今日もまたWord使いの皆さんから「何でこうなるの?」という声が聞こえてくるようです。そう、Wordを使っていると、実にさまざまなトラブルに出会います。多くのトラブルは、Wordの機能をきちんと理解することで解決できますが、その機能というか仕様がとてもわかりにくかったり、なかにはWord自身の不具合によるトラブルもあるので、自分のせいなのかWordのせいなのか、悩むことも多いかもしれません。たとえば「行間」で悩んだことがある方はかなりいるのでは?
行間を詰めたいと思って[段落]ダイアログボックスにある[行間]という項目を見てみたものの、どうすれば思い通りになるのかわからない! 同じ段落内なのに行間が不揃いになる! ルビを振ったら行間が極端に広がった! などなど。これらはWordのわかりにくい仕様のせいです。これらはズバリの解決策を知る前に、Wordの[行送り](文書の仕様を決める[ページ設定]ダイアログに出てくる)と[行間][間隔]([段落]ダイアログに出てくる)とは具体的になんなのかを知っておいたほうが、グンと理解が深まります。
実はWordには「行間」という考え方はなく、文字の上下の空きを含めた全体を「1行分のスペース」として扱うことになっています。Wordにある[行送り][行間][間隔]という項目名はすべて「行高」を示しています。
まずはこれを基本として覚えておくと、行間隔にまつわるトラブル解決の設定の意味もよくわかってくると思います。
本書はトラブルに対して、上記のようなWordの仕組みを踏まえた原因を解説し、対処方法や回避策をQ&A方式で解説しています。ぜひ手元に置いていつでも参照できるようにしていただければ幸いです。