Eclipseパーフェクトマニュアル ベストセレクション

オープンソースの統合開発環境として2001年に配布が開始されたEclipseは、プラグインによる機能拡張に伴い、開発環境の共通プラットフォームとしてもはやスタンダードあると言っても過言ではありません。この素晴らしい開発環境を1人でも多くの方に知っていただこうという想いから、2003年の6月に創刊されたのが『Eclipseパーフェクトマニュアル』です。当時のEclipseのバージョンはまだ2.1でした。その後、Eclipseのバージョンアップに歩調を合わせて、不定期ながらVol.6まで刊行してきました。

このたび、Eclipseの新バージョン3.3がリリースされるにあたり、判型も新たにこれまでの『Eclipseパーフェクトマニュアル』の中から特に有用と思われる記事を抽出し、Eclipse 3.3対応に加筆・訂正して、ここに1冊の本としてまとめるに至りました。掲載内容は以下のとおりです。

1章 Eclipseでスイスイ回すJava開発サイクル(小野真樹氏:Vol.1「特集1 EclipseでJavaしよう―コーディングからリファクタリングまで」を大幅に加筆修正)

リリースされたばかりのEclipse Ver.3.3のインストール方法や、3.3から提供されるようになったEclipse IDE for Java Developersの使い方をチュートリアルをもとに説明します。また、豊富なオプションを持つエディタ「Javaエディタ」の使い方やカスタマイズ方法、Eclipse IDEを使ったデバッグ方法とJUnitによるテスト方法などについても解説します。

2章 Eclipseで今日から実践!テストファースト(夷藤勇人氏:Vol.2「特集2 Eclipse+JUnit+Antでテストファーストにはまろう」を加筆修正)

JUnitの使い方を解説し、プログラムの基本となる部分と演算部分の作業から実践的なテストファーストのテクニックを紹介します。これをもとに、テストを充実させてコードを完成させていきます。また、JUnitに加えてAntを使用してビルドプロセスまでEclipse上でインテグレートしていきます。

3章 より良いチーム開発のためのEclipse環境構築―Subversion+Trac(米山学氏:新規書き下ろし)

バージョン管理システムの必要性と概要、バージョン管理システムを用いない場合にどのような問題が発生するのかを解説し、具体的なバージョン管理システムとしてSubversionを紹介していきます。最後に課題管理システム「Trac」との連携についても紹介します。

4章 Eclipseで快速フレームワーク開発―Struts+StrutsIDE(松本哲也氏:Vol.2「特集1 EclipseでStruts大攻略―フレームワークの鉄人を目指せ」を大幅に加筆修正)

Strutsを使ってWebアプリケーション作成していきます。まず最初にTomcatプロジェクトの作成、DDファイルの修正、メニュー画面の作成を行い、次にアクションフォームBean、登録画面、アクションクラスのスケルトンソース、引き続き業務クラス、ヘルパクラス、アクションクラスなどを作ります。最後に、検索/更新機能を追加し、これにさまざまな気配り機能を追加します。

5章 Eclipse RCPで始めるリッチクライアント開発(太田一郎氏:Vol.5「特集1 Eclipse RCPでお手軽リッチクライアント作成」を大幅に加筆修正)

JavaのGUIツールキットであるStandard Widget Toolkit(以下SWT)を使っての開発方法と、SWTをベースにした高機能のGUIツールキット「JFace」を利用した開発について説明します。それをもとに豊富なサンプルを例にとりEclipse RCPのプログラムについて解説します。

Appendix Eclipseプラグインベスト300(三浦辰也氏:Vol.1「Eclipseプラグイン総カタログ」を大幅に加筆修正)

プラグインソフトをカテゴリ別に300個厳選して紹介します。各プラグインソフトは、ライセンス、URL、概要を簡潔に紹介してあります。

CD-ROM

本書にはCD-ROMが付属しています。Eclipse 3.3(Winodws版、Linux/GTK版⁠⁠、J2SE 5.0、J2SE 6.0(Winodws版、Linux版)のほか、Eclipse RCP 3.2、JUnit 4.3.1/4.4、Trac 0.1.0など本書で使用するソフトをすべて収録しています。また本書掲載のサンプルプログラムのソースコードも収録しています。