デジタル回路の動きを、目で確認しながら理解できる書籍は作れないか。そんな思いからスタートした書籍が幸運にも「電子回路シミュレータTINA」との出会いで実現しました。難しいテキストと格闘しなくても、遊び感覚で、動きを見ながら「しくみ」が理解でき、しかも電子回路シミュレータの基本まで学習できる一石二鳥の書籍です。
本書収録サンプル:電卓
実験すれば理解が早い、デジタル回路のしくみと基本
デジタル回路の基本は、AND(アンド)、OR(オア)、NOT(ノット)の3つの正論理回路と、NAND(ナンド)とNOR(ノア)の2つの負論理回路、それに排他的論理和と呼ばれるEX-OR(イクスクルーシブ・オア)を合わせた、たった6つの極めて簡単な回路です。
これらの基本回路をしっかり理解すれば、それを組み合わせて作られているCPUやメモリなどのデジタル回路のしくみを理解する糸口はつかめます。
そしてこれらの基本回路を理解するには、教科書で繰り返し読むより、乾電池とスイッチ、そして豆電球を用意して、小学校時代の理科の実験を思い出しながら実際に試してみるのが近道です。
しかし、乾電池と豆電球の実験くらいなら家庭でもできますが、デジタルICを使わなければできない本格的なデジタル回路の実験となると、部品集めや組み立ての技術、それに測定器などの装置が必要になってしまって、入門者には急に敷居が高くなってしまいます。
そこでおすすめなのが、電子回路シミュレータを利用しての実験です。
本書収録サンプル:入門者には3Dビューで親しみやすく基本回路が実験できる
本格的なプロ用電子回路シミュレータの日本語版が、使い放題の付録で本邦初登場!
電子回路シミュレータ TINAは、パソコン上に回路図を描画し、実験、シミュレーションを行うことを可能にしてくれるソフトです。LEDの点滅回路、モータ駆動回路などを動作させることができ、またバーチャル測定器をつないで、電圧や電流、そして波形で信号のようすが観察できます。
弊社の『デジタル回路の「しくみ」と「基本」』は、世界的にも評価の高い、この電子回路シミュレータTINAの日本語・Book版を収録しました。これを使って、オリジナルのサンプル回路を操作し、実験しながら読み進めることができます。
電子回路シミュレータを使った実験なら、基板を製作する手間は要りませんし、部品を壊す心配もありません。
バーチャル測定器で研究室並みの実験が可能
なお本書のサンプル回路には、ルーレットや早押しゲーム、LED電飾ウインカー、電卓など、ゲームや実践的な回路を取り上げているので、遊びながらデジタル回路に取り組めます。
また、解説は理解を早めるための要点が一目でわかる工夫をしてあります。「強力ソフト+ポイントがわかるサンプル&解説」だから、理解しやすく、飽きません。
本書収録サンプル:サイコロ。このほかに早押しゲームやルーレット、流れるウインカーなど、遊べる回路を収録
TINA(ティナ)7 日本語・Book版
付属の「TINA 7 日本語・Book版」は、デジタルとアナログの混在回路が扱える最新のプロ用シミュレータの日本語特別仕様版です。高周波解析やプリント基板の自動設計など、一部の機能に制限がありますが、ホビー用途だけでなく、回路設計ツールとしても十分に活用できます。また、試用期間に制限がないので、自分のペースに合わせて長く使えるようになっています。
電子回路シミュレータは、回路設計には必須のツールとして各企業で導入が進められています。ぜひ、この機会に手に触れ、シミュレータ技術の基本をマスターしてください。