スマートフォンサイトのデザインと特徴

iPhoneやAndroidを主流としたスマートフォンの普及により、最近ではスマートフォン向けのWebサイト「スマートフォンサイト」が増えてきました。ここでは、スマートフォンサイトの特徴と、スマートフォンサイトの制作について簡単に紹介します。

PCサイトとスマートフォンサイトの違い

スマートフォンでWebサイトを見る場合、PCサイトをそのまま見ることもできますが、実際には小さい画面にPCサイトが無理矢理押し込まれたような表示になることが多いでしょう。そのため、拡大して上下左右にスクロールしないと読みづらかったり、リンクがタップしにくかったりすることがあります。また、FLASHに対応したサイトが見られないため、サイトによっては何も表示されないと言うこともあるでしょう。

そこで現在幅広く普及しているのが、スマートフォンサイトです。スマートフォンの画面サイズに適した画面表示が行われ、スクロールは上下方向のみ、メニューの階層も浅くシンプルな表示になっていて、項目選択はスマートフォンのアプリ感覚で利用できるというのがPCサイトとの違いです。

「朝日新聞」のPC用サイト。
PCサイトをスマートフォンでただ
表示しただけでは、文字が小さくて
読みにくい
「朝日新聞」のPC用サイト。PCサイトをスマートフォンでただ表示しただけでは、文字が小さくて読みにくい
「日産自動車」のスマートフォン
サイト。スマートフォンに最適化
されたサイトであれば、画面も
見やすくメニューも操作しやすい
「日産自動車」のスマートフォンサイト。スマートフォンに最適化されたサイトであれば、画面も見やすくメニューも操作しやすい

スマートフォンサイトならではの特徴

最近のスマートフォンサイトでは、フリック操作などのスマートフォンならではの操作にも対応しているのも大きな特徴です。通常、スマートフォンサイトではスクロール方向は上下のみとなっていますが、左右にフリックすることで別メニューを表示したり、タブを切り替えたりすることができます。

また、スマートフォンの持つ位置情報機能(GPS)を利用して、現在地周辺の情報を表示したり、タップすることで電話をかけたりすることもできます。最近では、FacebookやTwitterなどのSNSに直接投稿できるボタンが付いていたりすることもあります。

「楽天市場」のサイト。
中央の「注目のイベント」はフリック
操作で左右にメニューを
切り替えることができる
「楽天市場」のサイト。中央の「注目のイベント」はフリック操作で左右にメニューを切り替えることができる
「ぐるなび」のサイト。
現在地に近いお店を検索すると、
検索結果を地図で表示
してくれる
「ぐるなび」のサイト。現在地に近いお店を検索すると、検索結果を地図で表示してくれる

スマートフォンサイト制作に必要な知識

スマートフォンサイトの制作に当たっては、スマートフォンそのものの知識も必要ですが、言語についても幅広い知識が必要とされます。HTMLおよびCSSについては、HTML5とCSS3の知識は最低限必要でしょう。ほとんどのスマートフォンのWebブラウザは、HTML5とCSS3に対応しています。

また、さまざまなユーザーインターフェースを実装するには、JavaScriptの知識も必要です。jQueryなどを利用することで、操作性を重視したサイトを手軽に作ることができます。

そのほか、必要に応じてPHPなどの知識も必要になりますが、これまでPCサイトやケータイサイトを作ってきた人であれば、それらの知識を応用することでスマートフォンサイトの制作にも対応できるでしょう。

弊社から発売されているWebサイト制作者のための HTML5+JavaScript スマートフォンサイト実践講座では、HTML5やCSS3、JavaScriptはすでに理解している人を対象に、スマートフォンサイトの実践的な制作方法を解説しています。ぜひ参考にしてみてください。