2012年3月、初代iPadから数えて第3世代にあたる「新しいiPad」が発売されました。新しいiPadはより高性能のCPUが搭載されてメモリ容量が増えたほか、いろいろな機能が強化されています。ここでは新しいiPadの強化された部分について紹介します。
高解像度のディスプレイ
新しいiPadには高解像度のRetinaディスプレイが搭載されています。これまでのiPadではディスプレイの解像度は1,024×768ピクセルだったのに対して、新しいiPadでは2倍の2,048×1,536ピクセルになりました。これによってより繊細な画面表示が可能になり、ホームやアプリケーションの画面はもちろん、動画や写真、ゲームなども各段に高品質な画面で楽しめるようになりました。
新しいiPadのRetinaディスプレイはiPad2の2倍の解像度がある
PCなしでも使えるようになった
これまでのiPadでは、はじめて使う際にUSBケーブルでパソコンに接続して、パソコンのiTunesから初期設定をする必要がありました。新しいiPadでは最新のiOS 5.1が搭載されており、4G/3G回線または無線LANが使える環境であれば、パソコンに接続せずに初期設定を完了させることができるようになりました。
新しいiPadはパソコンに接続せずに初期設定を完了できる
より高性能のカメラの搭載
iPad2と同じく、新しいiPadは前面と背面にカメラを搭載しています。このうち背面にあるカメラの性能が向上して、静止画では5メガピクセル、動画では1920×1080ドット(1080p HD)での撮影が可能になりました。これによって、撮影する写真や動画の画質が各段に向上しています。
新しいiPadで撮影した写真
音声入力に対応
新しいiPadは音声による文字入力にも対応しています。インターネットの検索やメモなどの文字を入力する画面で、キーボードのスペースキーの左にあるマイクアイコンをタップすると、前面のマイクから音声による文字入力ができます。iPhoneのSiriのような、音声入力による操作には対応していませんが、iPadの可能性がまた1つ広がったと言えるでしょう。
スペースキーの左にあるマイクアイコンをタップすると音声入力ができる
4Gに対応
これまでのiPadはWi-FiモデルとWi-Fi+3Gモデルがありましたが、新しいiPadはWi-FiモデルとWi-Fi+3G/4Gモデルが用意されています。4G回線の対応エリアであれば、無線LANがなくても快適にインターネットやメールを利用できるようになりました。
このほか、iCloudによる写真データやスケジュールの共有、Face Timeによる動画通信、App Storeからのアプリのダウンロード、その他さまざまなWebサービスなどは、iPad/iPad2と同様に利用できます。「新しいiPadを購入したけれど、何をしたらよいかわからない」という方は、まず本書をご一読いただくことをお勧めします。