「SE」とはシステムエンジニア(Systems Engineer)の略であり、IT業界の職種のひとつということは、多くの人が知っているでしょうが、実際にどんな仕事をするのかというと、説明はちょっとややこしくなります。なぜかというと、国や会社によってSEと名の付く人のする仕事には違いがあり、こういった仕事をする人がSEだと断定できないからなのです。極端な話、単にプログラムを組むだけの人の名刺に「SE」と入っている場合もあります。
基本的に日本でいうSEとは、あるプロジェクトのシステム設計から管理、マネジメント等をする職種です。そのため、技術的なスキルだけでなく社会人としてのコミュニケーションスキルも必要になってきます。当たり前のことですが、技術だけがすぐれていてもダメということです。
最近のIT業界ではインターネットぬきには考えられないので、システム設計といってもその範ちゅうは10年前、20年前に比べてはるかに広くなっています。今後も技術の進歩や流行により、SEという職種の仕事の範ちゅうはますます広がっていくでしょう。そのため、常に最新技術や最新情報はチェックしておかないと、時代に取り残されてしまいます。
SEという職種は、いろいろと覚えることもたくさんありますし、休日出勤や徹夜も当たり前で、体力的にもきついことが多いようです。しかし、SEもモノ作りのクリエイターであるという気持ちを忘れないようにしてほしいと思います。ほかの職種と同様に、ひとつのプロジェクトを作り上げたときのうれしさは変えようがないでしょうから。
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「SEの歩き方」では、架空の新人SEスバル君がシステム系会社に入社し、成長していく様を見せることで、SEがどんな考えを持って仕事をしているのかを、mixiに楽天、そしてニコニコ動画といった人気のWebサービス、そして日立やNEC、サイボウズなどに取材し、具体的に見せていきます。