手ぶれ補正つきカメラ、ミュージックプレイヤー、おサイフケータイ、ワンセグ……さまざまな機能を搭載した日本のケータイは、まちがいなく世界の最先端をいっています。
では、そんな高機能な日本のケータイは世界的にみてどのような立場にあるのでしょうか?
じつは、日本の「全メーカー」の販売台数を足しても、世界シェアの1割にも満たない程度です。1位のノキアがたった1社で世界の4割近いシェアを有しているのに対し、シャープ、パナソニック、NEC、富士通、東芝、カシオ計算機、日立製作所、京セラなど、日本屈指の企業が束になっても圧倒的な差をつけられてしまっているのが現状なのです。
この事実からいえるのは、「ケータイは単純な“端末の良し悪し” だけで勝負が決まるわけではない」ということ。では何が重要か? それは、「ビジネスとしてうまく広がるためのしくみがあること」です。
そのしくみを作るのがうまい2つの会社が、いよいよケータイに本格的に力を入れてきました。1社はiPhoneを投入してきたアップル、もう1社はAndroidというプラットフォームを発表したグーグルです。
もともとケータイとは無縁に見える2社が、なぜこの分野に進出してきたのか?それは、今や世界には30億台、じつにパソコンの約3倍ものケータイが普及しているからです。そのとてつもない可能性を持つ市場を巡って、あらゆる企業が競争を繰り広げようとしています。
今、世界では何が起こっているのか? グーグルやアップルはケータイという舞台でどんな夢を描いているのか? そして、日本は世界にどう立ち向かうのか?
その答えを求め、ケータイジャーナリストとして取材力に定評ある石川氏が、日本のキープレイヤーへのインタビューはもちろん、アメリカ、スペインなど世界のイベントでの現地取材も敢行した成果が『グーグル vs アップル ケータイ世界大戦』としてまとまりました。グローバルな視点から現場を直撃した“ここだけ” の話が満載です!