タブレット? パソコン? Surface Proって何だ?

マイクロソフトからSurfaceというタブレット機器が発売されました。SurfaceにはProとRTの2種類があり、タブレット機器でありながらパソコン並の操作が可能です。ここでは、Surface Proの特徴を中心に紹介します。

マイクロソフトの発売するWindows 8搭載タブレット

2013年6月7日に、マイクロソフトからWindows 8 Proを搭載したタブレット機器「Surface Pro」が発売されました。タッチパネルでWindows 8を操作することができる一方、別売りの取り外し可能なキーボードを使うことでノートパソコンのような快適なキーボード入力&トラックパッド操作が行えます。また、Windows 8パソコンと比べると価格も安く、Office 2013を標準搭載している点も魅力的です。

デザインは落ち着きのある黒いボディが印象的で、他のタブレットとは違う上質に雰囲気を感じさせます。背面の開閉式キックスタンドにより、本体を立たせることも可能で、タブレットとして使うときはビューアのように、着脱式キーボードを接続すればノートパソコンのように使うことかできます。

マイクロソフトと言えば、WindowsやOfficeなどソフトのみを発売しており、パソコン本体を発売することはこれまでにはありませんでした。Surface Proには特別目立った機能はありませんが、現在のパソコンとして必要最低限のものはほとんどそろっており、とても標準的なWindows 8パソコンだと言うこともできます。

そもそも、Windows 8自体がタッチパネルに対応したユーザーインターフェースとなっているのは、このSurfaceを発売するためだったのでしょう。それくらい違和感のない、OSとハードウェアが一体化されたデザインとなっています。

マイクロソフトから発売されたSurface Pro。タッチパネルでWindows 8を操作することができる
マイクロソフトから発売されたSurface Pro。タッチパネルでWindows 8を操作することができる

Surface Proはタブレットかそれともパソコンか

Webの閲覧やメールチェックなど、手軽に使いたいときはタッチパネルで操作し、Officeでの文書作成などじっくりと操作したいときはキーボードを使ってノートパソコンのようにして使う。これが、Surface Proのタブレットとノートパソコンのいいところを両取りしたスタイルです。

機能の面から見ても、Surface Proは実質ノートパソコンのようなものと考えてもよいでしょう。OSにはWindows 8 Proを搭載しているため、これまでWindowsパソコンで使用していたソフトも動作しますし、各種操作もWindows 8パソコンとまったく同じです。また、USBポートも搭載しているので、プリンタをはじめとする各種周辺機器なども利用することができます。そのほかにも、Skypeなどに対応した前後面のカメラや、microSDカードロット、Bluetoothなども搭載しています。

別売りの取り外し可能なキーボードを接続することで、ノートパソコンのように使うこともできる
別売りの取り外し可能なキーボードを接続することで、ノートパソコンのように使うこともできる

Surface ProとSurface RT

Surface Proが発売される約3カ月前、マイクロソフトからSurface RTが発売されています。こちらは、OSにWindows RTを搭載しており、Surface Proよりも価格が安いのが特徴です。別売りのキーボードを接続することができますが、CPUや画面の解像度も異なるため、Proと比べるとパソコンと言うよりはタブレットに近いスペックです。

一番大きな違いとしては、OSがWindows RTなので、Windows 7までで使用してきたソフトウェアが動作しない点でしょう。また、搭載されているOfficeもOffice RTと呼ばれるバージョンのため、Office 2013ほどの機能はなく、たとえばVBAなどのマクロが動作しません。

逆に言うと、ここまでの機能が必要なければ、軽くてバッテリーも長持ちするSurface RTは外出先での使用など、使用用途によっては最適な端末になります。

Windows RTを搭載したSurface RTも発売されている(左⁠⁠。Surface Pro(右)よりも薄くて軽い
Windows RTを搭載したSurface RTも発売されている(左)。Surface Pro(右)よりも薄くて軽い

これからはタブレットの時代?

アップルのiPad、GoogleのNexusに代表されるように、最近ではOSメーカーの発売するタブレットが大人気です。iPadは洗練された操作感、Nexusは価格の安さや拡張性などが売りですが、Surfaceの売りはなんと言ってもWindowsが動作する点でしょう。これからは、パソコンよりタブレットが主流になる時代が来るかもれしれません。

弊社からはSurface RTおよびSurface Proに対応した解説書籍を発売しています。ぜひとも参考にしてみてください。

 Surfaceのスペック一覧
名称Surface RTSurface Pro
OSWindows RTWindows 8 Pro(64ビット)
CPUTegra 3Intel Core i5
メモリ2GB4GB
ストレージ32GB/64GB128GB/256B
ディスプレイ10.6インチワイド10.6インチワイド
解像度1,366×7681,920×1,080
バッテリー最大8時間約4時間(参考値)
寸法275(D)×172(W)×9(H)mm275(D)×173(W)×14(H)mm
重さ675g907g
価格4万9,800円~9万9,800円~