100万ドルの懸賞金がついているリーマン予想に挑む!

数学の未解決問題の1つとして知られているリーマン予想。つい最近では同じく未解決問題であるabc予想が話題になりました。それは不等式に関する予想ですが、リーマン予想は素数の最高峰の問題です。150年以上たった今もなお未解決です。リーマン予想に関しては多くの数学者が挑んできました。彼らを魅了し、悩ませ、ときには挫折に追い込んできたリーマン予想とはいったい何なのでしょうか。本書では素数を発見したピタゴラス学派からラマヌジャン、コルンブルム、セルバーグといった後世に名を残した多くの数学者たちまで、彼らの奮闘を交えてリーマン予想周辺の数学について読み解いていきます。

図1 リーマン予想のたとえ
図1 リーマン予想のたとえ

リーマン予想のこれまで、今そしてこれから

リーマン予想の感じをつかんでいただくために、まずは有名な美しい定理であるオイラー線定理になぞらえてみましょう。点が一直線上にのっているとはどういうことなのかピンとくるでしょう。

素数はイタリアのクロトーネにはじまったといわれています。⁠素数は無限個ある」と発見したのはピタゴラス学派です。リーマンはまずその素数がどんな分布をするのかをみつけようとしました。それがゆくゆくはゼータ関数の零点分布へと発展していくのです。

図2 リーマン予想説明
図2 リーマン予想説明

本書ではリーマン予想を一歩進めた深リーマン予想にも言及します。また、リーマン予想だけではなくabc予想解明に向けた最強の考え方である絶対数学にも触れます。

図3 深リーマン予想
図3 深リーマン予想