「トレース」とは、元の図や絵をなぞって描くこと。Illustratorの作業では、スキャンして取り込んだ企業ロゴやマーク、文字や写真などの下絵をIllustratorの図やイラストに起こすことを指します。この作業を通じて、Illustratorを一通りマスターし、さらに表現の幅を広げることが『Illustrator トレースマスター』シリーズの目的です。
初心者がトレースで最初に「うまくできない!」とつまずいてしまうのが「ベジェ曲線」の扱いです。Illustratorは鉛筆などで描くのとは違い、ポイントをつないでいくことで生まれる線で、図を作成していきます。ポイント(アンカーポイントといいます)とそこから出ている「ハンドル」を使って線のカーブの度合いを調整していくのですが、この習得がなかなか難しいようです。
上達の秘訣は、とにかく「手を動かして数をこなすこと」につきます。『Illustrator CS3トレースマスター』では、基本的なベジェ曲線の描画・操作方法から複雑なトレースまでさまざまな事例を扱っています。この通りにレッスンを重ねれば、かなりIllustratorに習熟することができるでしょう。付属DVDに収録されたレッスン用データでは、ガイドをなぞって描くことで、ベジェ曲線の扱いがつかめてくるように工夫されています。
ガイドをなぞっていこう
基本を習得したら、ロゴをトレースしたり、地図を作製したり、具体的な制作物に取り組みましょう。ラベル、3Dの缶、製品写真などのトレースをマスターしたら、胸をはって「Illustratorを使える!」といえます。まずは気張らずに気軽に始めてみてください。形になっていくのが面白くて、どんどんいろいろなものを描きたくなりますよ。
いろいろなものを作成してみよう

