CakePHPは、最も利用者が多いPHPのWebアプリケーションフレームワークの一つで、数々のサイトで利用されています。CakePHPの人気が高いのには理由があります。
初学者にも学びやすい
CakePHPはMVC(Model-View-Controller)モデルを採用したフレームワークです。MVCの構造がシンプルで、モデル、ビュー、コントローラー以外のコードを書く必要は通常ありません。このシンプルさのため、MVCに馴染みのない方が最初にCakePHPを選んで勉強することが多いようです。
柔軟なオープンソースライセンス
CakePHPはMITライセンスで公開されています。商用でも利用できるなど、とても緩やかなライセンスです。
設定が簡単
インストール作業、設定作業がほとんど必要ありません。PHPで開発をしている方なら迷うことなく利用できます。
データベースへのアクセスが簡単
CakePHPはデータベースと連携しやすいことでも知られています。SQL文を書かずに、データベースのデータを読み込み/保存が行えます。もちろん、SQL文を直接実行して複雑な処理を行うことも可能です。
国内外に多くのユーザがいる
CakePHPは世界中のユーザに利用されています。日本語の情報や書籍も充実しています。そのため、わからないことが出てきてもたくさんの情報から解決策を探すことができます。
CakePHPの魅力をあますところなく紹介
このようにとても人気の高いCakePHPなのですが、2011年10月に新バージョン「CakePHP2」がリリースされました。「CakePHP2向けの情報が欲しい」という多くの方の声に応えるために作られたのが本書です。
執筆陣はCakePHPの日本での普及に貢献してきたコミュニティメンバーで、CakePHPを活用して日々開発を行っています。初学者がつまずきがちな個所を重点的に解説しているのはもちろん、実際にサービスを公開するときに必要な知識や、現場でしか得られないノウハウを可能な限り詰め込みました。CakePHPをさらに使いこなしたい人にも得るものが多くあるはずです。
本書で利用しているコードはサポートページで公開しているので、実際に試しながら読み進めることができます。巻末には特に重要な設定ファイル、クラス、関数をまとめたチートシートを収録しています。