奥様の名前は『サマンサ』、そしてダンナ様の名前は『ダーリン』。ごく普通の2人は、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました!でも、ただひとつ違っていたのは『奥様は家計簿の鬼』だったのです!
ある昼下がりのリビング。なにやら不穏な空気が漂って…。
サマンサ「あぁ、ったくー。なんだんだよ、もー!なんで財布の残金とレシートの合計が合わねーんだよ?」
ダーリン「あ、あのぉ、サマンサちゃん」
サマンサ「ぁあ? 何だよ? 今、家計簿つけてんだから、じゃますんじゃねーよ!」
サマンサは、ダーリンの方は見向きもせず、レシートと財布を交互ににらみながら、答えた。
ダーリン「えと、あのね、今日、スーパー行ったとき、僕が駐車場に車を取りに行ったよね?」
サマンサ「車取りに行ったが、どーした? 忙しいんだから、さっさと言えよ!」
ダーリン「えっと、そのぉ、僕、あんまりのどが乾いたんで、自販機で缶コーヒーを、そのぉ」
ダーリンの声は、まるで鷹にロックオンされた野ウサギのそれのように、小さくなっていった。
サマンサ「んだとぉ?!」
ダーリン「あ、うん。えと、缶コーヒーをね、買ったの。そのお財布からお金借りて…。」
サマンサ「はぁ? じゃ、なにか? あんたは、缶コーヒーを買う金を、この財布から抜き取ったってか?」
ダーリン「あ、いや、その…とおりです。」
ダーリンは、膝ががくがくぶるぶるふるえるのを感じた。
サマンサ「・・・・・・」
一瞬の間。でもダーリンには、30分くらいに感じた。沈黙の中、動いた方が負け!と言わんばかりに、じっと見つめ合う2人。というか、サマンサという蛇ににらまれたダーリンという蛙状態。
サマンサ「やーん! それで120円足りなかったのね。 んもー! 早く言ってよぉ! ダーリンたら! これで財布の残金と支出の計算が合うわ。ありがと! ダーリン! チュ!」
ダーリン「あは、あはは。そ、そうなの。ごめんね。すぐ言えばよかったね。アハハハハ・・・・」
いつものサマンサの笑顔に安心し、へたり込むダーリンであった。
ダーリン「ところで、サマンサ。いつも家計簿をつけるのに苦労している君に、プレゼントがあるんだぁ。」
サマンサ「えぇ! ダーリン、ほんとう? うれしー! で、プレゼントってなぁに?」
ダーリン「じゃーん! 『パソコンでらくらく家計簿2008』さ!」
そう言って、ダーリンは得意げに『パソコンでらくらく家計簿2008』を出して、サマンサに見せた。
サマンサ「・・・・・・」
暖かいリビングで、サマンサは、氷の女王のような冷たい視線をダーリンに向けた。その冷たさにダーリンは、サバンナの草原で、飢えたメスライオンたちに取り囲まれていることに気づいたインパラのような気持ちになった。
サマンサ「今頃、何いうとんじゃ? ゴルァ!もうのぅ、2008じゃのうて、2009なんじゃ! 2009ではのぅ、外出先から家計簿の記録がつけられるサービスがついたんじゃ! レシートがもらえん自販機での買い物とかランチ代とかを、仕事先のパソコンや携帯電話(※)のブラウザから『うきうき家計簿いんたーねっと』のページに記録し、うちに帰ってから、うきうき家計簿2009を起動して、記録したデータを取り込めば、自動的に記入できるっちゅう、ありがたいサービスなんじゃ。そんなこともしらんのに、このサマンサさまに家計簿をプレゼントなんてな、100万年早いんじゃあああ!」
ダーリン「ひー!ご、ごめんなさい! 家計簿の鬼であるところのサマンサちゃんに、家計簿をススメようなんて、僕がおバカでしたー!!今度から、外でコーヒー買ったら、うきうき家計簿いんたーねっとに記録するから、許してくださいーー!!」
そう言いながら、ダーリンは床にひれ伏し、許しを請うた。
サマンサ「やーん、ダーリンたら。 家計簿はもうつけ終わったんだし、今日はどっかにおいしいもの食べに行こ! んふ!」
嵐は去った。さっきまでの吹雪のような寒さが嘘のようなりビング。家計簿さえ、無事につけ終わると、いつものやさしくてかわいいサマンサに戻るのであった。
世のダーリン諸君、みんなも家計簿をつけている奥方を怒らせないよう、レシートのない支出は、つけ忘れのないように、外出先からうきうき家計簿いんたーねっとにどんどん記録していってはいかがかな?
うきうき家計簿
いんたーねっとで家計簿のつけ忘れ防止!