シリーズが生まれて14年、Javaが生まれて15年あまり
移り変わりの激しいコンピュータ書において、14年間も続いているのが「ポケットリファレンス」というシリーズです。1997年の2月28日に『HTMLポケットリファレンス』が出版されて以来、改訂版を含めて、108冊もが刊行されています。
そんなロングセラーシリーズの新刊として、プログラミング言語のJavaが登場しました。じつはJavaが産声をあげたのは約15年ほど前。ポケットリファレンスシリーズと同じくらいの年月を経て、業務システムの開発はもちろん、最近ではスマートフォンにおけるAndroidアプリの開発にも使われ、今やプログラマにとってはもっともなじみ深い開発の言語の1つといえます。新刊の告知後、「 え、まだなかった?」というお声もたくさんいただきました。
手軽に使っていただけるように、造本を工夫しています
ポケットリファレンスシリーズが長年にわたってご支持をいただいている秘密は、その使いやすさにあります。
ひとまわり小さなサイズ
技術書を持ち歩くとき「大きくてイヤだなあ」と思ったことはありませんか。ポケットリファレンスシリーズは、よくある技術書よりも小さ目な四六判のサイズとなっており、とてもコンパクト。手元に置いても邪魔になりません。
特殊製本で開きやすく
サイズが小さくすると問題になるのが、広げたままにしておきにくくなることです。そこでポケットリファレンスシリーズでは特殊製本でこの問題を解決しています。普通のソフトカバーの本では、表紙と本文の紙がくっていていますが、このシリーズでは間が浮いた形になっています。ぜひお手元にある本と、ポケットリファレンスを比べてみてください。
ちなみに、テーマや担当者によって、本文のデザインや使う紙はすべて違います。今回のJavaはじつに536ページもあるため、できるだけ薄く、そして軽い紙を採用しています。この紙は柔らかいため、開きやすさもいっそうアップしています。
見えないところにこだわりが
カバーイラストにもちょっとした裏話が。今回のカバーイラストは、Javaのマスコットキャラクターである「Duke」がコーヒー(銘柄はわかりますよね)のカップから顔をのぞかせているCGです。手がけてくださった吉澤崇晴さんにお話を伺ったところ、じつは想像以上の手間がかかっていました。CGは3次元で作るのですが、そのために、なんとカップの中にコーヒーが入っていることを想定して造形されているのです。
本は基本的に内容本位ですが、こんな遊び心とこだわりを持ちながら作っています。
『Javaポケットリファレンス 』は、Javaの文法と、最新の開発環境「Java SE 6」に含まれる標準ライブラリから、必須のものを厳選してわかりやすく紹介しています。逆引き形式で目的からすぐ探せ、サンプルコードを見ながら具体的なプログラミングの仕方がわかります。JavaScript本の新しい定番書としてご支持をいただいている『JavaScript本格入門』をはじめ、数々の著作で定評のある山田祥寛氏の全面監修。座右の1冊として、ぜひお手元に置いてみてください。