらに高まっており、今や必須要件と言ってよいでしょう。そのためにはシステムの障害を迅速に検知したり、システムの状況を把握することが必要不可欠ですが、これを手動で行うと管理者の負荷は膨大なものになり、ミスも多発してしまいます。
Zabbixによる運用管理の省力化
Zabbixは、近年ますます注目を集めている統合監視ソフトウェアです。システム監視に必要な機能を網羅しており、サーバ、ネットワーク、アプリケーションの監視を簡単に行うことができます。主な特徴は次のとおりです。
- システムの異常を正確に検知できる
- 障害として検知する状態を細かく指定できるので、システムの異常を正確に検知し、管理者に通知できます。
- システムの状況をグラフィカルに表示できる
- 収集したデータやシステムの状態などをグラフやマップなどを利用してグラフィカルに表示できます。システムの状況を直感的に把握できるのと同時に、負荷の傾向などを分析し、将来のハードウェアの増強計画などに活用できます。
- Webブラウザを利用して設定/表示できる
- 監視設定やデータ表示などのほぼすべての操作を、Webブラウザから簡単に行うことができます。
本書では、Zabbixの基本的な機能から丁寧に解説しています。後半では実際のシステムに導入する方法についても触れているので、はじめて統合監視ツールを使う人から、Zabbixをより有効に活用したい人まで幅広くお勧めできる内容になっています。
運用管理業務をクリエイティブな仕事に
運用管理業務は地味なルーティンワークに思われがちですが、システムの状況を把握し、障害が起こった際には被害を最小限にとどめるためにとっさの判断が求められるなど、とても創造的でやりがいのある仕事です。Zabbixを活用して、日々の運用管理業務をクリエイティブなものにしたいと考えている方は、ぜひ本書をご一読ください。