情報漏洩、盗聴、ウィルス、ワーム、spamメール、詐欺行為……私たちが利用しているネットワークにはさまざまな危険が潜んでいます。インターネットの利用が拡大するにつれ、こうした被害に関する報告も激増してきました。ネットワークを管理/運用する側にとっては頭の痛い問題です。
spamメール対策、大丈夫ですか?
ここ数年で大きな問題になっているのがspamメールです。怪しげな商品の宣伝から詐欺まがいの内容までさまざまですが、今や世界中で流通している電子メールの半数以上は確実にspamメールなのです。8割以上を占めているという見解もあり、決しておおげさな数字ではありません。
企業活動において電子メールが欠かせないツールとなった現在、こうしたspamメールは単に迷惑という話で済むものではなく、直接的な金銭被害や企業の信用失墜につながる可能性も秘めた危険な存在です。もはやspamメール対策は、ネットワーク運用における必須事項の1つだと言えます。
spamメールに対抗する技術や手法が数多く誕生し、それらを実装したソフトウェアやアプライアンス製品も発売されています。企業ネットワークにおいて、いまだにspamメール対策が行われていないということは少ないでしょうが、spamメールの手口も日々進歩していることを忘れてはなりません。ネットワーク管理者には、つねに最新動向を追いかけ、適切な製品選択を行うことが求められています。
無線LANは正しく使うべし
無線LANは非常に便利なものです。ネットワークケーブルの引き回しなどに頭を悩ませることがなく、通信速度も高速になったことから、企業内でも無線LANを活用する事例が増えてきました。
ただし、無線LANを利用する際には有線LAN以上にセキュリティ対策に気を配る必要があります。顧客情報や機密情報をネットワークを通じてやり取りする現在では、無線LANの間違った設定/運用は致命的なトラブルに発展する危険性を秘めています。
情報漏洩問題が世間を賑わせていますが、これは決して他人事ではありません。安易な考えで無線LANを導入すると、次は自分の管理するネットワークが世間を騒がせてしまうことになるかもしれないのです。無線LANのセキュリティ設定と運用方法について正しく学び、そのノウハウを活かした管理/運用を心がけるようにしてください。
技術評論社が発行する『ネットワークセキュリティExpert』は、ネットワーク管理/運用に携わる皆さんに向けて、セキュリティトラブル対策のための技術/ツールを徹底的に解説する技術情報誌です。最新の『ネットワークセキュリティExpert 5』では、実践的なspamメール対策や安全な無線LAN活用方法など、セキュリティ向上のための情報が満載です。