社会人の方で、健康診断を受けてみたところ、中性脂肪が高い、コレステロールが高いなどの診断結果が出て、再検査などになって青い顔をしている方も少なくないでしょう。
私も健康診断でコレステロールが高いことが判明。あえなく再検査となってしまいました。高脂血症の疑いあり、というわけです。総コレステロール値は251㎎/.でした。220㎎/.以上が危険域とされていますから、とても高い数値です。コレステロールはもっと低くないとダメだと痛感しております。
そのことは素直に反省するとします。でも一方でこのような研究データがあることをご存じでしょうか。
ハワイ日系人のデータでわかる理想値
図はハワイの45~64歳の日系人男性の追跡調査のデータで、血中コレステロール値別の3大死因の死亡率をみたもの。ハワイ日系人は、遺伝的に日本人とほぼ同じと考えられるため、日本人に適用することが可能です。
ハワイ日系人の血清コレステロール値別死亡率
この図をみるとコレステロール値が高いほど、虚血性心疾患(動脈硬化性心臓病)での死亡率が高くなっています。
逆に、ガンはコレステロールの低い群で死亡率が高くなっています。
脳卒中はコレステロール2 4 0 ~269mg/dlの区分で最低となっています。
これにより、最も総死亡率が低くなる(最も余命が長くなる)のは、コレステロールが210~240mg/dlの間であることがわかります。
この図のデータを適用すると、私の数値は動脈硬化性の心臓病のリスクは高いですが、脳卒中ではもっとも危険でないことがわかります。
いずれにせよ、コレステロールが過剰に少なかったり、過剰に多かったりすると病気になるリスクが高くなることがわかります。
コレステロールを下げるには、食生活を変えたり、運動、減量するなどが効果がありますが、過剰に下げすぎても問題が起こるわけです。
コレステロールは、細胞やホルモンのもととなったりと大切な役目をもっています。必要以上にコレステロールを悪者扱いしないで、適正な値を保つ身体にしておきたいものです。