PHS通信事業者のウィルコムから販売されているスマートフォン「W-ZERO3[es]」(ダブリューゼロスリーエス)は、登場から半年が過ぎようとしています。
図1 W-ZERO3[es]
この間、スマートフォン市場には2つの製品が投入されました。ひとつはNTTドコモの「hTc Z」。もうひとつはソフトバンクモバイルの「X01HT」です。どちらのハードウェアも完成度が高く(両製品はHTCという台湾メーカーが製造している兄弟機なので、基本的には同じもの)、コンパクトで通信速度が高速なのが魅力です。
迎え撃つウィルコムも2006年11月16日に新モデル「W-ZERO3[es] Premium version」の販売を開始し、熱い戦いを繰り広げています。
使い勝手のいい2本の新アプリ
このPremium versionと従来機種の違いは主に、新しく2つのアプリケーションをプリインストールした点にあります。
新規アプリケーションのひとつは「ホームメニュー」というアプリケーションで、W-ZERO3[es]の機能を携帯電話に似たメニュー操作で呼び出せるもの。Today画面でアクションキーを押すとホームメニューが起動し、ダイヤルキーを押すことで個々の機能がすばやく呼び出せます(もちろん画面タップやカーソルキー&アクションキー操作でもOK)。従来のスタートメニューからの機能呼び出しは、Windows PCユーザーこそ慣れ親しんでいるものの、携帯電話ユーザーにしてみたらやはり取っつきにくいものでした。これでまた一歩、携帯電話に近づいたと言えるでしょう。
図2 ホームメニューの画面。メニューのカスタマイズにも対応しており、アプリケーションや設定項目を登録できる
もうひとつは「名刺リーダ」。W-ZERO3[es]の内蔵カメラで名刺を撮影すると、文字認識を行って連絡先に登録できるというもの。シンプルなデザインの名刺であれば、認識率はなかなかの実力です。いままでW-ZERO3[es]のキーボードですべて入力していたものが、ちょっとした修正だけですんでしまうので名刺管理がぐっと楽になります(ただし、英語の名刺はうまく認識してくれないなどの問題もありますが)。
対応アプリも増加中
さて、このように使い勝手が良くなった新製品も発売された上、ソフトウェア開発者によるアプリケーションもかなり充実してきました。W-ZERO3[es]をより携帯電話らしく使えるように、ダイヤルキーの機能を強化するもの。フルキーボードのショートカット機能などを拡張して、よりPCのような操作感を実現するもの。待ち受け画面となるToday画面を活用して、スケジュールや天気予報など、ほしい情報へのアクセスをすばやくするものなど多種多様です。
図3 名刺リーダーを実行。内蔵カメラで撮影した名刺を文字認識する。ここまで認識してくれれば修正はラクだ
2006年12月26日に発刊となった弊社『W-ZERO3[es]パワーナビゲーター』では、長年PDAや携帯電話を活用してきた執筆陣による厳選したカスタマイズ方法と活用を掲載しました。さらに、W-ZERO3[es]の目玉機能である“USBホスト機能”による周辺機器活用にも注目しています。標準では使えないBluetoothを使えるようにしてしまうといったツウ好みの記事もあります。分解もやっちゃってますヨ。
ちょっと難易度が高めかもしれませんが、W-ZERO3[es]をもっともっと自分好みにしたい方必見です! ぜひ、W-ZERO3[es]を楽しく使いこなしてください。