『「読んで終わり」ではなく、必ず実践をお願い致します。実践がなければ、決して向上には結びつきません。実践をお約束できる読者の方のみ、お読み頂ければと思います。(実践されない方は、購読解除して下さい)』という強烈なメッセージから始まるメルマガが大人気です。
その名も『ビジネス発想源』。雨の日も雪の日もたった一人で書き続けて毎日発行、ついに800回を過ぎ、14万人の購読者を得るまでになりました。本書は、バックナンバー63話を厳選し1冊の書籍にまとめたものです。
クイジングをご存じですか?
著者の弘中勝さんは、ゲーム会社のシナリオライター・ミュージックコンポーザーの職を辞めて数年前に独立、最初はクイズ制作会社から仕事を始めました。クイズ……といってもただのそれではなく、販売促進ツール(PR&プロモーション)なのです。といってもピンと来ないと思います。たとえば弘中さんの名刺にはこんなクイズが書いてあります。『国道1号の始点は日本橋で、終点は大阪。では国道2号の終点はどこですか?』これを見たクライアントさんの頭の中はぐるぐると回ります。「ん、どこだっけ?」と言うのは東日本の人、「そんなの門司に決まっておるばい!」と即答するのは、西日本の人と、そこからどんどん会話が進んで、商売が広がってゆきます。このように購買行動に効くクイズ制作を請負っていたわけです。本も書いています(『顧客と語らえ』(現代書林))。
ワンアンドオンリー
前掲のこれはあくまでも例に過ぎません。クイズを応用したマーケティングの特徴は、その問いかけを読んだ人の脳みそを刺激することにあります。要は感情マーケティング手法のの発展形なのです。今はクイジング手法からさらに先のマーケティング手法にシフトしているようです。その根幹を成す考え方は、First(最初)・Most(重要)・Only(オンリー)です。つまりワンアンドオンリーな要素をビジネスの中に見つけることができれば、それをPRマーケティングに生かすことができるようになるのです。その発想を習得するための方法を書き記したのが本書『ビジネス発想源』です。
小さなひらめきが大きな効果を生む
ぜんぜん売れなかったコロッケ屋さんが、1日に1個ずつ変り種コロッケを発表することで、インターネットで有名店になった「コロッケ発想源」や(33ページ)、うなぎの尻尾側と頭側のどっちに、栄養が多く含まれているのかとか(79ページ)、などなど少々変わった視点から自分のビジネスを見直した例をたくさん収録しました。それぞれ、別の見方を加えることで大幅な売り上げアップになったわけです。その源は、小さなひらめきでした。それによって雪だるまが大きくなるようにビジネスが大きくなっていきます。でもひらめきはなかなか出てくれません。ところが、本書でトレーニング方法を学べば誰でも、ピンとくるようになります。町おこし、村おこしでお悩み方、小さな商店をやっているけど、さらに売り上げを上げるための工夫をしたい方、大企業でも革新的なことをしてみたい方、などなど真剣にビジネスを考える方々に本書をお勧めします。